第43話 大掃除!
年末なので大掃除をすることにしたが屋敷は常にメイドがピカピカにしているのでマイクがするのは1年で片付けられなかった部分をキレイにすることである。
もちろん多少の部屋の掃除はする。ベッドや棚、机などを重力魔法で浮かせてラヴェにパパッと掃除をさせる。自室の上の屋上も自分のスペースなので屋根の上の方もきれいにしていく。泡魔法が汚れを捕らえていき手の届かないところがない…外からも見栄えが悪くないように高圧洗浄魔法でキレイにしていく。もちろんマイクは重力魔法で浮いている…
「ラクチン!ラクチン!ラクチンコ!」
外観がさっぱりきれいになったのでその勢いのまま厩舎をキレイにしに行った。毎日御者のライアンがキレイにしているので特に目につく点はないのだが以前作った馬用のプールが詰まっていたりしたので軽く洗って厩舎の外側と歩行路をキレイにした…
オルと少し遊んでから屋敷の表に周り温室の掃除もすることにした。順調にバナナは育っていたが。枯れてる葉などもありちょっと心配になった…
「アーロン!これは大丈夫なの?」
「あぁ~どうすかね?温度管理はできてるんですけど土の入れ替えとかが影響してるのかもしれないっすね…やってもらってもいいですかい?」
「ああ…それはオレの仕事か……」
土魔法で赤土を生成する。成分もなるべく必要なものに近づけておく…温度の管理も確認して中の魔石の魔力量、外の映像魔法の魔力量などを確認して最後に外観を高圧洗浄魔法でキレイにしていく…
屋敷の大まかな自分のやるべき部分が終わった後にカフェの方に行こうとしたらアーロンに「うちの倉庫の掃除も手伝ってもらえませんか?」と言われたので仕方なく重力魔法を使い片っ端から宙に浮かせ手の届かない場所は泡魔法を飛ばし汚れを取っていった…魔力を使っていて気づいたのだがこの倉庫は地下通路があるらしくどこかに繋がっているみたい…言わんほうがいいよな?
ある程度ピカピカにしたのち外で昼飯をアーロンと食べカフェテラスに向かった。関門を隠密魔法でやり過ごし、瞬間移動しつつ時計台の隣にあるカフェに着いた…
当然営業しているがお客さんの数はだいぶ落ち着いているように見える…いや多いか?ちょっとそのあたりの感覚は麻痺しているかも…
休憩中のティナと執筆中のココの部屋の掃除から始め、個室も空いていたのでキレイにしつつ、このカフェテラスの目玉でもある大きなガラスの窓の掃除をすることにした。
なんの支えもない状態を見せて驚かせる訳にもいかないのでテキトーにグライダー用のハーネスをつけて造形魔法で太く見えるような紐を屋上のほうから垂らし固定魔法で動かないようにしておいた。あとは重力魔法でテキトーに動き泡魔法を用いて外側の掃除をしていった。
かなり珍しい光景らしくカフェ内はちょっとした騒ぎになった…どこの業者なのかシェナは聞かれたらしいが「オーナーです!」ときっぱり答えたらしい…一応貴族だからな6歳になりたての…!いいのかこんなことしているところを見られて…いいか…問題ないな……
そうしてやり残していたことランキング堂々の1位焙煎機の焙煎部分の改良である…屋上を使い、シェナを連れて効率化を考えた…匂いが充満しすぎる可能性も高く別の場所を用意した方がいいかもしれないとなったが、なぜかティナが
「金網を動かすのが面倒なので金網が動きつつ満遍なく動く機構にしてくれ」
という要望を伝えてきたので、円柱型の金網が回転する仕組みにしてそれが魔力で動くように整えた。それだけで焙煎機が完璧に近づいた。あっという間に冷却機関も設置、粉砕までつながるモノができた。
屋内に設置するとさすがにクサすぎるので、ちょっとした煙突を作り屋上につながるような焙煎機を完成させてしまった。
「これがあればドリップ前の状態の湯を注げば簡単に飲めるようなものもできるかもしれませんね」
「う~んでもそれ用のドリップ紙ががいるよね…できるかな?」
「お湯を注ぐだけでできれば楽ですけどね…」
インスタントコーヒーか…あれはどうできてるんだ?フリーズドライか?
これだけの施設があればできないこともないのかな?
フリーズドライ……
いいワードが出てきたのかもしれない…
カップラーメン作りはいずれやろう!メモメモ…
大掃除中ということで気になる点をチェックチェック!
意外に気になったのは魔法陣の近くの魔力残滓これが溜まり魔法陣の回路を邪魔している。以前学んだ魔法陣のムダと思った部分が魔力残滓の集積効果があることを今理解できた…おくらばせながらカフェ内の魔道具と魔法陣に集積部分を書き込んでいった。
補足として魔力残滓は魔法陣などの刻印魔法の障害になり得やすいデメリット以外にも人の悪意に助長効果を生み出すことが証明されている。例えるとゴミが散らかり衛生環境が悪くなり治安の悪い場所になりやすいというような理論とほぼ同じ効果を持っている。他にも量によってはダンジョンを生み出す要因とされていたり、魔物を引き寄せやすいという効果があるらしい。魔力残滓を狩りの一部に使うものもいるらしい…
カフェの中の収納魔法陣の魔力残滓を処理して屋敷に戻った…
屋敷の中で魔力残滓が思い当たる場所に向かう。まずは温室バナナ園…もしかして不調の原因は魔力残滓の影響だったのかもしれない。濁ったバナナなんか食べたくないしな…カフェ同様に改善と処理して一番魔道具を稼働している厨房に行った…
思った通り既製品以外のマイクが作った即席ミキサーや、泡だて器、混ぜる系の諸々からは魔力残滓があふれ出していた…
ムカついたので魔力残滓専用の掃除機を作ろうかな…そんな愚痴を考えつつすべての魔道具の改善と処理をパパッと終わらせた。だが今後処理しないといけないのは面倒だと思い既製品の冷蔵庫の仕組みを確認してみた…
そこには見事に魔力構造を把握している魔力回路が記されていた。残滓が出ないように別回路を用意して循環させる。新しい魔力と結合してエネルギー効率というものを考えた造りになっていた…
今後の参考にできるな…ただ媒体の大きなものなら可能な技術…
マイク自身が作ったものは軽く小さい形をとっているためその回路を書き込むスペースがない…
「なにを悩んでるんです?(邪魔なんですけど…)」
「魔力残滓の処理方法だよ…今この厨房だいぶ汚染されてたから掃除してた…」
「えぇ!そうなんですか!問題じゃないですか!」
「うん!まぁオレが作ったものだからそういうリスクはあるさ…一応応急処置もしたけど毎度オレが処理するのは面倒くさいなと思ってさ」
「確かに忍びないですね、マイク様に頼るのは…マニュアル作りますか?作ってくれるとうれしいです!」
「面倒ごと増やしてくれるじゃぁ~ん!いずれ意味ないとか言ってやめるやろ…継続できなきゃ意味ないのよ」
「そうですか…ムズイのですね…」
会話の中でふと思ったことを聞いてみた
「魔力補充は今誰が担当しているの?」
「基本的にボクみたいな下っ端の仕事ですね…使用中に無くなりそうなときは使用している人がやってますけど…」
「な~~るぅ…使用場所と保管場所は大体同じなの?」
「そうなるかと…」
「ふーん…それだな…」
「どれですか?」
「あれだ!」
「包丁の棚ですか?」
「そう!しまう場所を限定して掃除してしまえばいい!ルンバの基地戦法だ!」
「置くだけで魔力残滓を掃除できるシステムを作るってことですよね?」
「理解が早い!そう魔力残滓の使い道も考えていくからとりあえず集積所として設置しよう」
こうして問題解決の糸口を見つけ来年の自分にまかせることにした。




