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第1章-25 足止め -ガンダーラ国アスニー川付近の村-






ガンダーラ国、アスニー川付近の村。


ジャティラ隊長のキャラバンは、アスニー川の渡し場で、足止めを食った。


雨がカンボージャの北東領域に降り注いだ。その温かい雨が、ヒマラヤの麓の雪解けを促したのである。



アスニー川の渡し場近くには小さな村があった。そこは多くの行商人や旅人が泊まる宿駅だった。







Are tvaṃ(なあ、お前), kadā nu kho(いつになったら) nadiyā u(川の水は)dakaṃ a(引くん)pagacchiss(だろうねぇ)ati, he?




Tvaṃ pi m(あんたも)anda eva a(馬鹿だねぇ)si, he.

Yāva udaka(水が引かな)na apagac(ければ、)chati, tāv(その分うちは)a amhe lābha(儲かるんだ。)ṃ labhāma.

Niccaṃ ta(いつも、)ṃ vadāmi, (言ってんだろう!)na suṇāsi vā?






村の中心から少し外れにあるこの農家は、大麦と米を栽培しながら宿屋も営んでいる。

使っていない離れの小屋、農作業の倉庫を片付けて、キャラバン数十人を泊めていた。






Sīghaṃ kaṭṭ(さっさと薪を)ni saṃha(片付けちまいな!)

Sace vila(ちんたら)mbasi, sū(やってっと)riyo attha(日が暮れち)gamissati(まうよ!)!











Jānāmi, j(わかっとるわい)ānāmi.

Mā evaṃ ku(そう、雌犬みたいに)k kuriyā viy(ギャンギャン)a bhaṇḍaṃ(吠えなさんな) karohi!





Bho ayyā, s(あのう、ご主人)uṇ ātha…



離れの部屋に寄宿しているモッガラーナ副隊長が声をかけた。











Kiṃ nu (まっ!)etaṃ!

Kukkuri” (メス犬とは何さ)ti kiṃ vadāsi, “kukkuri” t(メス犬とは!)i!?







Tath’eva ta(まんま、)ṃ — kukkuri ev(メス犬だ)a.










Chi! Kupitā(ンキー、)mhi, ati (ムカつく!)kupitā!







Aho…(あのー、) khamāhi n(すまんが~)aṃ, bho…







Tena h(じゃぁ、)i suṇāhi!

Ayaṃ tva(言ってやるよ。)ṃ — (この、)manda-pur(トウヘンボク)isa re! (がぁ~!)







Manda-puri(トウヘンボク)so” ti ki(ったぁ)ṃ nāmeta(なんでい?)ṃ?

Kiṃ vucca(トウヘンボクたぁ!)ti “manda-puriso” ti!?





He tāta, h(おい、親父に女!)e itthi!

Na suṇāth(聞こえんか!)a nu kho!?




Ayyā(ひっ!)!






モッガラーナの地響きする声、パッと女将が振り向いた。





Ayyā(あらっ) satthavāha-(キャラバンの旦那)sāmi,

accantaṃ a(これはとんだ)sappāyaṃ d(ところを、、)

Lajjā me(お恥ずかしい), ayyā.








Pātova evaṃ(朝っぱらから、) kiṃ kolāhala(何を騒いでいる。)ṃ karotha?

Appak(少々、)aṃ pucc(尋ねたい)hituṃ ā(ことがあって)gato ’mh(参った)i.





Ayyā, mā e(あら、そんな、)vaṃ vadetha. Sace maṃ p(旦那、”参った”)akkose(なんて)tha,

aham (呼んで)eva āgac(いただければ)cheyyaṃ(こちらから), ho ho ho(伺いましたのに).












Pakkosit(呼んでも)ā pi na ā(来ないから)gacchath(、こうして)a,tasmā(参った) evaṃ āgato ’mhi.







Evaṃ kir(あ、さようで)a.













Taṃ pan(そう、)a, ayye gahap(ときに女将)atānī,

idha koci(このあたりに) atthinakkh(星を観る)attaṃ ol(占い師か、)oketvā (霊媒師が)mantento(おるかのぉ?), vā bhūtaṃ passanto?




Āma, āma,(はいはい、) atthi.(おりますよ)

Ito paren(この先を少し)a appaṃ gan(行った小屋に)tvā, tattha(占い師が) kuṭiyā ma(住んでます)ntiko vasati.














Sādhu, (そうか、)khamāhi(すまんな).




Sukaraṃ e(お安い御用で、)taṃ, ayyā. (、旦那)




[BGM]

"Dastaan Ishq Ki | The Intoxication Of Divine Love | DervishBeats Official"

挿絵(By みてみん)














--------------

増水したアスニー川は、朝の光を赤茶色の濁りの上に鈍く照り返す。

渡し場には荷駄と人足が溜まり、川岸には浸水で湿った土と濡れた藁の匂いが、むっとするほど立ち込めていた。


喧しかった村も、この外れまで来ると妙に静かだった。


モッガラーナは、小屋の前に立ちおとないを入れた。



Khamāhi(ごめん、), koci atthi (誰かおるか)nu kho?





【脚注】

◯ガンダーラ国、アスニー川付近の村。

(現在のパキスタン、グジュラート・Gujrat付近、

 現在のチェナーブ川 Chenab River)


◯BGM

Dastaan Ishq Ki | The Intoxication Of Divine Love | DervishBeats Official

" https://www.youtube.com/watch?v=0eN6JMrEGVY "



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