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(ファーブラ・フィクタイズム5)【カルタイ・ウィクトリケス】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編012/【虚構の(小)祭典】開幕2

 【鹿野(かの) 四菜(よつな)】は、【第96虚構の(小)祭典】の招待を受けた。

 【道化師】の案内で、彼女は、会場を訪れる。

 そこは、現実にはあり得ない空間。

 見たことも無い生き物が宙を舞い、

 聞いたことも無いアイテムが山ほど展示され、

 しゃべった事も無い不思議な現象が溢れ、

 嗅いだ事もない匂いが充満し、

 触った事もない感触が体験出来、

 感じたことのない雰囲気が漂う。

 五感六感は当たり前。

 七感、

 八感、

 九感、

 十感、

 と感じたことの無い感覚まで研ぎ澄まされる不可思議な空間だった。

 この空間の特徴は、考えた物事が、その者の想像レベルに応じて、【具現化】するという事である。

 例えば、可愛い子犬を想像したとしよう。

 それは、この空間の空気にさらされ、やがて、想像した、者の中から子犬が出て来て、

「きゃんきゃんきゃん」

 とその者の回りをしっぽを振りながら走り回る。

 意中の相手を思い浮かべれば、好きな異性が現れ、

「実はずっと君の事が好きだったんだ」

 と甘い言葉を囁いてくれる。

 他にも【物語】を想像すれば、【物語】のキャラクターが出て、その者と交流してくれる。

 ただし、想像力のレベルによって具現化出来るレベルは異なる。

 全く同じものを想像しても想像力が高い方が優れている。

 全く同じ剣士を想像しても、想像力が高い方が勝つと言う事である。

 異能に対する効果も同じだ。

 想像力の高い方が想像した物の方が、それは優先して肯定される。

 例えば、想像力の低い方が右、高い方が左の方向にボールが進むと想像すれば、左の方向にボールが進む事になる。

 全ては想像力の高さが優先される世界である。

 そして、想像力を持つ物は自分で作品をここで発表する事が出来る。

 想像力が具現化される世界とはそういう世界なのである。

 【道化師】は、

『では、【四菜お嬢様】、参りましょうか』

 と言った。

 【四菜】は、

「え?

 【四菜お嬢様】?」

 と聞いた。

 【道化師】は、

『貴女様は、【お嬢様】と言う立場に憧れていらっしゃるのでしょう?

 案内役として、それを尊重するのは当たり前でございます。

 貴方様は、私に【執事】の様な役目を希望されているのですよね?

 ですから、拙いながらも【執事】の真似事をさせていただきますよ、

 【四菜お・じょ・う・さ・ま】』

 と言った。

 【四菜】は、

「くぅぅぅぅっ・・・

 さいっこぉ~。

 もっと呼んで見て」

 とはしゃいだ。

『かまいませんよ。

 【四菜お嬢様】』

「ひゃぁ~、恥ずかし・・・」

『それより【四菜お嬢様】、貴女様はここにこれだけをしにいらした訳ではございませんよね?

 【第96虚構の(小)祭典】にいらした以上は、しっかりと楽しんで帰っていただきませんと案内役としては、役目を全う出来たとは言えませんので、ちゃんと楽しんで行ってくださいね』

「もちろんよ。

 ちゃんと楽しませてもらうわ。

 案内、よろしく頼むわね。

 おぉ~ほほほ」

『【四菜お嬢様】、ご令嬢というのはその様な笑い方はしないと思いますが?』

「あ、ごめん、ごめん。

 漫画の受け売りで、こんな感じかな?って思って、ちょっとやってみただけ。

 もうやらないよ。

 さぁ、楽しもう」

『そうでございますか。

 では、ご案内いたします』

 と言った感じで、【四菜】と【道化師】は【第96虚構の(小)祭典】の入場手続きを取ったのだった。

 続けて【道化師】は、

『ここは、歴史も浅いため、参加している【存在集】の【パビリオン】は大小10000前後になると思われます。

 念のため、【パビリオン】とは、展示会や博覧会などに用いられる仮説の建築物やテント、展示館の事を指します。

 【万博】などで建てられる建物の様なものと言った所でしょうかね?

 【存在集】とは【四菜お嬢様】と同じ、【想像力】を評価された【存在?】の事を指します。

 基本的に一部の例外を除き、1名あたり、1つの【パビリオン】を建てられます。

 【パビリオン】では、【存在?】が表現したい物事が展示されていたりします。

 それが、【存在パビリオンエリア】となります。

 【表現マーケット】として、【存在?】が【想像物】を売っていたりもしていますので、よろしかったら覗いてみてください。

 【存在パビリオンエリア】は、【第96虚構の(小)祭典】の一般客の参加エリアとなっており、【上】、【下】、【前】、【後】、【右】、【左】と言う6つのエリアの内の【下】のエリアに該当します。

 つまり、他に5つのエリアが存在します。

 他の5つのエリアは【主催側】が提供させていただいているエリアとなります。

 【上】のエリアは、【イベントエリア】となっております。

 主催側から提供する【コンサート】や、【スポーツ】、【格闘技】、【バトル】、【催し物】などが、たくさん展開されております。

 【前】のエリアは、【フード&アイテムエリア】となっております。

 主催者側が提供する公式グッズや様々なフードコートや宿泊施設その他があるエリアとなっております。

 泊まりがけで参加される方はこちらをご利用される様ですね。

 【後】のエリアは、【ウォーエリア】となっております。

 命がけの戦闘や戦争など、命を賭けて参加されるエリアとなっておりますので、戦闘がお嫌でしたら足を踏み入れない様に気をつけてください。

 このエリアに入ると言う事は死亡しても文句は言えませんので。

 【右】のエリアは、【ファッション/コレクションエリア】となっております。

 珍しいアイテムや、【ファッション関係】のお店などがたくさんあります。

 ゲーム性を用いている所もあり、お宝を安価でゲットという話もあります。

 【宝くじ】なども売られておりますよ。

 【左】のエリアは、【スキルアップ/レジャー施設エリア】となっております。

 修行などをしてスキルアップしたり、遊園地や映画館、娯楽設備が整っている場所でございます。

 また、【上】、【下】、【前】、【後】、【右】、【左】の各エリアに【隠し部屋】と言うものがあり、それを見つけられると、【中】のエリアに行くことが出来ます。

 【中】のエリアでは【主催者側】の提供する【想像/創造物】などが見られるとされている【主催者表現エリア】となっております。

 見つけられるかどうかは、【四菜お嬢様】次第にございます。

 簡単な説明は以上になります。

 後は、どう楽しまれるかは、【四菜お嬢様】がお決めください。

 必要に応じて補足説明もいたしますので』

 と言った。

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