第6話 黒色➁
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「魔女さんんん。もう、私は!寝ますからねぇぇぇぇ。」
「早く寝て頂戴。」
「私も寝てよろしいでしょうか?」
「お前は外で寝てなさい。」
「ブヒっ。」
「はぁ~。」
ため息をつく魔女。
寝ること一つをとっても面倒な二人。“赤”を倒すことはジャンヌの力を使えば簡単なものであった。魔女の魔法と合わせれば勝てるのは想定済み。“紫”であれば、そこら辺一帯を凍結されジャンヌの能力を使う以前に敗北していただろう。
運は良かった方である。そのうちやらなければいけない相手を一回は倒したので良い話であるが...。
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「私は、教会から派遣された人間ですからね。えぇ。」
「“聖者”なのに護衛の仕事さぼってもいいの?」
「サボるも何も、私達は護衛ですが、従者でもありますからね。えぇ。指示された通りに動きます。」
伊勢守は魔女に対して、一枚の紙を渡す。
そして、去り際に魔女の耳元で
「教会の異端審問官と“玄武”の“聖者”が出てきています。私は、貴女方の存在は邪魔ではありますが、敵ではないですからね。えぇ。」
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(まったく...。
教会まで出しゃばってくるとはね...。
端麗王以降フランス王国は教会に対抗して“二元派”とアクレシア家を中心とした対抗教会を立ち上げた...。)
教会
紀元後以降地中海世界を中心に勢力を伸ばした占星術組織。ローマにあるローマ教皇庁に本部を置き、12の氏族の当主からなる枢機卿によって構成される“枢機卿会議”を最高意志決定機関とし、その上に4人の総大司教、そして、さらにその上に名ばかりの教皇が頂点に君臨する。そして、教会の下部組織には占星術師のみで構成されたいくつもの騎士団が存在し、ティンプル騎士団もそのひとつであった。
しかしながら、教会内に“聖女”が現れると内部の権力の均衡が崩壊した。彼女は自身の私兵と、4人の“教会博士”を用意し、少数ながらも“枢機卿会議”直属の“四大騎士”と全騎士団という教会の総戦力に匹敵する勢力を教会内に作り上げた。
ティンプル騎士団はそのような中、聖女派への裏切りを画策。教皇を殺害し、枢機卿の総入れ替えを当時のアクレシア家の代理枢機卿に持ちかけた。ただし、この計画は実行されることはなかった。フランスの本家にて療養中であったアクレシア家の当主がこれを聞き激怒。枢機卿会議どころか、教会内の意見を誰にも問うことなく、ティンプル騎士団並びにローマ教皇庁内部にいたアクレシア家の人間を粛清を行ったためである。
“枢機卿会議”は後にアクレシア家当主の一連の行動を追認したが、一部の騎士団がそれに対して抗議。それに便乗するかのように、“聖女”は「アクレシア家の行動自体には非がないとはいえ、何も関係のない騎士団員を粛清しても良かったのか?幹部のみで良かったのではないのか?」と抗議の声を挙げていなかった騎士団に演説を行った。そのため、一時は沈静化していた騎士団の声は再度燃え上がり、“枢機卿会議”もアクレシア家に何かしらの処罰を下さねばならない状況であった。
この事態を重く見たアクレシア家の当主は、ローマ教皇庁に登庁し事態の改善を試みたが失敗。今回の事件において命の危険を感じた教皇とともに教皇庁を脱出。そのため、教皇が不在となり、形だけとはいえ君臨していたトップがいなくなり、教会内は混乱状態になる。しかしながら、一年後にはその教皇は変死を遂げ、聖女派とアクレシア家は両者とも相手が教皇殺しの犯人であると主張し、両者ともに次代の教皇を選出することになる。
東方正統派との分裂以来の教会の大分裂。ただし、今回の事件にアクレシア家内部でも味方同士の殺し合いになった事もあり、不穏な空気が流れていた。“聖女”はアクレシア家の事を“二元派”とし、それに協力する者共を粛正しようと考えたが、この事態を嗅ぎつけた神聖ローマ帝国領内に勢力を持つ12の氏族のハーミスト家が同じく12の氏族のキーン家と騎士団最高戦力ともいえる“ドイツ騎士団”とともに教会から離反したことにより教会内の内紛は一時的に膠着状態に陥る。
“聖女”はこの膠着状態を打破するために、イングランドを利用し端麗王以降のフランス王国の後継者争いに介入。これが後に百年戦争と呼ばれる戦争の始まりである。その後、“聖女”は内部工作を行い、ブルゴーニュ公と事件の事を疑問に思うアクレシア家の人間を離反させ、フランス王家の北部の主要な土地を制圧させることに成功し戦争を有利に進めているのが現在、魔女とジャンヌ・ダルクが味方したフランス王国の現状である。
(まあ、今回のではっきりしたのは、神聖ローマ帝国内にいるのは魔女は恐らく“紫”だということ。魔女が神を一応信奉する教会に手を貸すはずもないけど...。色無しの“戦争の魔女”が関与するなら分かるけど...。あの子なら争いが大好きなはずだし、それとも、裏切り者の“黄”?)
魔女は伊勢守から渡された紙を見る。
―マジお久じゃん■■ちゃん。
いまね、うち、教会の聖女のところで働いてんの。まじで金払い良くてマジチョベリグ的な。
あ、そうそう、最近魔女ちゃん達の様子がおかしくてね。えーっとだれっだったけ?えーと、そうそうロッソちゃん?あの子最近色の影響が強くてね。まあ、千年もたて...(ワインをこぼした後)
「...。」
恐らく大事なところであるところがワインの染みになのか、書いていないのか...。
どちらにせよ、魔女は重要な情報を取り逃がしたのである。
おまけ “貴人”の華麗なる質問コーナー
うちのなま...。うちの事は“貴人”ってよんでね。
んーとこのお便りでいいのかにゃ?
まず1つ目は...。『占星術師って女性ばかりなんですか?』
ん~。別に男性もいるよ。ただね、占星術師を使用するための霊力、魔女は魔力って呼んでるけどそれって魂のエネルギーなんだよね。だから、別に命を宿すことができる女性ってのは男性に比べて女性よりも魂のエネルギーが多いってことかにゃ~。
だから、当然強いのは女性ばかりだけどね。
2つ目は...。『占星術師とか魔女って寿命が長いんですか?』
長いは長いのかな。寿命ってのは魂のエネルギーがたまりすぎて腐るって事。つまり、一般人は使わないからそのエネルギー自体も生産する場所もためる場所の老朽化も早い。逆にうち達みたいな存在はエネルギーを消費するからエネルギーが最新化されていくし生産する場所もためる場所も最新化されていく。だから、昔とかだとそのことを利用して、無理にそれを破壊するために魔力切れを強引に起こす人もいたな~。
えっと、うちにしてはチョベリグ的な感じでマジスピーチしすぎた的な感じなので今日はここまで。」




