文烈様、優しい敵は扱いに困りますが?
劉明珠でございます。
前回、子和様が亡くなりました。
怖い方でした。
口数の少ない方でした。
私たちを捕らえた方でした。
けれど、私と玉珠を離さず、戸の中へ入らず、約束したお菓子は出してくださいました。
玉珠は、子和様のことを少し好きだったそうです。
少し――
たいへん玉珠らしい言い方でございます。
さて、その子和様の屋敷を離れ、今度は文烈様のお屋敷へ移ることになりました。
また車です――
長坂からこちら、私は何度も車に乗せられております。
そろそろ車輪の方から謝罪があってもよい頃ではないでしょうか?
文烈様は、丞相様が私の次の行き先として選んだ方です。
丞相様の信も厚く、私たちを粗略には扱わないだろう、とのこと……
ありがたいお話です。
ありがたいお話なのですが――
ありがたいことと、私が選んだことは、まったく別でございます。
今回は、文烈様との初対面です。
なお、玉珠はすでに、お菓子が出るかどうかを気にしております。
――それにしても、妹の攻略方法が、敵方に知られすぎている気がいたします……
文烈様のお屋敷へ向かう車の中で、私は車輪と和解しないことを決めました。
長坂では荷車。
許昌までは護送の車。
子和様の屋敷へも車。
そして今回も車です。
ここまで来ますと、私の人生を動かしているのは、丞相様ではなく車輪なのではないかと思えてまいります。
玉珠は隣で、揺れに合わせて少し体を弾ませておりました。
「姉上」
「何です?」
「姉上、また車に怒ってる?」
「怒っております」
「車、悪い子?」
「少なくとも、私に対してはたいへん不作法です」
「でも、文烈様のおうちに連れて行ってくれるよ?」
「連れて行く先を私が選べていれば、少しは評価いたしました」
玉珠は難しそうな顔をしました。
たぶん、半分も分かっておりません。
それでよいのです。
八歳、いえ、もう十歳に近い妹が、車輪の政治性まで理解し始めたら、私はいよいよ泣きます。
外では、丞相様の使者に付き従う者たちが淡々と進んでおります。
私たちは、また移されている。
劉備玄徳の娘として。
漢室の血を引く者として。
子和様の屋敷に置き続けるには、外聞に差し障る者として。
人間の説明書きは、増えれば増えるほど本人から遠ざかるようでございます。
玉珠が、そっと袖を握りました。
「文烈様、こわい人かな?」
「存じ上げません」
「子和様より?」
「それも存じ上げません」
「丞相様より小さい?」
「玉珠……」
「はい」
「まだお会いしていない方の背丈を心配するのは、失礼です」
「でも、丞相様は小さかったよ」
「事実は時に、失礼より危険です」
玉珠は真剣にうなずきました。
分かっていない顔でした。
車が止まったのは、昼を少し過ぎた頃です。
文烈様の屋敷は、子和様のお屋敷とは少し空気が違っておりました。
子和様のお屋敷は、音を立てることにも許可が要りそうでした。
こちらは、もう少し人の気配があります。
庭を掃く音。
馬の鼻息。
どこかで若い者が短く笑う声。
侍女たちが小声で打ち合わせる気配。
少なくとも、全員が息を止めている屋敷ではなさそうです。
だから安心かと申しますと、そう簡単ではございません。
明るい場所にも、罠はあります。
見えやすいだけです。
門前で出迎えた家人たちが頭を下げました。
その奥に、文烈様がおられました。
初めてお目にかかる文烈様は、子和様よりも柔らかい顔立ちをしておりました。
けれど、ぼんやりした方ではありません。
こちらを見た瞬間、私がどこを警戒しているか、玉珠が何に怯えているか、使者が何を背負って来たか、そのあたりを一度に見た目をしていました。
たいへん困ります。
優しい顔をした賢い方は、こちらの逃げ道を先に数えるのです。
「劉明珠殿、玉珠殿」
文烈様は、そう言って頭を下げました。
私は一瞬、返す言葉に迷いました。
移されて来た側に、移された先の主が頭を下げる。
礼儀としては正しいのでしょう。
ですが、私の立場としてはたいへんややこしい。
捕虜なのか、客なのか、室なのか、漢室の一員なのか、丞相様から預けられた荷なのか……
どの札を胸に下げればよいのか、そろそろ一覧表が必要です。
私は礼を返しました。
「劉明珠にございます。こちらは妹の玉珠にございます。このたびは、お世話になります」
言いながら、少し嫌になりました。
お世話になります――
便利な言葉です。
本人の意志と関係なく運ばれてきても、こう言えば形が整います。
文烈様は、私の顔を見ました。
「道中、疲れたであろう?」
「車とは、仲良くなれそうにございません」
文烈様が、少しだけ笑いました。
声を立てる笑いではありません。
こちらを馬鹿にするものでもありません。
「では、次に移動する時は、できるだけ揺れぬ車を選ばせよう」
「次がある前提なのですね?」
「ない方がよいな」
即座にそう返されました。
私は黙りました。
困ります……
嫌味を受け止めるだけでなく、正面から返してくる方は扱いにくい。
玉珠が、私の袖を握ったまま文烈様を見上げました。
「あの――」
「何かな?」
「文烈様のおうち、お菓子出ますか?」
家人の一人が咳をしました。
侍女が目を伏せました。
使者は、聞かなかったことにした顔をしております。
私は深く息を吸いました。
「玉珠、初対面の方に尋ねることではありません」
「でも、大事だよ?」
「あなたにとっては大事でしょうね……」
文烈様は一拍置いて、真面目な顔で答えました。
「出そう」
玉珠の顔が明るくなりました。
「本当?」
「本当だ」
「甘いの?」
「甘いものを用意させる」
「文烈様、いい人かも」
早い――
早すぎます。
敵味方の判断を、砂糖で行ってはいけません。
曹氏の皆様は、妹の攻略方法を的確に把握しすぎではありませんか?
父上――
あなたの娘は、敵地で菓子により陥落しかけております。
なお、陥落速度はかなり速めです。
文烈様は、玉珠の表情を見てから、私へ視線を戻しました。
「部屋は用意してある。妹君とは離さぬ」
その言葉だけで、玉珠の手が少し緩みました。
私は、逆に警戒を強めました。
欲しい言葉を、最初に出してくる。
この方は優しい。
そして、優しいだけではない。
「ありがとうございます」
「礼はよい。曹公より預かった方を粗略にはできぬ」
はい――
出ました。
曹公より預かった方。
守り札であり、檻の札です。
便利ですね……
私本人の名より、丞相様のお名前の方が安全に効くようです。
文烈様は続けました。
「ただし、この屋敷で暮らす間、不便があれば言ってほしい。変えられることは変える」
「変えられないこともある、ということですね?」
「ある」
文烈様は、迷わず答えました。
私は少しだけ目を細めました。
「正直でいらっしゃる」
「嘘をつけば、そなたはすぐ分かる顔をしている」
「そのような顔をしておりますか?」
「している」
たいへん失礼です。
けれど、たぶん当たっております。
私は長坂以来、怖くない顔をするのが上手くなりました。
怖い顔ではありません。
怖くない顔です。
泣かない顔、崩れない顔、玉珠を不安にさせない顔。
その顔の裏側を、初対面の方に軽く触られるのは、あまり気分のよいものではございません。
文烈様は、声を少し落としました。
「無理に安心せよとは言わぬ。警戒してよい」
「警戒してよい、と許可をいただくのも不思議な話でございます」
「許可ではない。こちらの都合で来てもらったのだ。警戒される理由はこちらにある」
私は言葉を失いました。
本当に困ります。
敵なら敵らしく、もっと分かりやすく冷たくしていただきたい。
そうでなければ、私は何を恨めばよいのか分からなくなります。
玉珠は隣で、小さく言いました。
「姉上、警戒ってなに?」
「すぐには信用しないことです」
「文烈様、お菓子出るよ?」
「お菓子と信用を同じ皿に載せてはいけません」
「でも、お菓子出るよ?」
「二度言わなくても分かっております」
玉珠は、もう半分くらい文烈様側へ傾いておりました。
半分で済んでいることを祈ります。
屋敷の奥へ案内される途中、廊下の先に少年の姿が見えました。
玉珠よりも、さらに小さく見えます。
整った衣を着せられておりますが、まだ幼さの抜けない顔です。
ただ、目元は涼しく、鼻筋も小さく通っております。
黙って立っていれば、なるほど曹家の若君でございます。
背筋は伸びており、こちらを見て、すぐに目を逸らしました。
挨拶はありません。
文烈様の家の者たちも、誰も無理に呼び止めませんでした。
玉珠が小声で聞きます。
「姉上、今の人だれ?」
「この屋敷の若君ではないでしょうか」
「ご挨拶しないの?」
「したくない時もあるのでしょう」
「玉珠たち、嫌われてる?」
「好かれる理由も、まだございません」
それは当然です。
父の屋敷に、丞相様の命で、劉備玄徳の娘が運ばれてきたのです。
しかも妹付き……
すぐに笑顔で迎えられる方がいれば、そちらの方が心配です。
文烈様は、私たちの会話が聞こえていたのか、静かに言いました。
「息子だ。まだ戸惑っている」
「それが自然かと存じます」
「すまぬな」
「謝られることではございません。突然現れた私たちの方が、よほど迷惑な荷でしょう」
「荷ではない」
文烈様は、すぐに言いました。
思ったより強い声でした。
私は顔を上げました。
文烈様は、私を見ておりました。
「この屋敷では、そなたたちを荷とは扱わぬ」
言葉は穏やかです。
けれど、そこだけ芯がありました。
しっかりした方です。
優しい方です。
そしてたぶん、甘いだけの方ではありません。
そういう方が一番困るのです。
用意された部屋は、子和様の屋敷の離れよりも少し明るい場所にありました。
窓から庭が見えます。
寝台は二つ。
衣箱も二つ。
小さな机と、水差し。
そして、菓子の皿。
玉珠は目を輝かせました。
「姉上!」
「見えております」
「お菓子!」
「見えております」
「文烈様、早い!」
「非常に手際がよろしいですね」
怖いくらいに……
玉珠は文烈様を振り返りました。
「食べてもいい?」
「もちろん」
「姉上も?」
「明珠殿も、よければ……」
私は菓子の皿を見ました。
綺麗に並んだ甘いもの。
妹を安心させるために用意されたもの。
そしておそらく、私の警戒を少し緩めるためにも置かれたもの。
文烈様――
あなたは優しい。
ただし、その優しさには目があります。
私は一つだけ取りました。
「いただきます」
玉珠はすでに食べていました。
「甘――い!」
でしょうね……
辛い菓子が出てきたら、私はこの屋敷を本気で疑います。
文烈様は、玉珠が食べるのを見て、少し表情を和らげました。
「父上も、お菓子好き?」
玉珠が急に尋ねました。
私の手が止まりました。
文烈様も、一瞬だけ黙りました。
玉珠は何も考えていない顔です。
本当に、何も――
「文烈様の父上」
「ああ」
文烈様は、静かに答えました。
「私は、若い頃に父を亡くした」
玉珠が目を丸くしました。
「そうなの?」
「そうだ」
「さみしかった?」
文烈様の家人が、わずかに身じろぎしました。
私は玉珠を止めようとしました。
けれど文烈様は、先に答えました。
「寂しかった」
その言い方があまりに真っ直ぐで、私は息を詰めました。
文烈様は玉珠ではなく、私を見ました。
「だから、親と離れた子の心細さを、軽いものとは思わぬ」
それは、言ってはいけません。
いえ、言ってよいことなのでしょう。
ただ、私には困るのです。
敵なら敵らしく、冷たくしていただきたい。
父上の敵で、丞相様の一族で、私の行き先として選ばれた方で……
その方が、親と離れた子の寂しさを知っている。
そんなことを言われたら、怒りの置き場所がなくなります。
私は、手の中の菓子を見ました。
甘いものは厄介です。
口の中に入れる前から、少し苦くなることがあります。
「文烈様」
「何だ」
「私たちは、劉備玄徳の娘です」
「知っている」
「丞相様の敵の娘です」
「それも知っている」
「漢室の血を引く者でもございます」
「だから粗略には扱わぬ」
「それだけですか?」
文烈様は、少し黙りました。
玉珠が菓子を噛む音だけが、妙に大きく聞こえます。
やがて文烈様は言いました。
「最初は、それで十分だ」
「最初は……」
「人は、最初からすべてを決めなくてよい」
私は返事に困りました。
またです。
この方は、こちらが皮肉を置いた場所へ、妙にまっすぐな言葉を置いてきます。
たいへん迷惑です。
皮肉とは、斜めに投げるから皮肉なのです。
正面から受け止められると、投げたこちらの腕が痛くなります。
玉珠は二つ目の菓子に手を伸ばしながら言いました。
「文烈様、いい人だね」
「玉珠」
「だって、お菓子くれたし、寂しかったって言ったよ」
「判断材料が独特です」
「姉上は、まだ警戒してる?」
「しております」
「お菓子食べたのに?」
「食べても警戒はできます」
「すごいね」
褒められている気がいたしません。
文烈様は、少し笑いました。
「警戒してよい。無理に笑わなくてよい。妹君の前で顔を作るのに疲れた時は、この屋敷では休んでもよい」
私は、今度こそ何も言えませんでした。
顔を作る――
その言葉を、どうしてこの方が知っているのでしょう。
子和様は戸の中に入りませんでした。
文烈様は、戸を開ける前にこちらの顔を見ます。
別の優しさです。
どちらが良いかなど、簡単には言えません。
ただ、どちらも私を困らせることだけは確かです。
その日の夕方、私たちは部屋で荷を解きました。
荷と言っても、私たちに選んで持ってきたものなどほとんどありません。
衣、髪紐、玉珠の小さな櫛、子和様の屋敷で使っていた筆。
そして、玉珠がもらった菓子を包んだ紙。
「玉珠、それはもう食べたでしょう?」
「紙が甘い匂いする」
「食べてはいけません」
「食べないよ。たぶん」
「たぶんを付けないでください」
玉珠は窓の外を見ました。
庭の向こうに、昼間の少年が立っておりました。
文烈様のご子息。
こちらを見ています。
今度も、挨拶はありません。
玉珠が手を振りました。
少年は、固まりました。
そして、逃げました。
本当に逃げました。
玉珠は首をかしげました。
「姉上、玉珠、何かした?」
「手を振りました」
「手を振ると逃げるの?」
「人によります」
「文烈様の子、うさぎ?」
「違うと思います」
私は窓の外を見ました。
逃げた先には、もう誰もいません。
文烈様の屋敷――
文烈様は優しい。
菓子は甘い。
布団はふかふか。
妹は早くも籠絡されつつある。
けれど、この屋敷にも当然、私たちを歓迎しきれない者がいる。
それでよいのです。
むしろ、その方が分かりやすい。
全員が最初から優しい場所など、信用できません。
夜になり、戸の外から声がしました。
文烈様でした。
「入らぬ。ここでよいか?」
私は、少しだけ息を吐きました。
「はい」
玉珠は寝台の上で、もう半分眠っております。
菓子に敗北した妹は、たいへん静かです。
文烈様は戸の外で言いました。
「今日、息子が無礼をした」
「無礼ではございません。自然な反応です」
「そなたは、ずいぶん物分かりがよい」
「物分かりがよくなければ、ここまで生き残れませんでしたので……」
戸の向こうで、文烈様が黙りました。
それから、穏やかな声で言いました。
「この屋敷で、そなたがいつも物分かりよくいる必要はない」
私は指先を握りました。
またです……
また、この方は困ることを言う。
「文烈様」
「何だ?」
「優しい敵は、扱いに困ります」
戸の向こうで、ほんの少し笑う気配がしました。
「では、困らせておこう」
「開き直らないでいただけますか?」
「それくらいは許せ」
私は思わず、ほんの少し笑いました。
本当に少しです。
玉珠が寝ぼけた声で言いました。
「姉上……笑った……?」
「寝なさい」
「文烈様のおうち……お菓子あるね……」
「ありますね」
「じゃあ……少し……いいおうち……」
玉珠はそこまで言って、眠りました。
私はしばらく返事をしませんでした。
文烈様も、戸の外で待っていました。
急かさない方でした。
私は、ようやく言いました。
「少し、です」
「何が」
「少しだけなら、よいお屋敷かもしれません」
「それで十分だ」
十分――
その言葉が、なぜか少しだけ胸に残りました。
文烈様は、そのまま去りました。
足音が遠ざかります。
私は布団に入りました。
文烈様は、優しい方でした。
それは、たぶん本当です。
けれど、優しい方の屋敷であっても、そこへ来る道を私が選んだわけではございません。
私はまだ、警戒しております。
当然です。
長坂以来、優しさには期限があり、名目があり、帳があり、使者が付いてくることを、身をもって学んでおります。
それでも、玉珠は隣で眠っています。
菓子は甘かった。
布団は悪くない。
戸は勝手には開きませんでした。
では、ひとまず……
ひとまずだけは……
ここで息をしてみてもよいのかもしれません。
そう思った、翌朝のことです。
部屋の前に、昨日逃げた少年が立っておりました。
文烈様のご子息です。
目が合いましたが、今度は逃げません。
けれど、挨拶もしません。
その手には、なぜか菓子の皿がありました。
玉珠が、私の後ろから顔を出しました。
「姉上」
「何です」
「あの人も、玉珠を落としに来たの?」
私は答えられませんでした。
少年は、たいへん不本意そうな顔で、菓子の皿をこちらへ差し出しました。
劉玉珠です。
文烈様のおうちに来ました。
また車でした――
姉上は、やっぱり車に怒っていました。
車は何も言わないので、たぶん謝る気がないのだと思います。
文烈様は、子和様より少しやわらかい感じの方でした。
こわくない、とはまだ言えません。
でも、玉珠と姉上にちゃんと頭を下げてくれました。
それから、お菓子が出るか聞いたら、出すと言ってくれました。
本当に出ました!
文烈様は、約束を守る方です。
姉上は、まだ警戒しているそうです。
お菓子を食べても警戒できるそうです。
すごいです!
玉珠には、少し難しいです。
文烈様は、若い頃にお父上を亡くしたそうです。
寂しかった、と言っていました。
だから、親と離れた子の気持ちは軽く見ないそうです。
玉珠は、文烈様はやっぱり少しいい人かもしれないと思いました。
姉上も、少しだけ笑いました。
本当に少しです。
それから、文烈様のご子息にも会いました。
でも、ご挨拶はありませんでした。
玉珠が手を振ったら、逃げました。
うさぎみたいでした――
次の日、その人が部屋の前に立っていました。
逃げませんでした。
でも、挨拶もしませんでした。
そのかわり、お菓子のお皿を持っていました。
玉珠は思いました。
文烈様のおうちは、もしかすると、みんなお菓子で話をするおうちなのかもしれません。
――姉上は、また少し困った顔をしていました。




