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16/18

亡き母君、その文は私に重すぎませんか?

劉明珠でございます。


前回、屋敷の奥にしまわれていた小箱を開けました。

お菓子の箱ではございませんでした。

玉珠は、とても悔しそうでした。

ですが、私にとっては、悔しいで済む箱ではございません。

小箱の中にあったのは、櫛、簪、曹肇様と曹纂様の名札、産着の布。

そして、亡き母君の気配でした。


私は、曹肇様と曹纂様の母君の代わりにはなれません。

なるつもりもございません。

母君は、母君です。

私がこの屋敷へ来たからといって、いなかったことにはなりません。

忘れてよい方にもなりません。

そう申し上げたところ、曹肇様は鍵を渡してくださいました。

今度は、手を震わせずに……

たいへん困ります。

幼い若君に信じられるというのは、思っていたより重いことです。

曹纂様は眠ったまま私の袖をつかみ、曹肇様は起きたまま私のそばへ近づいてこられました。

同じ袖でも、意味が少し違います。

曹纂様は離れたくないからつかむ。

曹肇様は、選んでそばへ来る。

その違いが分かってしまう程度には、私もこの屋敷に慣れてきてしまったようです。

たいへん不本意です。

そして、小箱の底には、まだ古びた紙包みが残っておりました。

亡き母君が、文烈様へ残した文。

文烈様は、それを私に見せよと曹肇様へ託しておられたそうです。

ただし、条件つきです。

私が、母君を消さぬと言ったなら……

文烈様――

あなたは西へ向かわれたはずです。

なのに、なぜここまで人の退路を読んでおられるのですか?


今回は、その文を読むお話です。

亡き方の文ほど、返事に困るものはございません。

生きている方なら、皮肉の一つも返せます。

けれど亡き方は、黙ったまま、こちらの胸へ重いものを置いていかれます。


父上――

あなたの娘は、敵地で亡き母君の文を読むことになりました。

曹休家は、どうやら文まで強いようでございます。

たいへん困ります。

亡き方の文ほど、返事に困るものはございません。

生きている方なら、皮肉の一つも返せます。

困ります、と言うこともできます。

少しは手加減してください、と恨み言を申し上げることもできます。

けれど、亡き方は黙っておられます。

黙ったまま、こちらの胸へ重いものを置いていくのです。

小箱の底に、その文はありました。

封はされていません。

けれど開かれた跡もありません。

亡き奥方が、文烈様へ残した文。

そして文烈様は、それを私に見せよと曹肇様へ託しておられました。

明珠殿が、母上を消さぬと言ったなら、見せよ。

そう聞いた瞬間から、私はすでに逃げ道を失っております。

たいへん困ります。

この屋敷は、生きている方も亡き方も、私の退路を塞ぐのがお上手です。

「一緒に、読んでくれるか?」

曹肇様がそう仰いました。

小さな声です。

けれど、その声は私の袖をつかんで離しません。

曹纂様は眠りながら私の片袖を握っています。

曹肇様は起きたまま、もう片方の袖に触れています。

両袖です。

私はまたしても拘束されました。

若君方は、曹休家の血筋だけあって、包囲がたいへん巧みでございます。

「曹肇様」

「何だ」

「本当に、よろしいのですか?」

「父上が、よいと言った」

「私が伺っているのは……」

そこまで言うと、曹肇様は少しだけ目を伏せました。

先ほどと同じことを聞かれると分かっていた顔です。

「私も、読んでほしい」

その答えは、小さいのに、まっすぐでした。

私は、断る言葉を探しました。

探しましたが、見つかりません。

亡き母君の文。

それを、この子が一人で読むには重すぎます。

かといって、私が隣で読むには近すぎます。

近すぎて、息がしにくい。

「玉珠」

「はい」

「静かにできますか?」

玉珠は胸を張りました。

「できます」

「本当に?」

「たぶん」

なぜ胸を張れるのですか。

そこは少し疑問です。

けれど、玉珠の顔もいつもより真剣でした。

小箱がお菓子でないことは、もう分かっております。

この妹でも、大事なものの前では少しだけ静かになります。

少しだけ、ですが……

私は古びた紙包みに手を伸ばしました。

指先が触れる寸前で、また止まります。

触れてよいのか?

開いてよいのか?

私はこの方の何なのか?

文烈様の妻。

曹肇様と曹纂様のそばにいる者。

けれど、この文を書いた方からすれば、私は後からこの家へ来た女です。

いえ、まだ文の中の方は私を知りません。

知らないのに、私を待っていたような気がするのです。

それがいちばん困ります。

私は包みを開きました。

紙は古びています。

けれど文字は、思ったよりしっかりしていました。

弱りながら書いた文ではありません。

覚悟して書いた文です。

そのことが、かえって痛い。

私は息を整え、読み始めました。

文烈様。

この文をお読みになる時、私はもう、あなたのそばにいないかもしれません。

肇と纂のことを思うと、胸が裂けます。

肇は、泣かぬふりをするでしょう。

あの子は幼いのに、もう兄であろうとします。

纂は、私の顔を覚えていられないかもしれません。

それが何よりつらい。

けれど、どうか、あの子たちに母がいなかったとは言わないでください。

私はおりました。

あの子たちを抱きました。

名を呼びました。

熱が出れば眠れず、泣けば胸が痛み、笑えばそれだけで生きていてよかったと思いました。

そこまで読んで、曹肇様の指が私の袖を強くつかみました。

曹纂様の手ではありません。

曹肇様の手です。

私は文から目を離しませんでした。

離せば、曹肇様の顔を見てしまいます。

その顔を見たら、読めなくなりそうでした。

文は続いています。

どうか、私を覚えていてください。

けれど、私だけであの子たちを縛らないでください。

もし、いつかあなたが別の方を迎えるなら……

その方を、私の代わりにしないでください。

私は私です。

その方は、その方です。

肇と纂の母が私であることは変わりません。

けれど、その方が私になれないことで責められるいわれもありません。

私は息を止めました。

文烈様――

これは、あなた宛ての文でございましょう。

なのに、なぜ私の胸を刺しに来るのですか。

亡き方まで、私へ向かって真っ直ぐ歩いてこられます。

たいへん困ります。

私は続きを読みました。

あの子たちが、私を恋しがって泣く日があるかもしれません。

その時、その方を責めないでください。

私がいない寂しさを、その方の罪にしないでください。

あの子たちがその方に懐いたなら、どうか喜んでください。

私を忘れたのだと思わないでください。

子が誰かの手を求めることは、母を捨てることではありません。

生きるためです。

あの子たちが生きるために伸ばした手を、私の影で払い落とさないでください。

曹肇様が、小さく息を吸いました。

玉珠は黙っています。

曹纂様だけが、静かに眠っています。

眠っている曹纂様は、この文の重さを知りません。

けれど、その小さな手は、私の袖をつかんだままです。

私は喉の奥が詰まるのを感じました。

泣きません。

泣きませんが、文というものは本当に始末が悪い。

刃物なら避けられます。

文は、避けようとした時には、もう胸に入っております。

私は、最後まで読みました。

後に来る方が、肇と纂を憎まずにいてくださるなら……

どうか、その方を大事になさってください。

あの子たちのためだけではありません。

その方のためにも。

母のいない子を抱く方は、きっと難しい道を歩かれます。

私の影を恐れる日もあるでしょう。

私と比べられる日もあるでしょう。

あの子たちの涙に傷つく日もあるでしょう。

その時、あなたがその方を一人にしないでください。

私を忘れよとは申しません。

ただ、私を盾にして、その方を傷つけないでください。

もし、あの子たちがその方の袖をつかむ日が来たなら……

それは、私を捨てた日ではありません。

あの子たちが、もう一度、人の温もりを信じた日です。

どうか叱らず、喜んでください。

文烈様。

肇と纂を、お願いいたします。

そして、いつか後に来る方がいるなら……

その方も、どうか守ってください。

文は、そこで終わっていました。

私は動けませんでした。

玉珠も黙っていました。

本当に黙っています。

珍しいなどと言ってはいけない場面です。

けれど、珍しいものは珍しいのです。

曹肇様は、私の袖をつかんだまま俯いていました。

小さな肩が、わずかに震えています。

泣いているのではありません。

泣かないようにしているのです。

「曹肇様」

私が呼ぶと、曹肇様は顔を上げませんでした。

「母上は」

声が、かすれていました。

「明珠殿を、怒っていないのか」

「私のことを書かれた文ではございません」

そう答えると、曹肇様は首を横に振りました。

「でも、今は明珠殿だ」

私は言葉を失いました。

今は明珠殿――

その一言が、あまりに重い……

亡き母君は、私の名を知りません。

私の顔も知りません。

劉備玄徳の娘が、曹休家へ来るなど考えてもおられなかったでしょう。

それなのに、その文は確かに私の前にあります。

後に来る方。

母のいない子の袖をつかまれる方。

私の影を恐れるかもしれない方。

どうやら、その席に座らされているのは私のようです。

たいへん困ります。

亡き方にまで気遣われては、皮肉の返し先がございません。

「母君は、お優しい方だったのですね」

私がそう言うと、曹肇様は小さく頷きました。

「覚えていないことも多い」

「はい」

「でも、優しかった気がする」

「それでよろしいのです」

「少ししか覚えていない」

「少しでも、嘘ではございません」

曹肇様は、しばらく黙っていました。

それから、私を見上げました。

目が赤くなっています。

それでも、涙はこぼしていません。

本当に、泣かない子です。

泣かないことと、寂しくないことは同じではない。

文烈様の言葉が、また胸の奥で響きました。

「明珠殿」

「はい」

「母上のことを、纂に話す時」

小さな声でした。

「一緒にいてくれるか?」

玉珠が息を呑みました。

曹纂様は眠っています。

その寝顔は、何も知りません。

母君の顔を覚えていないことも、自分のために兄が何かを背負おうとしていることも、まだ知りません。

私は答えねばなりませんでした。

けれど、簡単に頷いてよいことではありません。

母君の話です。

曹肇様の記憶です。

曹纂様の失ったものです。

そして、私が勝手に踏み込んではならない場所です。

「私で、よろしいのですか?」

曹肇様は、今度は迷いませんでした。

「明珠殿がよい」

困ります。

本当に困ります。

そういう言葉を、幼い子どもが真っ直ぐ言ってはいけません。

大人の心は、思っているより脆いのです。

「……分かりました」

ようやく、それだけ言いました。

「曹肇様が母君のお話をなさる時、私でよろしければ、そばにおります」

曹肇様の手が、私の袖を少し強くつかみました。

曹纂様とは違います。

泣いて離れまいとする手ではありません。

自分で選んで、こちらへ伸ばされた手です。

私はその手を振りほどけませんでした。

玉珠が小さな声で言いました。

「亡くなった母上も、姉上を困らせるの?」

「玉珠」

「でも、文烈様も文で姉上を困らせて、母上も文で姉上を困らせています」

「そういう言い方は……」

私は言いかけて、少し黙りました。

否定しきれません。

たいへん不本意ですが、少し合っています。

「……少しだけ、合っています」

玉珠は真剣に頷きました。

「曹休家は、文が強いね」

やめなさい。

間違ってはいませんが、やめなさい。

私は亡き母君の文を、そっと折り直しました。

先ほどまでより、紙が重く感じます。

小箱の中へ戻すべきか。

私が預かるべきか。

それすら、すぐには決められません。

この文は、ただの遺文ではありません。

亡き方が、未来の誰かを守るために残した盾です。

そしてどうやら、その盾の陰に入れられているのは私です。

守られることにも、覚悟がいるのですね。

初めて知りました。

その時、廊下の向こうから足音が近づいてきました。

侍女が、戸の外で膝をつく気配がします。

「奥方様」

その呼び方には、まだ慣れておりません。

慣れていないのに、最近少しずつ逃げ場がなくなっております。

「丞相様より、使者が参っております」

丞相様――

文烈様が一緒に西方へ向かわれている方です。

私の指が、亡き母君の文の上で止まりました。

曹肇様も顔を上げます。

玉珠が、小さく口を開けました。

「文烈様?」

侍女の声は、少し硬かったです。

「文烈様よりではございません」

その一言で、部屋の空気が冷えました。

私は文を握りしめないよう、必死に指へ力を入れました。

亡き母君の文を読んだばかりです。

ここで生きている方の報せまで重くなるなど、あまりに順番が悪すぎます。

いえ。

この世に、順番の良い苦労などあるのでしょうか。

私は顔を上げました。

「何用です?」

戸の外で、侍女が静かに答えました。

「丞相様より、急ぎの文にございます」

たいへん困ります。

小箱の底には、亡き母君の文があります。

私の袖には、曹肇様と曹纂様の手があります。

そして今度は、丞相様からの文です。

文烈様――

あなたの不在は、静かになるどころか、文ばかり増えてまいります。

私は、まだ一つ目の重さも置き場を決められておりません。

それなのに、次の文が戸の外で待っているのです。

劉玉珠です。


今回は、亡き母上の文を読みました。

正しく言うと、姉上が読みました。

玉珠は聞いていました。

静かにしました。

たぶん、ちゃんと静かでした。

お菓子も食べていません。

音が出るといけないと思ったからです。

玉珠は偉いです。

たぶん――


小箱の底にあった文は、亡き母上が文烈様へ残した文でした。

亡き母上は、曹肇と曹纂様の母上です。

姉上は、その文を読む前から困った顔をしていました。

でも、読んだ後は、もっと困った顔になりました。

亡き方の文は、返事に困るそうです。

生きている人なら、姉上は皮肉を言えます。

困ります、とも言えます。

でも、亡き方には言えません。

亡き方は黙っています。

黙っているのに、姉上を困らせます。

文烈様も文で姉上を困らせます。

亡き母上も文で姉上を困らせます。

曹休家は、文が強いです。

玉珠は、そう思いました。

姉上は、少しだけ合っています、と言いました。

少しだけでも合っているなら、たぶん合っています。

亡き母上の文には、曹肇と曹纂様のことが書かれていました。

曹肇は、泣かぬふりをするでしょう。

纂は、私の顔を覚えていられないかもしれません。

そう書かれていました。

玉珠は、胸が少し苦しくなりました。

曹肇は本当に泣きません。

でも、姉上の袖をつかみました。

泣かない人も、袖はつかむのだと思います。

曹纂様は眠っていました。

母上の文を聞いていません。

でも、姉上の袖は離していませんでした。

亡き母上は、あの子たちに母がいなかったとは言わないでください、と書いていました。

私はおりました、と書いていました。

抱きました。

名を呼びました。

泣けば胸が痛み、笑えば生きていてよかったと思いました。

玉珠は、それを聞いて、亡き母上は本当に母上だったのだと思いました。

いなくなったから、いなかったことになるわけではありません。

姉上も、前に同じようなことを言っていました。

母君は、母君です。

姉上は、そう言いました。

亡き母上も、文の中で同じようなことを言っていました。

私は私です。

その方は、その方です。

玉珠は、少し分かりました。

母上は母上です。

姉上は姉上です。

誰かが来ても、誰かが消えるわけではありません。

でも、それを分かるのは、少し難しいです。

曹肇には、もっと難しかったと思います。

亡き母上は、後に来る方を私の代わりにしないでください、と書いていました。

その方が私になれないことで責められるいわれはありません、とも書いていました。

玉珠は、姉上の顔を見ました。

姉上は黙っていました。

でも、黙っている時の姉上は、だいたい心の中がうるさいです。

亡き母上は、姉上の名前を知りません。

姉上の顔も知りません。

でも、今は姉上です。

曹肇も、そう言いました。

でも、今は明珠殿だ。

その時、姉上は言葉を失いました。

姉上が言葉を失うのは、珍しいです。

皮肉はたくさんあるのに、こういう時は出てきません。

亡き母上の文は、姉上の皮肉より強かったのだと思います。

亡き母上は、あの子たちが後に来る方に懐いたなら、喜んでください、と書いていました。

母を忘れたのではない。

生きるためです。

人の温もりを信じた日です。

そう書いていました。

玉珠は、曹纂様の手を見ました。

曹纂様は、眠りながら姉上の袖をつかんでいました。

曹肇の手も、姉上の袖にありました。

曹纂様は、離れたくないからつかみます。

曹肇は、そばにいてほしいから触れます。

二人とも、姉上の温もりを少し信じ始めているのだと思います。

亡き母上は、それを怒っていませんでした。

むしろ、喜んでくださいと書いていました。

曹肇は、母上は明珠殿を怒っていないのか、と聞きました。

姉上は、自分のことを書かれた文ではございません、と言いました。

でも、曹肇は言いました。

でも、今は明珠殿だ。

玉珠は、その時の曹肇の声を覚えています。

少し震えていました。

でも、ちゃんと姉上を見ていました。

曹肇は、姉上に、母上のことを纂に話す時、一緒にいてくれるかと聞きました。

これは、とても大事なお願いだと思います。

お菓子を半分ください、より大事です。

たぶん、お菓子を全部ください、より大事です。

姉上はすぐには答えませんでした。

姉上は、軽く頷いてよいことではないと分かっていたのだと思います。

でも最後には、そばにおります、と言いました。

曹肇の手が、姉上の袖を少し強くつかみました。

姉上は、その手を振りほどきませんでした。

玉珠は見ました。

姉上は、逃げませんでした。

姉上は、口では困りますと言います。

たいへん困りますとも言います。

でも、本当に大事な時は、逃げません。

だから曹肇も、姉上のそばに来るのだと思います。

亡き母上の文は、とても重かったです。

お菓子より重いです。

餅よりも重いです。

たぶん、箱ごとの餅よりも重いです。

でも、怖いだけの重さではありませんでした。

亡き母上は、曹肇と曹纂様を守っていました。

文烈様も守っていました。

それから、まだ知らない後に来る方も守ろうとしていました。

今は、その後に来る方が姉上です。

姉上は、守られることにも覚悟がいるのですね、と言っていました。

玉珠には、少し難しいです。

でも、守られるのも重いのだと思います。

守る方も大変です。

守られる方も大変です。

大人は大変です。

玉珠は、お菓子を食べる方がよいです。

でも、今回は食べませんでした。

偉いです。


最後に、また文が来ました。

丞相様からです。

玉珠は、文烈様かと思いました。

でも違いました。

文烈様よりではありませんでした。

丞相様からの急ぎの文だそうです。

急ぎの文です。

急ぎのお菓子なら、少し嬉しいです。

でも、急ぎの文は、たぶん嬉しくありません。

姉上の顔も、また少し硬くなりました。

亡き母上の文だけでも重かったのに、また文です。

曹休家は、やっぱり文が強いです。

次回は、その文を読むのでしょうか。

少し怖いです。


文烈様は西に向かっています。

姉上は、たぶんまた困った顔をします。

曹肇も、たぶん姉上のそばにいると思います。

曹纂様は、たぶん袖をつかんでいます。

玉珠は、ちゃんと見ています。

できれば、静かに見ています。


でも、丞相様の文は怖そうなので、お菓子は少しだけ持っておきたいです。

音を立てずに食べられるものを探そうと思います。

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