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第19話

俺は銃を構える。

「いいか、武器を持っている奴だけにしろ」

こちらに向かって銃を構えている奴に発砲する。

人々が地面に伏し、頭を守るように手を置く。

それでも立っている人に向けて銃を撃つ。

何発か、こちらに向かって弾が飛んでくる。

「できるだけ隠れててな」

加山がメアリーに外が見えないように奥のほうに連れていく。


「もういいだろう、下ろせ」

ダニエルはそう叫ぶ。

ヘリが徐々に地面に降りる。

着陸地点に、何人か民衆が来る。

「武器持ってない奴はどうする?」

「威嚇射撃だ。それでも来るならやっていいだろう」

俺は銃を空に向けて撃つ。

何人かは地面に伏せるが、多数の人間は向かってくる。

中には、倒れた人の銃を手に取る人もいた。

俺は迫りくる民衆を撃つ。

ほぼ虐殺といっていい。

そして静かになった。


加山は双眼鏡を取り出すと、議事堂のほうを見た。

議事堂は古風で、いかにもな外観をしている。

頂上には鍵十字の旗が掲げられていた。

「スナイパーは今のところ見つからない。後ろから援護するから気を付けて進むんだ」

加山は奥にある大きい箱からでかい銃を取り出す。

「使えるのか?」

「ああ、私は以前日本で軍人だった」

「よし、行きましょう」

俺とソフィア、ダニエルとアドルフは建物の反対からヘリを降り、議事堂へと向かった。


議事堂の前まで来る。

「誰だお前ら!」

入り口から男の声がする。

俺達は銃を構える。

「自由のために戦うレジスタンスだ!」

そう言うと男は柱から身を出し、ハンドガンでこちらを撃つ。

その前に、銃弾で倒れた。

加山が撃ったのだろう。

弾丸は男の頭を貫き、後ろのガラスに当たる。

ガラスが砕ける。

俺達はその砕かれたガラスの穴から、内部に入る。


中は外観とは異なり、かなり現代的だ。

次々と、銃と持ってこちらに攻撃する人が出てくる。

俺達は身を隠し、音がやむと、身をさらし攻撃する。

問題が起きた

ダニエルの胸に、弾丸が当たった。

「ダニエル!」

「ダニエルさん!」

「そんな・・・」

彼の着ていた越境検査官の服が赤く染まっていく。

ダニエルは、胸に手を当てる。

「俺はもうだめみたいだ」

「そんなこと言うな」

俺は身を出し、銃を撃つ。

そして静かになった。

今のが最後のようだ。


ダニエルの元に駆け寄る。

ダニエルと会って6時間ほどしか経っていないが、俺はダニエルを信用している。

「ダニエル、すまない。俺のわがままに付き合ったから」

ダニエルは俺に手を差し出す。

「そんなこと言うな、意外と楽しかったぞ。なあ、パンをくれないか」

俺はかばんから、アドルフからもらったパンを出す。

ダニエルはそれを受け取ると包まれていた紙をはがす。

パンはスライスされていた。

ダニエルは1切れ、口に運ぶ。

「やっぱり、ドイツのパンは最高だ」

ダニエルはゆっくり目を閉じた。

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