表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

魔王復活と勇者引っ越し

意識を失ったはずなの、意識がある。

しかし、身体の感覚はなく、真っ暗な湖に落ちているような感覚だ。


「魔王様...起きて下さい。....魔王様!!」

「うっ...」

「魔王様!!」


うるさいな、ん?何で俺、意識があるんだ。

そう思った途端に目を覚ました。


「魔王様...よかった」

誰だ?この人...いや、その前に朱理は!!


「朱理!!!」

俺は叫びながらあたりを見渡す。ここは、どうやら小さな洞穴のようだ。

「魔王様?どうかされましたか」


朱理がいない、ここは何処だ?.....とりあえず、現状を確認しないと...

「えっと...とりあえず君は誰?」

「もしかして..お忘れなのですか?」


ん?なんだ..俺は、この人と会ったことがあるのか...いや記憶にないな、てゆーか、この人、朱理と同じくらいの美人なんだけど。

銀髪が良く似合い、朱理にはない大人の雰囲気がある、色気という意味では朱理以上だ。始めてかもな朱理と同レベルの女性を見るなんて。もっとも、俺は田舎者だから、都会に行けば朱理レベルの女性が沢山いると思うけど...


「えっと魔王様...どうかされましたか?」


やば、つい考え込んでしまっていたな。....魔王様!?


「ちょっとストップしようか、魔王様って誰?」


嫌な予感しかしない。頼む、勘違いであってくれ。


「それは勿論、貴方様のことですよ」


やっぱりか...

「えっと何で俺が魔王なの」

「何故?ですか...やはり記憶をなくされてみたいですね」




先ほどから、この人は俺を知ってるみたいなことを言うな。こんな美人に合えば忘れるはずがないんだけど...ダメだ。やっぱり思い出せない。


「ごめん。やっぱり思い出せないや」

「そうですか......仕方ありませんね。なにせ勇者を倒したのですから」


ん?、何の話だ。さっきから、この人、魔王とか勇者とか...もしかしてイタい人なのか?


「えっと、ごめんなさい。今は冗談は良いのです。まず、ここは何処ですか?見たところ、洞穴ですけど...」

「ここでございますか?ここはフィルスティナ王国の王都より北に約300キロ離れた小さな洞穴です」

「いや、だから俺が聞きたいのは、何県.....」




「グゥアアアアアーーーーーーー」


なんだよ!!...

腹に響く大きな叫び声、空気が震え、洞穴から見える木が揺れて葉っぱが落ちていく。


「いろいろ、言いたいことがあるけど、今は逃げよう...」


外に出るとファンタジー世界の定番中の定番の生き物であり、実在はしない存在がいた。


ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい....


そんな混乱している隣で彼女は...

「あぁ、ドラゴンですか...珍しいですね()()()ではないとはいえドラゴンがこんなところにいるなんて」


なんで落ち着いていられるの????

「兎に角、今は逃げま「ドラゴンの肉は栄養価が高く重宝できます。(わたくし)が仕留めてまいりましょう」


そう言うと彼女は地面を思い切り蹴りドラゴンめがけて飛んだ。


って..え~~~~~~、なんなの彼女


「ふぅ、魔王様の為に死んでください」

そう言った彼女は人差し指を突き出し、そこから黒い雷を放った。黒い雷はドラゴンの頭を打ちぬいた。

打ちぬかれたドラゴンは地面に向かって落下する。


ドカァ―ー―ン...ドラゴンの落ちた場所は地面が凹んでいる。

それから続くように彼女が下りてきた。


「お待たせしました。さぁ召し上がりましょう」





*******


私は今、自分の部屋にいる。

あの日、私は世界で1番大切な人を失った。

かな君の葬式では、かな君の両親と同じくらい涙を流した。かな君の両親にも「カナトの為に、そこまで涙を流してくれてありがとう」と言われた程だ。



私は、かな君が好きだ。そして、かな君も私を好きだと言ってくれた。つまり、両想いだ。

だったらせめて、かな君が惚れた女性()は素晴らしい女性だと言われる人物になろう。


そんな時だ。トントンと私の扉を叩く音が聞こえた。

「朱理..まだ起きてるか?」

「起きてるよ」

「そうか...少し話したいことがあるんだ。中に入れてくれないか」

「うん....」


そう言って私は部屋の扉を開けお父さんを部屋の中へ招いた。

「で、話したいことって何?」

「実はな、仕事の都合で都会に引っ越すことになったんだ」


以前の私なら絶対に嫌....と言っただろう。しかし、その理由である、かな君はいない。思い出したら泣きそうになる。


「いいよ、引っ越しても」

「そうか、新谷さん達にもお世話になったし明日にでも挨拶に行こう」

「そうだね」


かな君がいないのであればここにこだわりはない。


私はそれから都会に引っ越した。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ