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第30話 焙煎もドリップも魔法

 コーヒーの焙煎方法はブルーに教わった。金網状のザルに水で研いだ豆を直火らしい…7~8分高さ調整で火加減調整する。はじける音で焙煎時間を決めていく。


 だが商品としてとなるとムラなくするためには焙煎機が必要になってくる。粉砕までできる奴をどう作るか…


 答えは一つ、魔法である。


 ただ仕組みがわからない…これに関しては過去の転生者たちもどうしようもなかったろう…魔法でできる部分が少なすぎるからな…


 今日の作業は屋上庭園ですることにした。窓を開けしっかり換気をしつつ外に近い場所でもらったメモ通りに焙煎をしていく。


 何パターンか風味があり、焙煎時間で変わっていくらしい。まずはどのくらいのモノが必要かやっていく。大量に摂取はできないので気を付けながらやっていこう。今日はそれっぽいのができるまでやる。


 そうして3つくらいの焙煎先を用意した。トム曰くどれも口に合わなかったらしく牛乳入れて渡したらハマってた…カフェオレ専用焙煎豆を仮に1号とした。

 ラヴェは一番苦みのあるやつを選んでいた。アーロンは一番煎りが浅い酸味が高いのを選んだ…ココはカフェオレ、シエラは酸味が強いのに牛乳を少し入れていた。遊び心がありいろんな入れ方を研究してくれそうだ…


 他にも御者のライアン、ゴリラ副団長や見習いトリオにも勧め、ライアンは一番苦いヤツ、これを2号と呼ぶ。酸味のあるやつは3号

 ゴリラは1号、ブレシアも1号、カタリナも1号、ゴージャスは3号を好んだ。ついでにコミュ症先生は2号だった。こいつは苦労してるから舌が腐ってんだろうね…


 上手いことフィードバックも取れて作れた分は紙袋に分けてシェラに渡し、紅茶とメニューに出せるように整えてもらった。


 問題は大量生成のための焙煎機、だいぶ屋上庭園がクサくなっており何度換気をしても取れなくなっている気がする。ダルッ…ラヴェに注意されるまで気づかなかった。


 とにかくなんとなくの理論は理解できた。焼いて冷ます、焼く時間と強度で酸味苦みの調整、そのために必要な容器とムラなく細かく作用する形状を考える。さらに誰でも使えるように魔力で動かせるようにしておく。何ら来た客から魔力をもらえる形に整える必要もあり!


 魔石はラヴェに仕入れてもらい、粉砕までできる機械にする。そうなると冷却部分も必須…一気に行けるかな


 試行錯誤しながら作っていった。なんとなくの前世の記憶を頼りに作ったら全然だめで焙煎機関だけが上手くいかなかった。ドゥワワァ~チッ!!



 〈シェナ視点〉

 マイク様に任されたカフェ、ココ君について貴族の屋敷から出てきたらとんでもなく責任ある立場になってしまった。見方によっては子供たちのお守役でもあるがマイク様の考える経営形態は驚きしかない。


 誰がこんなサービスを考えられるのだろうか集客方法から固定客を作り、新規につなげられるような仕組み、店内の魔法陣にも驚くが一瞬にして店の内装外装を建て替えてしまう魔法能力、本当に5歳児かと疑ってしまう。


 メニューに関してもコーヒーという新しい飲み物を持ち込んできた…新しい味と香りのする飲み物多様に変化を生み出せる素材でもある商品としてはかなりうま味がある。一体どこから仕入れてくるのだろう。そして加工・派生できる商品の考案…このアイディアが湧くのだろうか。紅茶にしてもいくつか銘柄をピックアップしてもらい受けとるだけの体制を整えてもらった…茶菓子はマイク様の専属料理人の子が作って持ってきてくれる。


 私がすべきことは本当に接客だけでもいいくらいだ…もちろん経理なんかは私の仕事なのだけど、管理魔法で簡略化されているしこの待遇でいいのかと思うくらい給料もいただいている。


 従業員も増やす必要があるならと募集もかけてくれた。私も何かしなければと思い、かつての同僚に声をかけさせてもらった。その中のティナという新人が早くも屋敷をやめてこちらに来てくれた。


「聞いてください!あの屋敷もうやばいんですよ!奥様はすごい病んでるし、旦那様は生気が抜けて枯れきってしまってますし、スティッフィリオ様はもう手が付けられませんし!助けてください!先輩!」

「あなたね~不敬罪で首飛ばされるわよ!いくら下町と言えどもそんな発言聞かれたら首飛ばされるわよ!」

「ふぇぇ~でもエグいんだもん!辛いんだもん!助けてください~!」

「はぁ~下の部屋に空きがあるからしっかり準備して明日から来なよ!その代わり二度と貴族街には戻れないからね!」

「はい!ありがとうございます!すぐ準備してきます!」


「大丈夫ですかね?」

「いいんですよ…お店も明るくなりそうだし…」


 そんな感じで貴族街からティナと流行に敏感な能力の高い従者を引き抜いて店に連れてきた。


 ココ君が最初は軽んじられてたけど、内装のデザインを考えたのがココ君だと知ると手のひらを返していた。これでココ君の活動も妨げられずに済むだろう。


 接客に関しての問題は上品すぎる点である。貴族に対する振る舞いが必ずしも正解ではなさそうでもあったので各自で修正していこうとなった。


 紅茶をいれる方に問題はなく、コーヒーが初見であるためどれくらいの濃さになるか全員で共有しておく必要もあり、コツを掴んでからは全員がほぼ均一に作れるようになった。


 唯一の懸念はティナであったが人としての軽さは客層にも合いそうで安心はできないが始まってもなんとかなるだろう。


 間もなくオープンする。今までやってきたことと異なるため不安もあるがマイク様のこれからのためにも成功させたいと思う。

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