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第46話 耳にかける

 音楽の悪魔マルシュロレーヌ、通称マルちゃんを引き込み、音楽に関する見識を深めた。ついでに作ったオタマジャクシ型のスピーカーを生み出したので音響魔法を組み合わせた新しいスピーカーを作ることにした。


 いつも通りコミュ症先生の授業をいつも通りバックれて訓練を速攻で済ませ転移で帰還…余った魔力で造形魔法でスピーカー作り。刻印魔法で音響魔法の魔法陣を刻んでいく…

 形は前世でもあったような四角い箱に音の出る中央の円の部分がある、比較的ポピュラーなモノで大きさもこぶし大と人の頭くらいのなんとか携帯できそうなやつと設置型の2種類を生成。


「セボォーンnnnヌ!マルシュロレーヌであります、マスター」

「具合はよさそうだね…次は入力装置の方だね」


 マルちゃんにしゃべらすことで勝手にマイクテストになるため上手くいったと判断できた。


 重要になる入力装置部分…現代だと…なんだろう…ん~~~、一体型が多いか…CDとか?ipod nanoとかか?となると記憶機能がついててそれらを選択、決定して再生・停止・前の曲・次の曲と切り替えができるシステムも必要だな…


 マルちゃんがいれば必要ないけど…悪魔がいずれ去ることを考えるとここである程度完成させておくべきか…魔法でどこまで指示できるかだな…必要そうな魔法は記憶・管理・操作系……うん!やってやれないこともない。


 …刻印できるか?


 一か所だと大きくなりすぎるか…設置ならスピーカーにくっつけちゃうか…うん!まずは設置型からだな!


「我が君!なにかお手伝いすることはありますでしょうか?」

「う~ん…刻印魔法の小型化の仕方考えてもらえる?その際の出力の違いなんかも文献探って来れたりしないかな?」

「かしこまりました我が君!すぐに刻印魔法の大小との差を調べます。しばしお待ちください!」


 スプマンテに指示を出し、設置型のスピーカーに加工を施していく。

 まずは記憶魔法の魔法陣を音響魔法の魔法陣に重ねた時に曲として再生するかを確認。本来魔法陣の重ね掛けは一つの陣に組み込む形で文字列が加えられ、複数組み込めば組み込むほど大きくなる傾向にある。その分安定性が上がり、魔力残滓の処理などが上手くいくようになっている。しかし今回のようにそれぞれが単体の魔法陣である場合に積層していくことで効果を発揮する。

 多重構造になるほど刻印魔法の媒体になった強度が重要になっていくとされており、マイクの作った造形魔法のモノであれば十数枚の多重魔法陣には耐えられる……はず…


 そんなリスクを抱えたままにする必要もないので今回は管理魔法の魔法陣を間に噛ましていく。


 音響魔法に積層するのは管理魔法の魔法陣だけで記憶魔法の魔法陣は平面的に繋ぐことにする。そうすることで媒体自体への負荷は軽くなる。だが問題は管理魔法と記憶魔法を繋ぐ回路に不具合が生まれやすいことにある。これが一番避けなければならないリスクであり、しっかり対処しなければならない点でもある。


 だがしかしこの問題はココとの店づくりの時に回避方法を編み出していた…


 意味のない回路で魔法陣の周りを彩るという画期的な方法である。


 こうすることで回路を遮る魔力残滓が重要な部分を妨げにくく、さらに魔力残滓を魔力に変換する機能もあるという機構を組み込むことができる。平面上に刻印が広がるが魔力循環を半永久的に行える回路に出来上がる。見えない機構部分に派手な意匠の必要性はないが、これを外側にはみ出るようにすることで魔力回路に魔力が通るたびに光るように感知できるので美しく感じられる。さらに濁っていると魔力残滓が発生していることにも気付けるので、ココと生み出したこの無駄がが素晴らしい成果を上げているのがより実感できる。


 大体の仕組みはできたので記憶魔法に録音させる。これは後付けできるようにしておいた方がよいかもしれない…内蔵式にしちゃったよ…うへぇ~


 仕方ないので外付けもできるようにしよう!ちょうど外側に回路が伸びてるし、上手いこと繋げれば行けそう。一応こっちにも管理魔法を組み込んで連携させる機構にシフト。外観の意匠になりつつ機能的にも見た目的にも良い出来になってきた…


 記憶魔法の方にはマルちゃんの力を使う…簡単な曲をデータ化させ機構に取り込む。いざ再生!


 なんのため~に~生ぅ~まれて~♬なぁ~にをしぃ~て 生きるのかぁ~


 よしよし問題なく流れたな…元気100倍!6歳マン!

 音質も良きかな…もっと弄べれるのかな…ここはマルちゃんと研究だな…


「マスター!どうでしょう!いい出来では?」

「うん!問題ないね、あとは音の広がりかたとか奥行とか音量調整ができるようにしておくといいかな」

「な…なるほど!まだまだ改良の余地がありそうですね、ダコォ!いろいろと探ってみます」


 マルシュロレーヌはそう言って自分の機構をいじくり始めた…うん!うるせぇから他でやれ!


 次に小型(こぶし大)の方で同じような機構でサイズを少し小さくするだけで問題なく運用できる…よしよし!とはいってもこっちは完全に記憶魔法の魔法陣を外付けにせざる得ないけど…あとは魔力残滓の循環機能も若干弱まってしまうか…この辺はスプマンテが戻ってくればクリアできそうかな?


「お待たせしました!我が君!王都中の書庫を漁ってまいりました!」

「おおぉ!どうだった?」

「はい!残念ながら刻印魔法の研究はそこまで進んでおられませんでした!しかしいろんな資料に刻印魔法が機能するサイズの限界というものが記述されておりました。しかしそれ以上の取り組みはなく、ほとんどの問題が刻印の精度と回路に魔力残滓が溜まるという問題でした!」

「へぇーつまり小型化はできないことないってことかな?」

「いえ!大丈夫です!解決策はあります」

「うん?」

「今から試作を始めます!素体を数個ほど作っていただいてもよろしいですか?」

「そのくらいならいいよ…」


 テキトーに素体になりそうなプレートを造形魔法で作り、その辺に置いて置く。とんでもないスピードで刻印魔法が施されて音が再生されては刻印が縮んでいく…しばらくすると失敗したのか作業が止まる。また始まり、止まる、何度か繰り返すと新しく刻印が施され、また止まっては作業が始まり繰り返される。


「我が君!新しい方法を見出しました。回路が細くなっても問題なく機構が作用する方法ができました!」


 そういって刻印魔法を施したプレートを見るとかなり小さい…その分出力が小さい…当たり前か……

 耳元に持っていけばイヤホンやヘッドフォンになりそうなことはわかる。


「お察しの通り耳元に固定すれば問題なく稼働できそうです!他にも記憶魔法は記憶の総量が減ること、管理魔法では操作できる精度が落ちるか、少なくなるようです!」

「あーなるほど…そっちは別でもいいのかな?通信魔法で回路なしでも行けるか検証しようか?」

「んっ!流石です!我が君!すぐそのような素晴らしいアイデアが生まれるなんて!このスプマンテこのことしっかり心に刻みたいと思います!」


 うん!知らんて!余計な情報いれんなよ!事実だけを書いてくればいいから!


 そう考えつつイヤホンを作ることにした…


  と言ってもゴム素材がない…代わりにスライム素材が使われているけど耳に突っ込むにはいろいろと配合を考えないといけない。それは職人の仕事…なので耳の穴にいれない骨伝導イヤホン型かイヤリング型、イヤーカフ型を検討していきたい。


 骨伝導なら耳にかけるタイプを想像したけど、アレもゴム素材必要だよね…磁石でくっついてそうな二股タイプのほうがいいかな?あれ詳しくわからんのよな…


 よし!イヤリング型かイヤーカフ型で考えましょか…通信機にも使えるしな…てかもうあるよな……たぶん?


 造形魔法で味気ないけど剣に龍がとぐろ巻いてるデザインをぶら下げよう!耳たぶとの接地部分には雷属性を用いた混合魔法の磁気魔法で磁石を生成。重っ!片耳だと収まり悪いな…!


 逆サイドにはイヤーカフ型の中段につけるタイプと上段につけるタイプで生成、中段はリング型で上段は耳を守る鎧みたいなデザインにしてみる。鏡前に移動してチェック!うん、これはデザイン性もちゃんと勉強しよう!いくらコミュ症先生に芸術について習っているからといっておざなりのままにしておくのは良くなさそう…


 作った型に刻印魔法を施していくわけだがここはスプマンテにまずやってもらうことにした。まずは音響魔法と通信魔法の魔法陣を組んでもらう。さらに風属性で音の通り道を作る魔法を即席で作る。音波魔法とでもしておこう。魔法陣も即席!術式は簡単!そよ風魔法に指向性を持たせるだけであっという間にハイ!完成!!


 まずイヤリング型に刻印…と思ったらさっき作ったプレートに刻印、それに縮小魔法をかける。ある程度の小ささになると細くなった刻印を太くする。それに縮小魔法をかけてイヤリングの大きさに合うように調節、通信・音響・音波魔法の順に上から重ね………


 …剣と竜のデザインに合わない!

 クソがっ!一旦デザイン性捨てようか!六角柱でガラス状にしちゃおう!クリスタルみたいになるしカッコよかろうもん!積層させた時の強度が心配カモ!

 そうしてスプマンテにカット&ペーストの切り取り模倣魔法で刻印魔法を移してもらう!


 できた!イヤリング型スピーカー!ちゃちゃっと入力装置も作る!簡単なプレートに記憶・管理・通信魔法の魔法陣を刻印、映像魔法も着けたらスマホになっちゃうかも…


 …やめとこ……なんか面倒くさいし、自分用だからなどうせ!


 いや…でもありか…?なしか?今はいいか……


 とりあえずイヤリング型スピーカーの試聴します!


 答えられ~なぁい~なんて~♪ そぉ~んなの~は いぃやだ!


 よしよし問題ないな!……パリッ!

 …え?割れた…うげっ!やっぱダメか………


 イヤリングの六角柱のガラス部分が割れたので仕方なく造形魔法で圧力を変えた素材に刻印魔法を組み込み半分だけガラスにしてみる。それもキッカリではなくなんとなくガラスが砕けた感を残したまま補強したデザイン!どや!ええ感じやろ!


 今を 生きる こ・と・で! 熱い こころ 燃・え・る!


 あ!いい感じ~耐久性も問題なさそう…よかったぁ~


 この調子でイヤーカフ型の中段のリングタイプと上段の鎧タイプにも刻印!スプマンテにやらせた切り取り模倣魔法を使ってそれぞれに組み込んでいく。縮小魔法もしっかり覚えたった!


 だから! キミは! 行くんだ!


 ほっほえ~んでぇ~♪


 おっけぇぇ~!!これでとりあえずは完成ぇ~!!

 部屋で何気なく音楽が楽しめるぞい!

 マルちゃんが来てくれたおかげやな!


「マスター!音の広がりや奥行き、音量に関しても改良していきましょう!」

「今日はもういい!疲れた!めいいち休むわ!」

「なっ…!そんなぁ~!!」



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