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ex.3 【恋愛指南書】共通の知人に相談する②
「ね、俺が今、何考えてるか分かる?」
カップから立ちのぼる湯気の向こう。
青年はどかりと座り込むと、腕組みしてこちらを睨む。
「茶葉はないのか?」
カップを満たす透明の白湯。
それが意味することは――
「帰れ。お呼びじゃありません。お前に出す茶葉はない――て意味。わかる?」
トゲトゲしさを隠しもしない。
いつもの柔らかな物腰は、シティ不在の今、跡形も見受けられなかった。
「そうか。しかしこちらも事情がある」
出された白湯を一口啜る。
「友人が必要なのだ。シティのことを知っている。――だが、私に友人はいない」
静けさが風とともに流れていく。
悠久の時を生きる男の孤独に、青年は僅かに視線を揺らし俯いた。
「ま、そうだろうな――」
「ああ、仕方はない。釣り合う人間がいないからな」
がくりと青年の頭が落ちた。
「あー……。聞きたいんだけど、『一般人が、長寿の魔術師を滅ぼす方法』とかってある?」
なぜかおかしなことを言う。
そんなもの、あるわけないだろう。




