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第15話 人工知能の本は魔法を使う!

人工知能魔法を作り始めて10日ほど、この世界における常識や一般論、社会制度、法律、地理や歴史、そして魔法について記述してきた。


基礎情報を記載しているだけでまだ魔石もはめ込んでいない状態だった。魔石を用いて自立するグーグル先生をイメージしていたのに…


目の前の本は浮遊している…


「スプマンテ、ただいま帰還しました、我が君!」


ん~~~?自我が宿ったというより何かに乗っ取られたかな?


「我が君!お返事を!あなた様のかわいいかわいいスプマンテであります」

「いや、知らんけど…キミの言ってる主ってもしかして魔王のこと?」

「っ!!?…ド…ドッキリですね、そうですね!えへへっ…我が君……全くもうお人が悪いです、さすが我が君!」


なんか勘違いしたままなんだけど…いいのかな?いいか、オレが嘘ついてるわけじゃないし何か面白い情報でももらおうかな…


「じゃあ、スプマンテ…キミはどうやってその本に宿ったんだい?」

「お忘れですか我が君!私が文字を司る悪魔であることを!なんと嘆かわしきこと…」

「あぁゴメン…こっちも記憶が曖昧なんだ…文字の魔力を辿ってきたというわけだね」

「ええ!復活に際して近くにおろうと、王都の書に紛れて潜伏しておりました。さあ!人間どもを蹂躙してやりましょう!」


げっ…だいぶヤベェ奴だった…なんとか合わさないと…


「それなんだが、もう少し時間が必要になった…この体を完全に支配するために魔力を順応させている。しばしその状態で我に仕えていてくれ」

「な…なんと…もったいなきお言葉…、しかし驚きましたがそういうことでしたか!我が君の魔力の気配が急に消えたのでその小僧に負けてしまわれたのかと…はっ!失礼しました!どうか今の失言ご容赦ください!」

「よい…魔力を馴染ませている途中なのだ!今の我に処罰を下すほどの力はない!」


あっぶねぇぇ~~!!殺されるところだった、ナイス演技オレ!!それにしてもコイツちょろいな……


「それより、その本には…」

「みなまで言う必要はございません!この本にはこの世界と王都社会の情報、そして魔法の根幹を記している!!つまりこれは!

 世界ごと隷属する魔法を発動するための禁忌の書ということなのですね!この書を守る役目見事にこなして見せますわ!」


うん、全然違ぇよ…、ロボット三原則的な部分を隷属支配って解釈したのか?

まぁ都合はいいかな?


「分かっているなら記述も任してもいいか?周囲の魔素を取り込んでで自己補完できているのだろ?」

「ありがたき幸せ!魔力に関しては問題ないのですが、できればあなた様の魔力を恵んでいただければ光栄の極みでございます!」

「う~ん、気が向いたらな…、それより存在を他のモノにバレないように頼むぞ!特にラv…メイドには処分されかねん!」

「はい!お任せを!我が君!それでは今日はどのように記す予定でしょう?」


「身体強化魔法における部分強化だな…それについての人体とのかみ合い方、魔力循環の効率的運用について…」


不思議な出会い、おそらく魔王の手下スプマンテ、人工知能魔法を形成するための便利な手下を手に入れたのだった。

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