第77話 屋台でもやるか…
お祭りに行きたい気分…
秋だもの…もう肌寒いを感じるようになってきたし…
「どう?」
トムに聞いてみると…
「貴族街にお祭りはないですよね…下町の夏祭りも終わりましたし、お祭り気分はマイク様だけだと思いますよ…」
「いいじゃん!いつお祭りしたって…!!少しくらい楽しんだってバチは当たらないじゃん!」
「いやマイク様はいつも何かしらで楽しまれているでしょ…そんなこと言われても自分にお手伝いできるのは料理くらいですよ…」
「よしっ!言ったな!今さらナシは無しな!」
「え?」
こうしてトムを巻き込むことに成功したので大広場辺りで屋台をやることにした…
特にカフェの下のスペースがあるのでそこで美味しいお好み焼きをやることにした。
屋台のお好み焼き屋の動画は死ぬほど見たことあるが具材が思い出せない…
生地、キャベツ、豚バラ?かつお節、青のり、マヨネーズ、ソース
何を入れてもいいのがお好み焼きだしオリジナルを探っていこう!
はい!そこ!オレも?って顔しない!当たり前だろ!さっきやるって言っただろ!
「トムも好きな具材いれてみてな…」
いつも通り厨房を追い出され裏庭でキッチンを作り、レッツクッキング!
生地に出汁を入れたほうが良いことに気づき、作りながらいろいろと微修正を加えたのだが…
卵が足りないかも…急いでラヴェに買ってきてもらったがこれはそもそもの絶対数が少ない…
スプマンテ曰く王都に届く数は決まっており消費数も多くないため、そもそもの生産数が少ないらしい…え?今まであんなに使ってきたのに…使ってこなかったっけ?納入はほぼ我が家だけ?なんで?
そんなわけでまずは卵の供給の方に力を入れることになった。養鶏場は王都のカベの外の草原が広がる牧場側にあるらしい。いつもの東側の草原である。
養鶏場では150羽がコケコケ言っている。これで足りないのかと思っているとこれでもかなり余剰が出ているらしい。1~2日で1個では?と聞いたら魔物の血が入っていると寿命は短いがたくさん産んでくれるらしい。
余ったものを譲ってほしいとお願いしたら配送に金がかかるらしくコスパのために収納魔法の刻印を掘った箱を渡すことにした。これなら少しは貯められるだろう…
後日取りに向かうとすんごい入ってた…全部無精卵?鑑定しても病気もなく新鮮という表示も出る。時間停止とかは付けてないのだが、卵限定にしたことで保存状況が完璧な収納魔法になったらしい。その辺りは組み込んだ管理魔法が仕事をしてくれた。やはり限定的な収納魔法はいいな…
そんなわけで準備は出来た…生地をつくる混ぜ混ぜ君、キャベツを千切りにするカットマン、肉を薄切りにするカットマン2号を常備した屋台も作った。鉄板には刻印魔法が施してあり魔力を注ぐだけで熱を発するようになっている。その他素材も収納でき簡単に取り出せる容器も設置した調理台。のれんやのぼりなんかも立ててそれなりに整えた。
場所は時計台の脇、渡り廊下の真下あたり、カフェが入っている1階、時計屋の前の端っこ辺りを借りて開店した。
一階の時計屋の店主がこの建物のオーナーでカフェの売れ行きによってかなり融通を利かせてくれている。ありがたい。邪魔にならない程度に頑張りたい。
そんなわけで時計屋に迷惑がかからない程度に換気扇の向きを考えつつ匂いを大広場に向けて鉄板でお好み焼きを作っていく。練習したようにブロック分けをしてライブクッキングのように協力してトムと作っていく。売り子はラヴェに任せて交互に具材を乗せたりひっくり返したり、ソースやかつお節をかけたりして造形魔法で作った器に詰めていく。
メニューとしてはオーソドックスなお好み焼きだけでもいいかとなったが、トムが考えた海鮮お好み焼き、チーズがインしてるお好み焼きも売ることにした。作ったそばから収納しておけば問題なく安心である。他にもキムチっぽいお好み焼き、そばの入ったお好み焼きなどがあったがとりあえず見送ることにした。
決済の石板は屋台申請をすると借りることができるのでそれを置いて対応することにした。出だしは良く10はすぐ売れたのだが人通りが多く箱に詰めてしまうと何が売られているのか判断がつかないらしく珍しがられるも素通りされる回数が増えた。
こういう反応はしっかり予想していたので試食も振舞うことにした。かなりの確率で買い手がついてくれる形になり、トムとの連携で作っていく様もみて買い手が伸びた。匂いに誘われるものも増えたのでさばききれず、ラヴェに下準備の方に入ってもらい通信魔法でココと今日は休みのティナに来てもらった。
5人で回したことで余裕もでき、カフェからシェナが応援に来てくれて休憩もできた。売り上げとしては200くらい売れた。屋台設備のせいでまだマイナスだけど、定期的にやればそれなりの収益になりそう。といってもすでに一生分くらいは手元にあるだろうし、この考え方は一つ最低ラインと考え、超えれなくてもしゃーなしにする予定だった。
まだまだどうするかわからないがチビチビやっていくことにしよう。
あとは父上への報告であるが…とりあえずそんなの知らない戦法で行こうと思っている。問題ない…新しい事業計画書なんて書いてられない。他のパターンとしては日替わり不定期屋台としてスイーツを売ったり、ラーメンを売ったりしてもいいと考えてはいる。これで父上に対応させなくする作戦…
ちなみに時計屋さんにはしっかり差し入れもする配慮を見せた。どやっ!大人やろっ…
子どもが運営する目新しさからすぐに繁盛する形になった。さらに不定期に現れるため幻の屋台として人気を誇ることになる。当然父上から小言を並べられるのだがカフェの一部として運営であるという持ち込み可のルールを逆手に取った戦法で撃退することに成功するのであった。
後日、カフェ側からストックの注文を受けるのだが、それは他の人にやってもらいたい。オレは関係ないんだい!!




