わっか!
「これを、参考?……………したんだ?」
「させてしまったのよー!」
わーっと顔を両手で覆って机にふせてしまった。
「主人公パッパラのライバルとして出てくる、国中のどの小さな村にも必ず商店があるほどの大商会を1代で築き上げた御年28歳の才女プップゥを!まねることをお勧めしてしまったのよー!」
「とりあえず作者は名付けのセンスがないことはわかった」
一息に叫んで喉を傷めたのか、少しせき込むまーさん。
空になっていたコップに水を入れてあげれば、半分ほど飲んだところで落ち着いたみたい。
「んっく……………ふぅ……………はぁ……………私も、勉強してきたことはエリーとそうかわらないの。お父様は体の弱い私を跡継ぎにする気はなかったから。街が貧しくなって、今までは時間がある時にちょっとお小遣い稼ぎにしてたような仕事でさえみんなで奪い合って、仕事を見逃さないために学校にくる子が減って……………」
「……………」
「最初は領主夫妻、次にエリーのお爺様、続いてエリーのご両親、つられて私のお父様お母様も出稼ぎにいってしまったわ」
領主真っ先に消えたんかい。
「街のために、ここでしか生きていけない人のために残ってくれた大人達はいつだって忙しくしているわ。それにみんな誰かに仕える側の人達なの。誰も、上に立つことを知らないの。それでもエリーは知らなければならなかったから、お爺様が残したわずかな書類を見てお金や人の流れを考えたわ。昔、扉の間から覗き見た親の真似事をしたわ。それでも足りない、わからないことを調べるためにここにきたの」
がらんどうの棚から棚へ視線を滑らせていくまーさん。
きっと見ているのは今じゃなくて、かつての本がみっちり詰まっていたであろう景色だ。
「ここは、学校であり、街で一番知識が集まる場所だったから。私、この図書室に知識を求めてきた人に知らないわからないなんて言いたくなかったから」
相手がエリーだっからよけいにね、と苦笑い。
「子供の浅知恵だったわ。きっと、知らない所、気づいてない所でも他の人に迷惑をかけていたと思ったら、本当に本当に申し訳なくて……………」
こっちはそんなに気にしてないんだからそこまで落ち込まなくてもと思うけど、そこは本人の性格次第だからしかたないね。
「あー、ちょっと気になったんだけどさ」
ぽりぽり頬をかきながらブルレがまーさんに尋ねた。
「嬢ちゃんらっていまいくつなん?」
「私とエリーのこと?8よ。エリーはあと2ヶ月したら9になるわ。私は5ヶ月ね」




