15 修学旅行のお土産
いつもの水曜日。
今日は桜と、お互い修学旅行のお土産を渡す約束をしている。
二週間前から先週にかけて、私は台湾、桜は京都奈良へそれぞれ学校の修学旅行に行ってきたのだ。
「私立は海外かー。リッチだわー。ウチラも卒業旅行は海外にしちゃう??」
と行く前に桜に羨ましがられた。
そして実際、初めての海外旅行はドキドキと波乱の連続で、現地の台湾イケメン&美少女と知り合って、ちょっとした事件を一緒に解決したりもした。
桜はきっとおもしろく話を聞いてくれるだろうなと、楽しみに、いつもの喫茶店で待つ。
「桜、こっち! おかえりー! ただいまー! 会いたかったよー!!」
「小春ー! 二週間ぶりー! 私も会いたかったよー!」
軽くハグをして、桜が座る。
桜はすごい量の紙袋を抱えてるんだけど、まさか全部お土産…じゃないよね?
自分の紙袋一つを見て、不安になる。
「どうだった、初海外? 飛行機怖くなかった??」
「桜こそ、中学に続き、二度目の京都と奈良はどうだった?」
飲み物を注文をして、さっそくお土産交換を始める。
桜からは、定番の生八ツ橋などのお菓子をはじめ、大仏や京都の町並みが描かれた雑貨など、案の定すごい量だった。
「小春ママとパパにもあげてねー」
昔から家族ぐるみで仲がいいので、そう言って渡してくれた。
「私からはこれね! 私も、ケーキとお茶は桜のお母さんとお父さんと一緒にどうぞ!」
と、台湾で買ってきたパイナップルケーキとお茶、台湾モチーフの巾着や雑貨を渡した。
「えーちょーかわいい! ありがとう! ママとパパも喜ぶよー」
お互い旅行先で撮った写真を見せ合って、思い出話に花を咲かせる。
「ふふふ、小春、台湾でも面白いことに巻き込まれてるじゃん! 台湾イケメンと美少女、めっちゃ美人!」
私の台湾で遭遇した事件と、一緒に解決した美男美女との写真を見ながら、桜が言う。
「あと、この人! ずっと小春たちの写真に写ってるねー」
「えっ?」
何気なく桜が指差した先には、サングラスに帽子姿の怪しげな男の人の姿があった。
「全然気がつかなかった! 本当だ、ここにも、ここにも! 全部同じサングラスに帽子だから、同じ人だよね…なんだろう、現地のストーカー…!?」
「んー、怪しいけど、怖い人じゃないと思うよ! この子がきっと知ってる人だよー」
桜は笑顔で、クラスメイトの吉田さんを指さす。
「吉田さんが…?」
「うん、写真、この子に見せてみて!」
桜は、写真を見ただけでこの怪しい人が誰か、見当がついてるみたいだ。




