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第38話 兄の婚約者 みたび

 布団から出れなくなりつつある季節に……あぁ!ラヴェやめて!布団をとらないで!

 無理矢理剥がされ着替えを行う…いつものようにメシを食べた後に庭を散歩…アーロンと話をしてバナナの温室を除き無事稼働していることを確認する。

 しっかり環境整備をしてバナナに病気がないかも確認、しばらくしたら実をとれるらしい…分類的には葉っぱらしいけど、とってからも熟成期間を経るため口にするには年が超えることになるだろう…


 コミュ症先生の授業を受ける…もう学ぶことないと思っていたら他の領地のことなども勉強することになった…コイツ博識なんだよなぁ~


 久しぶりに授業時間全部受けたら「珍しいですね」と嫌味ったらしく言われた…

 今日は仕方がないんだ…どうやら兄の婚約者であるライラ・ビートブラック嬢が来ているらしく終わり次第茶会に混ざるように言われていたのだ…


 授業にしてもお茶会にしても面倒しかないのだが、まだ授業の方がマシと割り切ったのだった…

 コミュ症先生も去り、腹を決め北棟屋上の庭園に向かった。かつて自分が使っていた屋上…今は専用の方にしか来ていなかったのでどうなっているのかわからない…


 初めて上る屋上への階段…さすがに上りやすい…梯子階段とは段違いである。

 近づくたびに漏れ聞こえる兄と婚約者の声…母と姉もいるな…


 ふぁああ~あ!嫌だなぁぁ~~~


 なんとかノックして入室の許可をとる。入るとにこやかにこちらを見てくる4人…もう一席追加されそこに導かれるように座らされる…


「お呼びいただきありがとうございます!不調法者ではございますがよろしくお願いします…」


 女性陣が唖然とする中、兄バートラムは

「堅い挨拶は必要ないよ…今日呼んだのは以前マイクにもらったアドバイスが役にたったからそのお礼が言いたかったんだ、ねっ!ライラ嬢!」

「え…えぇ!設置型の罠の件では誠にお世話になりました。無事試験を終え他の地区での導入も決まりました!さらに特許申請も通りました…ですがマイク様のお名前も必要かと思い、共同名義の方に是非サインもいただきたいと思いまして…!」

「いえいえ!あれは兄上とライラ嬢の婚約祝いですので自分の名前は本当に大丈夫です!意見を言っただけですので形にしたのはビートブラック家なのは間違っていないでしょうし問題はないですよ!」

「いえ…ですがさすがにこれだけの効果を持った者の価値を独占するわけには…」

「本当に大丈夫ですよ…僕が持っていても腐らせてた知識ですし役に立っただけで満足です。ああ!そこで捕まった魔物なんかを融通してくれるだけで僕は満足ですよ」

「でもそれだけでは…」

「ライラ…あまり言っても仕方ないさ…いずれ何か返せる日まで待とうね…マイクも貸しだなんて思ってないさ…」

「ええ!その通りです!なのでそこまで気になさらなくて大丈夫です。今後ともよろしくお願いします」

「分かりました、これ以上はやめておきます。大物が取れた際は送らせていただきます。」


 その後もお茶会に参加し何とか会話をしたがすごい興味を持たれてしまった。

 屋上庭園に始まり、表のバナナ温室、そしてカフェに関してもいろいろと深掘られた…


 カフェのメニューでもあるコーヒーはもちろんカフェラテやレモンスカッシュ、トムのクッキーなども用意した。さらにチョコレート、モカなんかも披露することになった。ラテアートもココがいたらできたのに…あれいまいちよくわからないんだよね…


 そうしてなんとか解散になった…がライラ嬢に話しかけられた…


「以前からこちらの屋敷では柑橘系の植物を栽培されている痕跡を見つけていたのですが、どこにあるかマイク様はご存じですか?」

「レモンですかね…それはここにありますね…」

「見せてもらうことはできますか…」

「僕の部屋になりますのでライラ嬢に入ってもらうの難しいと思いますが…」

「なら私も行こうか…マイクの部屋には行ったことが無いからね…」

「…では案内します。遠回りもよくないのここから行きましょう…」


 ぐっ…余計なことになった……わざわざ自室に招いて梯子を下ろすのは忍びない…

 マイクは自室の上に隔離した屋上に通る穴を空ける…以前隔てた壁は造形魔法で作ったので変形させることは造作もないことであったが母と姉は驚いていた…


 マイク専用の屋上にはレモンの木だけでなくニンニクなどの家庭菜園が窓辺に置かれ収納機能の棚も健在している。他にも魔法陣が敷いてあり季節に応じたリラックス空間が作られる様になっており季節的に早くも畳と掘りゴタツが中央を陣取っていた。一段高い箱の上に並べられた畳、その中央に置かれた正方形型のテーブルと布団…マイク以外の4人はどんなものか知りたそうにしていた。


 仕方なく部屋の説明をする。ライラ嬢のお探しのレモンを紹介した後一旦コタツをスルーして自室への出入り口を紹介、窓も変わらぬ仕様を示したのち、畳に上がり布団をめくり火の魔石で暖かくなる説明をした。さらに座椅子と座布団を用意してくつろいでいる様子を見てもらった…


「これはすごいわね…私の部屋にも設置したいわ…」

「ですがお母様これは裸足にならねばならないのは貴婦人としてはどうなのでしょう…?」

「ぐっ…自室でもそドレスを着ていては難しいわね…だからこそマイクも自室ではなくこちらに置いてないるのですね…」

「そ…そうですね…布団の改造の際に作ったものですし、あまり貴族文化に馴染むものでもないかなと思ってますね…」

「特許申請はしないのかい、マイク?」

「今のところは考えてないですが貴族向けにできない魔道具は商品として売り上げが見込めないかなと…将来のために火の魔石を安価に手に入れられる算段を考えているくらいですかね?」

「しないわけではないんだね…もうそんなところまで考えているなんてさすがだね!」


 そんなことを言いながら容易に入れるバート兄上がコタツに入ってきた…のんきに「これはいいね…僕の部屋にもお願いしようかな」などと言い始めた。

 それをみた女性陣はドレスで入れないことに憤りつつ顔には出さない…


 母は「少し着替えてきます」とすごい勢いで部屋を出ていった。それを疑問に思った瞬間ハッとするノヴァ&ライラ…


「ライラ様お着替えに参りましょう!体験しなければ良さはわかりませんわ!」

「そうですね、すぐに準備を!」


 そう言って二人も小走りで去っていった。そんなに入りたいか?


「兄上…もしかして煽ってます?」

「ははっ…マイクが悪いんじゃないか!」


 マイクは飲み物とお菓子を用意してもらいその間に屋敷から逃走!一家団欒になりそうなところを間一髪回避し、カフェに逃げるのであった…

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