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第89話 冒険者見習いの付き添い

 ココのお絵描き教室のイベント開催が進む中、練習として天の透けやオルを被写体に絵を描いてもらっていた。その最中ふいに思いついた魔物図鑑の強化…絵がつけばもっとわかりやすくなるのでは?いや絵でなくていい…映像魔法で転写しておけばかなり良くなるはず…


 思い立ったが吉日、冒険者ギルドに行ってココに冒険者登録をさせる。そしてそのまま依頼へGO!!!


 依頼はコボルトの討伐という依頼だった…コボルトはまだ見たことなかったのもあったが、ココの腕試しにもちょうどいいと思ったからである。


「え?ボク戦えないけど?」

「じゃあ、この依頼受けたらダメじゃん!!」

「なんでマイクが受けないの?」

「オレはまだ正式に冒険者になってない…!」

「ってことはルール破ってるってこと?」

「そういうこと!!」


 ココは呆れつつも造形魔法で作られた装備を確かめ、森の方に向かう。スケッチブックを持たせ、景色を見ながら寄り道しつつ進んでいく。


 はぐれた蜂系魔物がいたので煙に閉じ込めて退治してみたり、キノコの魔物がいたのでしっかり焼いて食べたり、イノシシ系魔物が突っ込んできたので硬い岩盤を引っ張り上げて激突させてあげたり、中々に楽しい冒険をしていた。


「コボルトってどこにいるんかな?」

「水場の近くに巣があるらしいけど…」

「あ、そうなの?あっちか…」

「依頼書読みなよ…」


 沢に着くと近くに入口の狭い洞窟を発見…鑑定魔法でも気配察知でもコボルトがいることが丸わかりになる。依頼では5匹…しかし中にはそれ以上の気配…


「どうする?」

「え?ボクじゃ何もできないけど?出口はここだけなの?」

「あぁ…2つ、3つくらいあるみたいだね…」

「逃げられないようにできる?」

「頑張れば…」

「なにその返事…やりたくなそう…」

「オレとしても姿を映像魔法に収められれば充分だからね…殲滅は望むところではないのよね…」


 そんなことを考えていると武装したコボルトが後ろから襲ってきた。


 シェパードみたいなコボルトで盾構えて槍を持っている…映像魔法で記録しつつ、睡眠魔法で眠らせてしまう…とどめを譲り合ったがココの依頼なのでそこはやってもらい、魔石を取り出し討伐成功部位として皮をキレイに剥いでおいた。本来は魔石でいいのだがマイクは魔石を使いたいので他の部位で証明することにしたのだ。


 そこから巣に入ることに決め、灯を付けて巣を進み、4体を睡眠魔法で眠らせてココにトドメをお願いした。こうして一応の討伐依頼は終えることができた。

 ココは周辺のスケッチをしつつ洞窟内も映像魔法を見ながら加筆していた…


「こういうのも楽しいね…冒険者登録も案外悪くなかったかも…」

「もうちょい他の依頼も進めちゃおうか…薬草採取とか調査とか?」

「覚えてるの?」

「勘で行く…ココはそのままいろんなスケッチをしておこう!!!」


 帰りも様々な魔物に遭遇して帰った。虫型魔物、ゴブリンのような亜人型、蛇型魔物などを相手にして映像魔法で撮影しつつ討伐をしていった…ほぼ睡眠魔法で片付けられるのでココのレベリングみたいだった…もちろんそんなシステムではないので、魔石を引っこ抜き、使えそうな素材を解体して確保していく。素材を売ればかなりのお金になりそうだが、ココのランクでは不正が疑われかねないので、勝手にパクっておくことにした。服飾で使えないか確認してみよう。


 ギルドに戻り、コボルトの討伐証明を見せて報酬をもらう…すこし絡まれたらしいが、スケッチを見せて有用性を見せることで森の中での余裕があったことも示せて何とかなったらしい…よくわからんけど…


 ココとカフェまで行き、茶をシバきスケッチを売ればギルドで買い取ってもらえる話を聞いた。良い小遣い稼ぎになるらしい。こうしてたまにココの冒険者依頼を助けることが決定した。将来的にはその経験値はあったほうがいいのでこちらも助かる。


 屋敷に戻り今日の成果を取り出し、それぞれの特性をメモしつつ使い道を考える。

 魔石は属性ごとに仕分けて放置、魔物素材をスプマンテに確認しながら使えることに頭を巡らす…


 特にない…虫型魔物の甲殻は軽くて堅いが加工がしにくい、蛇型魔物の牙は薬になるが少量らしく、肉が美味いくらいらしい。これは後でトムに持っていこう。蜂系魔物からは毒針かな…これも薬屋行きで…?キノコとイノシシは食用か…加工品でも作ろうか?干しキノコなら出汁も取れるだろうし、ソーセージ、ハム、ベーコン、干し肉…


 そんなわけで裏庭でメシまで作業をすることにした。オルが近寄ってきて「くれ!」って顔してきたので用意してあげることにした…まずは豚足に塩をかけて乾燥魔法かな?次に背中の肉とかを使い燻製を作る。チップはカエデの木‥燻製に関しては知識はそこまでないが煙が逃げないようにすればいいはず!適当に造形魔法で整えれば、燻製機に…なったことに…なるさ…


 余った肉はミンチにして腸詰にしていく。腸をキレイにして浄化もかけて準備、ミンチにハーブと塩を加えてこねておく。あとは適度に大きさを揃えてくねくねさせておく。そして乾燥魔法…あっという間にお肉の加工品ができた。骨も使うつもりなので煮込んで出汁をとることにした。げんこつだけは別に保管!


 オルがメシは?って顔をしてきたのでソーセージを焼いてあげることにした。いい感じに脂も出て美味そう…ベーコンも焼き、一口ずつくらいは食べておくことにした。オルはハフハフしている…猫舌か?馬なのに…

 そんで美味い…!!やはり乾燥魔法は間違っていない。時短最強魔法の一つかもしれん…


 よし!また行こう!


「マイク様、夕飯食べますか?」

「食べる食べる…ここ持ってきて!!」

「了解です!!」


 冷えてきた夜空の下、ご飯を頂くのだった…

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