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【第13話:新婚初夜は終わらない? 陛下の愛が重すぎてベッドから出られません】

第2部始動です。


無事に結婚式が終わり、私たちは皇帝夫妻としての誓いを立てた。


((((((ついにエルサが俺の妻に……! ああ、神を買い叩いて永久機関にして本当によかった。これで生涯、お前を誰の手にも渡さず、俺の隣で愛し抜くことができる。世界一美しく輝く俺の宝物よ……ッ!!))))))


そして現在。

私は、信じられないほど豪華で広い、皇帝の寝室にいる。


「ふう、すっきりいたしましたわ!」


私はベッドの上で、大きく息を吐き出した。

キース様が手配してくれた最高級の寝衣ネグリジェは、驚くほど軽くて柔らかい。


何より、あの窮屈だったドレスの胸元から解放されて、とても涼しくて動きやすいのが最高だ。


「エルサ。……その姿は、あまりにも心もとなすぎないか」


低い、鼓膜が痺れるような美しいテノールが響く。

振り返ると、髪をラフに下ろしたレイヴン様が、シルクのナイトガウン姿で立っていた。


いつもは冷徹な鉄仮面を保っているレイヴン様。

だが、現在の彼の頭上は、ものすごいことになっていた。


【好感度:∞(測定不能)】


黄金のマークが、私の姿に反応して、見たこともないほど真っ赤に染まり上がっている。


おまけに、いつもはスマートな彼の手が、まるで強敵と対峙した騎士のようにガタガタと激しく震えていた。


((((((おい待てキース、いくら何でもその寝衣は薄すぎるだろうが……ッ!! ドレスから解放されたエルサの無防備な姿が、眩しすぎて視線の置き場がない!! 尊い……っ、上気した顔が可愛すぎて、俺の心臓が今にも破裂しそうだ。結婚式の疲れなど一瞬で吹き飛んだ、今すぐこのベッドでお前を抱きすくめて、お前が泣くまで骨の髄まで愛し尽くさねば、俺の理性が塵一つ残らず大決壊してしまう……っ!!!))))))


(まあ。レイヴン様ったら、一言も喋らないけれど、メーターが燃え盛るように赤くなって荒ぶっていますわ! 慣れない結婚式の儀式で、体力の数値が熱暴走を起こしてしまわれたのかしら?)


私は彼を労おうと、ベッドの上でポンポンと隣のスペースを叩いた。


「レイヴン様、ご心配なく! とても軽くて快適ですよ。……それより、お疲れのようですわね? お隣へどうぞ?」


「……っ」


レイヴン様が、息を呑む気配がした。


彼の綺麗な耳の尖端どころか、白い首筋までが一瞬で真っ赤に染まっていく。


完璧な鉄仮面を保とうとしているが、その紫の瞳は熱っぽく潤み、向けられる視線はひどく濃厚だ。


「……お前がそんなに優しく笑うから、俺の頭の中はもう、お前をどうやって愛し抜くかで埋め尽くされているんだ。……もう、我慢の限界だ」


次の瞬間、視界がぐるりと回った。


気がつけば、私はふかふかのシルクのシーツに沈み込んでいた。


私の両脇にレイヴン様の長い腕が突かれ、完全に退路を塞がれる。


上から見下ろしてくる彼の美しい顔が、吐息の触れ合う距離にあった。


「レイヴン様……っ?」


「暴れるな。……こうして、俺の胸の中で大人しくしていろ」


どこまでも低く、スマートで高貴な声。

しかし、私を抱きしめる逞しい腕の力は、骨が軋むほどに強く、一生私を逃がさないという凄まじい執着に満ちていた。


((((((お前の柔らかい体温と甘い香りが肌に伝わるたびに、理性のタガが完全に消し飛ぶ……っ! エルサ、一生この腕から離さん。今夜はお前が降参だと言うまで、何度も何度も激しく、とろけるほどに愛し尽くしてやる……っ!))))))


レイヴン様はスマートな動作で、私の額、そして目元に、羽毛が触れるような優しい口づけを落とした。


そのまま私の首筋に顔を埋め、深く、愛おしそうに何度も唇を押し当てる。


ちゅ、と甘く濃厚なリップ音が静かな寝室に響き渡った。


「ひゃんっ、くすぐった、帝国の夜のご挨拶は情熱的ですのね……っ」


「……俺の熱は、お前の何倍も深い」


今度は、私の両手をすくい上げられ、指先を一本ずつ丁寧に、しかし逃がさないように深く絡め合わされた。


恋人繋ぎのままベッドに縫い付けられ、完全に身動きが取れなくなる。


レイヴン様は私の唇を深く、深く塞いできた。


「ん、む……ぅん……っ」


何度も角度を変えて深く食むような、濃厚で、とろけるほど甘い口づけ。


スマートな皇帝としての気品を保ちながらも、その抱擁とキスは、私の骨までベッドの中に溶かしてしまいそうなほど情熱的で重かった。


世界を裏から操る存在を倒しても、私はやっぱり、この世界で一番スマートで重すぎる陛下の愛から、一生逃げられそうにない。


「ん、ふ……っ。私も、大好きですわ、レイヴン様」


私が真っ赤な顔で満面の笑みを浮かべると、彼の頭上の【∞】のマークは、嬉しさと幸福のあまりドカンと大爆発を起こし、夜の寝室を黄金の光で満たし続けたのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます!



不定期に18時更新予定です。毎日更新出来るように頑張ります!お楽しみに!



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