78/87
67 踏み出す
季節はすっかり梅雨。
太陽がなかなか顔を覗かせないこの時期だが対照的に僕の心は晴れていた。
ずっと逃げることが出来なかった過去と向き合い少しづつ前を向いて行けるようになった。
それに...
首を傾け教室の中央に視線を向ける。
そこには今日も相変わらず多くの人に囲まれた『彼女』の姿があった。
富永との勝負の日から2週間経った。
祈との関係が自分の中でも周りの認識でも変わった日だ。
当然噂が噂を呼びあの次の日から僕も祈も質問攻めにあった。
だが、2人であの日決めたように否定も肯定もせずに流していたからか今ではその件に関し、話しかけてくる生徒はグンと減った。
関係が変わっても教室での距離は変わらない。
これが僕と彼女の相変わらずの立ち位置の違い。
積み上げてきた物が違うのだから当然だ。
だったら...
これから積みあげよう。
今はまだ全然だけど。
彼女の隣に立っても不思議がられないほど、違和感ないくらいになれるまで。
今まで目立たないようにと手を抜いて、頑張れば出来るのに頑張らなかったことをやってみよう。
それが努力をやめた僕が変わる第1歩だから。
本編はこれにて完結になります!
最後まで読んで下さった皆様!ありがとうございました!
この後は番外編が続きますので是非そちらもお付き合いください!




