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第22話

コペンハーゲンからモスクワには1時間半。

そこからさらに1時間半でボログダに到着する。


飛行機の窓から外を見る。

日は落ち、すっかり暗くなっている。

今日の出来事で俺が得たものは何だったんだろうか。

喪失感のみが、俺を包んでいた。

家族に会えたと思ったら、すぐにいなくなった。

結局、何も変わっていない。

俺はこれからも空虚の中生きていくしかないのか。


ボログダの自分の部屋があるアパートに帰る。

階段で隣の部屋の奴がウォッカを飲んでいる。

横には白い粉。

そうだ、こいつのせいでダニエルから麻薬の密輸入を疑われたんだ。

俺はそいつの隣に座る。

「なんだ、お前」

もうすでに酔っぱらっている。

「お前のせいで俺は空港で止められたんだぞ」

「知るか」

俺はモスクワで買ったウォッカを飲む。

ダニエルの言っていた通りだ。

地元のものが口に合う。

「どこ行ってたんだ?」

「ベルリンだ。大変な目にあったぜ」

「へえ、どんな?」

「まさかのゾンビだよ。あのゾンビとそしてネオナチと戦ったんだ」

「はあ?何があったんだよ」

「お前ネット見てねえのか?」

男はズボンのポケットから携帯端末を取り出す。

「どうゆうことだよ。お前こん中いたのか?」

「そうだよ、ドイツの議事堂で首謀者ぶっ殺してきたんだぜ」

そうして会話は続いた。

「そういえば、お前、名前は?」

俺は目の焦点が合ってないこいつに聞いた。

「俺か?俺はペトローヴィチって名前だ。お前は?」

「俺はアレクセイだ」

そう言って俺達は握手をした。


俺は飛行機の中で得たものはないと思っていた。

だが本当にそうだろうか。

俺はドイツでいろんな人にあった。

いろんなストーリーがあった。

今話しているこいつも、何かあるのだろうか。

そして、俺は妹と再会できるのだろうか。



電話が鳴る。

「よう、久しぶりだな。加山」

「誰だ?名を名乗れ」

「レイグル。レイグル・リビィ・ロミオだ」

「レイグル?WMPの長が何の用だ?」

「最近、WMPの内部文書が新しく見つかってな。目を疑うことが書いてあった」

「どんな内容だ?」

「ワールド・リバース・プロジェクトはまだ途中だった」

「何だって?あれは世界を統一する計画のはず」

「いや、それは途中経過に過ぎなかったんだ。詳細はメールで送った」

レイグルはそう言って電話を切った。

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