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第40話 パンケ~キ食べたいっ♪

「パンケ~キ食べたいっ♬パンケ~キ食べたいっ♪」


 変な奴が厨房に入ってきたとトムは思った…だが誰も対応できない…一応この屋敷のご子息だからだ…


「パンケ~キ食べたいっパンケ~キ食べたいっ授業をバックレ厨房来てみた!パンケ~キ食べたいっ♬パンケ~キ食べたいっ♪……」


 左前腕を前に突き出し水平にとりながら右手で左腕の上下にパンチを繰り出しながら歌う奇人マイクがいつも以上に変な奴になっている…ステップまで踏み出した…止めよう…


「ちょちょ!ホコリたつんで踊らないでもらっていいですかマイク様!」

「パンケーキを作るぞ!」

「いやもうすぐお昼ご飯では?」

「今日は大丈夫…いや、サンドウィッチでお願い」


 そうしてマイクはトムを連れてパンケーキを作る…


 材料は薄力粉、ベーキングパウダー、塩、卵、砂糖、牛乳、油、バニラ

 今回はスフレパンケーキを作るのでまず卵の卵黄と白身を分けてメレンゲを作っていく。


 卵黄・牛乳を混ぜ混ぜ、薄力粉・ベーキングパウダーも投入してまぜる。

 メレンゲの方は白身の段階で冷やしたのち泡立て数回に分け砂糖を入れ混ぜる。

 そしてこの二つを合流させていく…いい感じに生地ができる。


 フライパンに油を垂らし、造形魔法で紙状の型を準備…そこに生地を流し込んでいく!いい感じの深さにしておくことが大事だ!

 いい感じのタイミングで裏返し型を外せばふわふわパンケーキ!


 おしゃ!マイクに作らせた生クリームつけてイチゴを持って完成~~~


 トムを引き連れて自室から屋上に…



 誰かいる…


 目に入ったのは端に侍女のハナ、メイドのカレン、シリル、ナナ、ライラ嬢のお付きの人…

 コタツには母上、バート兄上、ライラ嬢、ジーン兄上、ノヴァ姉上…


 何でいるんだよ!昨日のカベ直すの忘れてた…一斉にこっちを見てくる…


「皆さまごきげんようでございます。ここでご昼食ですか?」

「おうマイク…そこはそうやって開くのか…」

「ごきげんよう!マイク様、お入りになりますか?」

「いえいえ!お構いなく失礼します!トムバァ~ック!」


 マイクはトムを蹴っ飛ばし離脱した…


「なにも逃げなくてもいいのに…」

「ナナ呼んできて!」


 マイクは一番のコタツをとられたので寒空の中、厩のある裏庭に来た…


 メイドのナナに何度も引き止められるもガン無視してオルとじゃれつくことにした…それでも引かずに付きまとってくる。


 そんな中でもテキトーに机とイスを造形魔法で作り、暖をとるために火を浮かべる。そしてパンケーキと昼食のカツサンドを並べる…


「ちょちょちょ、オルは食べられないよ…ミントもやめておきなさい…」

「ライアンさんも食べますか?」

「お昼かい?ご一緒させてもらおうかな…よろしいですか坊ちゃん?」

「ああ苦しゅうないよ~今日昼飯カツサンドだよ~」

「マイク様寒いんでスープとってきますね…」

「もう持ってきました!どうぞ!」

「うわっ!ラヴェ!いつの間に!」


 四人で机を囲んだことでメイドのナナが苦言を呈してきた…


「あなたたちなぜマイク様と同じ席についているのですか!侍従関係をないがしろにしすぎです!ラヴェル!あなたまで!何を考えているのですか」

「し…失礼しました!」

「あっしはご許可いただいたので…」

「私の主人はマイク様です!イングランディーレ家に仕えてるわけではございませんので関係ありません。マイク様のご意向です…」


 立ち上がったトムをよそに二人は気にしない…


「なっ…口答えを…マイク様は貴族という自覚がおありではないのですか?」

「いいのいいの!あともう戻っていいよ!オレは勝手にやるから気にしないでいいよ!」

「で…ですが…!」

「トムもいいから座れ!食べるよ!いただきま~す!」

「はっはい!いただきます!」

「ライアンさんどうぞ!」

「ありがとうラヴェ嬢…これはトムが作ったのか?うまいな…」

「あざーす!挟んだ後にカットしてさらに焼くと美味いんすよ~」


 メイドのナナは何か言いたげに去っていった…


「坊ちゃんはいつもあんな感じにやんやん言われるんですか?」

「いや初めてだよ…珍しいね」

「図々しいのですよこの家の人間は!マイク様が作った空間を勝手に使用して上から目線でご一緒しようなど勘違いも甚だしい!」

「ちょっ!ラヴェ…言い過ぎ言い過ぎ…」

「あはは!確かに!でもそのおかげで外で食べるメシは美味しいよ!」

「はははっ、坊ちゃんは寛容ですな~」


 楽しい昼飯を過ごしパンケーキも食べた…

 フワッフワッで美味い!


「マイク様は料理が上手なんですな、この間ごちそうになったラーメンも美味しかったですからな~また食べたいものですな~」

「本当か!また作ったら誘うよ!」

「今度はつけ麺作るとか言ってませんでしたっけ?」

「おお!そうそう!油そばもありかもな~考えれば考えるほど食べたいものが増えるなぁ~」

「なんですか油そばって?」

「はいはい今度やってやるよ~」


 こうしてなぜか愛され始まりそうな家族仲を回避して屋敷の裏で楽しくやるのだった……



 夜、マイクは屋上に行き自分のプライベートスペースを確保に成功したが、抗議の連絡が来たらしい。簡易のコタツを逆サイドの屋上に作ることで回避することにした。根本原因を断つことで何とかなるはずと考えたからだ…

収納魔法陣がここでも役に立ったことも一つ収穫だった。うむ!余は満足である!!

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