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第47話 デバイス

 昨日に引き続き携帯スピーカーづくりをしていた。もちろんいつも通りの生活を過ごした後のことである。デザイン性に関して勉強した方がいいと思ったので、コミュ症先生の授業を真剣に聞いていたら、「なにか悪いことでも企んでいるのですか?」と言われた。だから他で雇われることねぇんだよ!思ったことをすぐ口にするな!大人やろ!こっちはまだ子どもやぞ!気まぐれの可能性を考えろや!


 さて昨日完成させたのは室内での設置型のスピーカーと小型のスピーカー、携帯用のスピーカーの3パターンであるがこれらに対する入力装置がお粗末すぎるのが問題である!


 管理魔法任せであり魔力で聞きたい曲をなんとなく選ぶというこの世界線ならではすぎる操作方法なのである。これではしんどい!視覚的に何の曲があるか知りたい。記憶魔法が刻印されてる部分に触れれば情報が共有できるがここは通信魔法で何とかしたいし、そうなってくるとスマホのようなデバイスがあったほうが便利である。やはり前世は相当理にかなっていたことを認識させられる。


 そんな感じで昨日作った簡易版のデバイス(ちょっとしたプレートに通信・管理魔法の魔法陣を刻印したもの)を改良していくことにした。

 まずは画面を作る問題を解決したい。映像魔法で壁に浮かび上がらせる技術はすでにある。ただ小型となると試作してみないとどんな問題が出るかわからない。まずはそこからだな…


「ヘイッ!スプマンテ!映像魔法の魔法陣を小さくしたときの具合を検証して!」

「お任せください我が君!直ちに取り掛かります」

「マスター!昨日の課題がこちらでございます!」


 マルちゃんも音の広がり方や奥行き、音量に関する事柄を調べてくれたらしい。どうやって?


「ウィ、文字はスプマンテにやらせました!クオリティに関しては管理魔法でのシステム構築による細分化である程度の大きさであればかなり良いものが作れる可能性があります」


 形状も決して外してなかったみたい…防音素材を中に仕込むくらいかな?よしよし…


「ありがとうマルちゃん!設置型と小型の方にはこのままやってみるよ。イヤホンの方には少し改良かな?」

「ダコォ、マスター!すぐに取り掛かります!」

「いやスプマンテが他の作業してるでしょ…」

「うぐぁ!なんと!これほどの無力があるだろうか!なにか…なにか…できないのか…うおおぉぉぉ」


 うるせぇな……って、おい!「うっせぇわ!」かけんな!うっせぇわ!


 パパッと設置型と小型の改良、音響魔法の魔法陣と管理魔法の魔法陣を組み変えつつ、通信魔法も加えていく!そしてテスト…明らかに良くなったのを確認してマルちゃんとハイタッチ!といってもオタマジャクシ型のスピーカーなので手なんか付いてないのだが…完全なテンションだけの動きなんだが…良いではないかなのだが?


「我が君、映像魔法の魔法陣に縮小魔法をかけた時の効果がこちらです」

「映像の乱れ…管理魔法との併用の限界、通信魔法との接続が途切れるか…で最低限が指三本分くらいか…悪くないな!」

「おそらくプレートもそのくらいの大きさが限界になるかと思います」


 プレート?あぁ確かに!ipodとかウォークマンとかこのくらいのサイズだったか…これで画面付けたらまんまやないかい!

 うん、悪くないな!…となるとデバイスの方の名前も考えとくか…


 ウォークマンは歩きながら聞けるとかそんな意味だったけど…ipodって何?私のポット?iが冠名みたいなものだとしてもpodってなに?

 ムズイ…お手軽君1号とかにしておくか…


 てなわけでテキトーに作ったお手軽君試作品を改良します。まずは設置型と小型、携帯型3タイプの計5つのチャンネルを設定。これは記憶・操作デバイスの方で変えれるようにしておくか…

 いや、それぞれ作っておくか…うん


 そして肝心の映像魔法はちょっとした厚みを持たせたプレート上にガラスを埋め込めるようにへこませて内側に刻印!映像の内容は基本的に文字列…曲名がわかるようにしておく。

 操作のためのコントローラーは画面の下にセット、円の形の中央に再生ボタン上下で縦スクロールと左右で前の曲、次の曲…これらを管理魔法に組み込み、通信魔法を合わせてスピーカーと連動させる。

 設置型と小型はこれで完了!


 ただ携帯型の3パターンは記憶魔法の魔法陣をどこに刻もうか…記憶魔法は別デバイスにしなきゃいけないのか…お手軽君じゃないな。ただの中継器だわ…

 そうなると通信魔法は双方向は必要なくなるからコンパクトにできるかな?命令があるから無理か…


 記憶デバイスと操作デバイスの通信距離を確かめなきゃいけないのか…どんどん作業が増えていくのな…今日は魔力がそれなりに余っているので転移魔法を使って記憶デバイスを適当に散らしていく。部屋の中は簡単にクリアしたので屋上・倉庫・訓練場・カフェと順々に試していく。ギリ倉庫くらい…手持ちに無いと厳しいみたい。

 収納魔法に入れた状態でも通信魔法は機能しないらしい。これは誤算…

 携帯用に使いにくいやないかい!ここは次期改良ポイントだな…


 改めて記憶機能を持ったデバイス作りそれぞれのチャンネルにつないで試聴!…問題なさそうというわけでここに前世の音楽が楽しめる音楽機器の製作に成功した!いやっほ~い!


 それにしてもここまで見事に作れるとは…ついでに通信機器作ろうと思ってたけど通信魔法を普通に使えばいいのよね…見事に必要ねぇわ…


 でも待って…!相手側から連絡したいときに通信魔法が使えないのは厳しいか…


 一応作っておくべきだな……


 そうしてマイクはササッと王都内なら届く通信機器を作成。といってもただの受信機であり、連絡先が誰だかわかるというもの。腕輪型で作り魔力の質で誰かわかる仕様になっている。発信者にはラヴェル・トム・アーロン・ココ・シェナ・ライアンを選び、それぞれに指輪やペンダントなどの身につけられそうなものにして渡した。これは魔力を込めれば使用できるようになっている。


 ラヴェが死ぬほど喜んでトムに自慢しに行ってもうう持ってるよって言われるのはまた別の話…

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