ついに・・・
[すまんな、あの時は取り乱して・・・その後父親は一命を取り留めたんだ・・・あの時は本当に助かった。ありがとう]
兄弟は電話口でそう言った。良かったと思う反面、死ねば良かったのにという気持ちが交差する。
「ねぇ、僕の話聞いてくれる?」
僕は兄弟に父親から受けてきたことを兄弟に話した・・・
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[あぁ、そっか。教えてくれてありがとう。おんなじ父親から育ったはずなのにとは思っていたが、環境がそんなに違っていたとは思わなかった・・・それは本当に父からのことなのかも今はちょっと受け入れられない・・・]
そうだよな、お前には優しい父親だもんな、そうちょっと嫉妬した。
「あぁ、聞いて欲しかっただけなんだ。今まで一人で抱え込んでいたから・・・今までありがとう」
そう言って電話を切ろうとした。
少しだけほんの少しだけ自分を認めていい気がした。
兄弟とはもう会わないでおこう。あいつはあいつの道を父親との接し方を邪魔したくない。そう思った。
[だからと言ってお前を否定するような事はしたくない。これからは兄弟とか関係なく俺と接して欲しい・・・だめか?せっかくであったのにこんな別れだけは嫌だ]
なんで僕がこの身を引こうとしているのがわかったのか、そんなことを言ってくる兄弟に僕は嬉しくて仕方がなかった。いらないとされてきた僕が人に兄弟に必要とされている。それだけで僕は嬉しかった。




