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第75話 真っ当な人間になる!

 競馬に出たことで魔法がないとしんどいことが判明した。いや、6歳児なので当たり前ではあるのだが、再認識したというわけである。


 というわけで魔法抑制することにしよっかな~、やっぱやめよっかな~みたいなやる意志が固められずにいます。まず術を作るのはいいと思うのだが、それを自身に使用するっていうのがやっぱり抵抗感あるよね…


 ただそれさえあれば無駄に魔力消費をせずに体を鍛えたり、魔力を封じられた場合の対処が身に付きそうって話なんだよね…


 でもそんなガチガチの準備はいらないんじゃないかという思いもあり、どっちにしようか悩んでいる状態というわけである。


 そうした考えもあり、まず魔力抑制のアクセサリーでも作ってみようとなった。


「魔力抑制という言葉は聞いたことはありませんね…申し訳ございません我が君」

「魔力封印とか無効化とかは?」

「似たような研究はされていますね…魔物や魔人に対しての魔力を封じる結界という手段があるという資料があります。ただそこに費やす魔力が膨大過ぎて実用性がないという話みたいです」


 スプマンテに聞いてみても世の中にはないみたい…


「魔力を吸収できたり、貯めて置ける素材はない?」

「それでしたらやはり魔石が一番だとは思いますが、吸収しやすいといえば魔王国に育つ植物プラント系の魔物は魔力吸収を行いますね…」

「うわぁ、やっぱり魔石が現実的か…プラントってことは樹系魔物トレントとは違うってことよね?魔石いくつ必要なんだろうな…」


 まずは素材から探っていくことにしたがそれなりの検索エンジンになったスプマンテでも厳しいみたい…


 術理の方からにしようかな…


 といっても魔力を抑制するか封印するか無効化するか阻害するか吸収するかという方法しか思いつかないんだよね…どれを選んでもしっかり行使できそうな気がしない…


 う~ん…


 一応一つ一つの術理を作っておくか…


 抑制なら魔石にデバフ効果を付与かな…中途半端に魔法が使えてしまうのが危険だよね。一番マシそうだけど…

 封印ならデカ魔石が必要そうかな?ただ魔力が外に出せな過ぎて暴発しちゃう可能性高いよね…

 無効化は管理魔法でオレの使用できる魔法に対して一つずつ対応できるようにしておかないといけないよね、複数パターンある魔法ばっかなのでこれも全く現実的ではないな…

 阻害だと補充させた魔力をオレの魔法をかき乱すみたいな?

 吸収こそデカ魔石の用意が必要だもんね…


 それぞれがなんとなく惜しいんだよね…


 混ぜるか…

 混ぜてみるか…

 これだな…それぞれのデメリットも打ち消し合えるし、良さげだな…


 改まって考えることではなかったかもな…


 魔石一つに吸収の刻印を施して保有量が増えるようにさらに刻印。この場合は拡張魔法になるだろうか?収納魔法っぽい魔法陣だよな簡単簡単…

 これを軸に他の魔法も行使できるようにしておけば良いだろう。抑制のためのデバフ、管理魔法である程度自分の魔法への無効化、阻害のための断絶魔法も刻印して………



 かなり大容量になったな…

 どういう装飾品にすればいいかな?


 ブレスレットで考えてたけど、大きさ的にきついな…

 首かベルトか…ペンダントか?そのあたりだな


 まずは術理の循環を整えつつ、しっかり魔力残滓が溜まらない造りを考えていかなきゃいけない。派手な意匠になりそうだな…魔石は中央かな?首に近い方が魔力は吸い上げやすいのかもな…


 そうな風に考えかなり重いペンダント、チョーカー、ベルトができた…


 これは…違うか?


 ベルトが一番マシかも…着脱しやすいし、万が一力が必要になったらすぐ外せば問題ないよね…


 なんか変身ベルトみたいだな…仮面ライダーになれるようにしておこうかな…


 魔法を行使しようとするとかき消えた。力が切れる感覚…しっかり動作してくれている。よしよし、軟弱マイクの出来上がりだ…収納魔法と重力魔法だけ緩和しておかなきゃな…これらは作動してくれないと潰れて死ぬからな…


 めり込みながらなんとかベルトを外し、ちょっとした改良を加えていき試作品凡人くん1号が出来上がった。


 これを付けつつ散策をしてみる。


 ただの道が怖い…カドで誰かが出てきてぶつかってしまうのではという恐怖感…エグイ…人との遭遇率が上がり、屋敷から出れない…コミュ症先生にすら補足された…オルや天の透けに舐められている…ラヴェに「なにをなされたのですか?」と嫌な顔で言われた。訓練に行ったらメチャクチャきつかった。いままのままでは次は参加させんと言われた…クソが…!メチャうれしいはずなのにムカつく…


 トムだけは「今日は油そばにしません?」と普通だった。コイツ…

 ちょっと優しくしてやることにしよう…


 改良をするカードリッジを付けてその都度魔力抑制の効果を変える仕組みにすることにした。

 基本設計での緩和をなくしてアタッチメント側のカードに収納・重力・使役・気配察知魔法の緩和を一つ。身体強化の緩和カード、隠ぺい系の緩和カード、無属性便利系の緩和など…数枚用意することにした。同時接続も可能にして最大3つくらいにしておこう。それ以上になったら外せばいいしね…


 これでかなり改善した…状況によって規制できるし、かなり利便性も高い。


 これだけしてようやく魔法を使わずに鍛えられる…鍛えられる?いや…あれ?向上心高くね?なんでこんなモチベーションあったんだっけ?なんか作ったけど…なんで自分のこと追い込もうとしてたんだろ…うわっ、やりたくなくなってきたかも…


 こうしてベルトを付けたり付けなかったりする日々が始まるのであった。変心ならず…



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