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縛りプレイに逃避


――11月4日。

「別に私、そこまで人生諦めなくてもよくないか?」


一晩たってから、そう感じた。

なんで昨日はそこまで悲しまなければならなかったのか。


たかがゲームだろ。というか、そんなに結婚したけりゃマッチングアプリでも使えばいいのに。


洗濯物を干しながら、そう思った。

好きなTシャツをピンと伸ばして、ハンガーにかけた。

曇りなので、部屋干し。


洗濯物は結構ため込まれていたようで、ハンガーが足りない。

が、よく見ると白いネクタイがハンガーにかかっていた。もう乾いてるしいいか。


ハンガーに流用したら、ギリギリ干せたので、いいとする。

そろそろ乾燥機付き洗濯機に買い替えようかな。干すのがホントにしんどい。


今日も肩こりが酷く、ベッドに寝転がって休んでいた。外出するには天気が悪い。


目を閉じると、また異常な焦燥が這い上がってきた。


その焦燥に名前を付けようにも、私にもよく分からない。


今のところ、異常な執着を感じたのは

【配信者y】

他にあげるとすれば、配信者yと同じ番組の【司会者A】


後、昨日の【人生ゲーム】なのかな。


執着度合で言うなら、

【配信者y】 > 【人生ゲーム】>【司会者A】


 ダントツで配信者yへの憧れ。

 けれども、なんで憧れているのか分からない。


 今まで、人にこれほど焦がれることが無かったからか、この現象に名前を付けるとすれば。


「もしかして、これがガチ恋というやつでは……」

 それこそパラソーシャル。あまり気持ちの良いものではない。

 

 そもそも、この焦燥に恋愛特有の胸がときめくような、上ずった感情が入ってない気がする。

 

 不安や怯えのようなネガティブな感じがまとわりついていて。

 愛じゃなくて、本当はこれって憎悪や嫉妬の類なのではないか、ってなんで配信者yに嫉妬しなければならないんだバカバカしい。ゲームごときにそこまで執着したくない。司会者Aは自分より年上だから、比較も嫉妬もしなくていいだろうに。


 正直な話をすれば、

 画面の向こうの相手なんて、本当にいるのかすら分からない。

 画面の向こうは見せかけかも。あっちに幸せがあるなんて、一度も思ったことないのに。

 全部夢かもしれないのに。それを主軸にするのは滅多なことが無ければ無理だ。


 本当は現実は楽しいことばかりなのに。そうであるし、そう思いたい。

 この世界は可能性で満ち溢れてなきゃいけないのに。

 なんで向こう側の方が幸せに見えるのか。これが隣の芝生は青いってやつか。


 ただ、私は配信者yのように、本当にやりたいことがしたかったのだ。

『何十年も、ずっと前から。自分がまっさらな時、自分が若い時から、何かに縛られている』気がする。


 何て思った瞬間。

 頭の中に違和感がじわりと流れ込む。


 ――ずっと前って何の話だ。

 20代の言う若いっていつだ。学生……高校……中学……。違う。何十年も前なら、幼稚園時代。

 というか、何故、私は男性ばかり執着するのか。


 これが恋愛感情なら分かるんだけれども、ちっともドキドキしない。

 

 本当に私が配信者になりたいなら、同世代の活躍してる女性に嫉妬するだろうに。

 女性配信者は何を見ても羨ましくも何ともない。それどころか目に何故か入らない。


 その生き方はどうでもいい。そう思えるのは異常に怖い。


 結婚には執着的なのに、女の子の幸せとかどうでもいいと思える。

 私には自分の中につっかえてる幸せが分からない。


 冠婚葬祭に興味あるような気がするのに、今の私には微妙に愛が欠けてる。


 愛とか、思いやりとかそういう柔らかいもの。


 やりたいことがしたかったなんてのたまうのに、

 そのやりたいことへの愛が足りない。嫉妬が愛に含まれるなら別だけれども。


 ――なんか誰かに制限をかけられているような気がする。


 ウチの親はそういうタイプじゃない。今つながりのある友人もそんなお節介なことはしてこない。

 というか、お節介タイプの友人とは高校3年の時、大ゲンカして、LINEも即ブロックされた。今でも仲直りしたいけど、LINE以外の連絡先を知らないので、一生連絡取れる気がしない。


 ともかく、私は誰かに縛られるのが嫌いだ。

 もちろん六法全書とかありとあらゆる日本の法律に背くつもりはない。

 ただ、誰かに指示されるのが苦手だ。きっと誰だって指示厨は苦手だ。

 私の思い通りに仕事選んで、人を愛して、できれば結婚したい。そして、それに繋がるための努力って誰にでも、いつでもできる。


 人の人生を縛るなんて、しちゃいけない。


 縛られて生きていくのは生き地獄。

 私なら逃げ出す。現実から逃げろ。

 行き先はどこでもいい。今の場所から少し離れたところ、出来ればもっと離れたところへ。


 今すぐに逃げられなければ、画面の向こうでも、どこでも。追いかけられないように。出来る限り、いっぱい走って逃げていく。

 

 

 ――貴方も逃げれば良かった。

 そうしたら、もうちょっと虚しいのが減ったかもしれない。


 いや、これも指示厨になるか……。ごめん。


ここまでで問題編おしまい!

次で終わりです!

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