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食いしん坊スライムはダンジョン最深部を目指す  作者: バナナ


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第30話 俺を在庫に数えるな

中層水路域の下り側。北へ上る死骸市場の回収路と、南へ落ちる深層水路の境目で、人間の灯りは入口から一歩も入ってこなかった。

白い油を燃やす角灯が三つ、暗い坑道の境目で横一列に揺れている。その手前には、昨日見た魔導解体兵と同じ鉄の足跡。奥には車輪の低い荷車。そして灯りの中央で、灰色の外套を着た男が細長い板を小脇に抱えていた。

痩せているのに、立ち方だけは妙に場所を取る。左手は板、右手は腰の鍵束。目は俺たちではなく、床に分けた三つの山を順番に数えていた。

食べられる肉と脂は、昨夜から残した一食分だけ。黒牙片一つ、翼膜の端二枚、還流皿片三つを集めた素材の山。水脈へ返す骨、血、腐敗部の山。

赤い魔核だけは、俺の体のいちばん深いところに沈めてある。

「確認いたします。所有印の残る死骸は全量回収、区画と生存個体は登録対象です」

男は挨拶より先に言った。声は丁寧なのに、値札を一枚ずつ貼られているみたいに逃げ場がなかった。

「え、待って。今、俺まで死骸の数に入れた?」

「未登録の魔物は、手続き上は処理前在庫として数えます」

「俺を在庫に数えるな!」

思わず体を膨らませると、ミレアが水面から細い指を出し、俺の背を一度だけ押した。前へ出るな、という合図だ。声にしないぶん、本気で止めている。

「補給官ヴァルドです。驚かせた点はお詫びしますが、数は変わりません」

男はようやく名乗り、板の端で三つの山を指した。

「ここは死骸市場の回収区画です。回収物は軍の配給へ回します。所有印がある以上、食べた分も含めて勘定は残る。そちらの三山、流路、居住個体。すべて確認させてください」

「水脈は渡さない」

ミレアの声が冷えた。水面に広がる青銀の髪が、一本ずつ上流へ逆立つ。

「流れは品物ではない。杭を打つなら、通信を止める」

「退路を塞ぐ板も駄目だ」

ヴァルカは崩落材で補強した横穴の前に立ち、鉄槌を肩へ載せた。

「その契約杭、根が広がる型だろ。三本とも打てば、この継ぎ目は三呼吸も持たない。私たちは抜ける。先に言っておく」

人間を前にした途端、ヴァルカの「あたし」が「私」になった。声まで職人の検品みたいに硬い。俺は驚いたが、今つつけば鉄槌が飛ぶので黙った。

ヴァルドの眉が、そこで初めてわずかに動いた。外套の下から覗く三本の黒い杭を、ヴァルカが形だけで見抜いたからだ。

俺は三山の前へ滑った。怖い。人間一人なら押し返せるかもしれない。でも荷車の陰には、鉄と古い血の匂いが二つある。昨日止めたものと同じ、魔導解体兵だ。それに、ここで戦えば水も素材もまとめて潰れる。

腹の奥が鳴った。食料の山は目の前だ。全部飲み込んで逃げたい。俺が前へ出かけると、ミレアが水を引き、ヴァルカが退路へ半歩ずれた。二人の動きを見て、俺は出しかけた足を戻す。

「俺を数えるな。まずそれ。あと、晩飯を一山出す。うう、口にしただけでつらい。でも出す」

声が震えないようにしたら、逆に少し大きくなった。

「ただし水と、腐った山には触るな。素材も全部は駄目。ええと、それから……」

「水源と還流分は契約外」

ミレアが補う。

「杭は入口より内側へ打たない。退路を塞がない」

ヴァルカが続けた。

「そう、それ! あと俺たちを登録しない。一回だけ交換して、七日だけ様子を見る。難しい言葉はそっちで整えてくれ。俺は腹が減ってると順番を間違える」

「配給物を一部返し、その対価として七日の停止と除外項目を求める、という理解でよろしいですか」

「その『返す』から揉めてる。俺が腹を空かせて運んだ。ミレアが汚染を分けた。ヴァルカが崩れない置き場を作った。最初からあんたの物なら、あんたは何をした?」

ヴァルドは俺ではなく、食料の山を見た。

「回収量を数え、地上の必要数と照合しました」

「うわ、嫌いになりやすい答えだな」

「嫌われても配給は止められません。死骸一体を取りこぼせば、地上では兵が三人、次の朝を迎えられない」

その言葉だけ、板を握る指より先に出た。平らだった声の底で、何かが引っかかった。

俺は返事を急がなかった。飢えているのは俺たちだけじゃない。それでも、だから俺たちを数えていい、にはならない。

「食料一山。そこまでは出す。でも、腐った肉を水へ戻さなきゃ、次に生える藻まで死ぬ。全部持っていけば、地上の三人のために地下の流れを殺す」

「流れが死ねば、次はない」

ミレアが俺の言葉を引き取った。

「見たでしょう。黒い水を。還流分へ触れないで」

「素材も全部は出さない。一枚物の翼膜はもうない。残ってるのは端二枚だけだ。吸水石もない。黒牙片と翼膜片まで取られたら、次の襲撃で塞ぐ板が作れない」

ヴァルカは鉄槌の柄を握り直したが、振り上げなかった。

「ヴァルド。兵を養うためにこちらの退路を売れというなら、交渉はここまでだ」

三人分の主張が、ようやく床へ並んだ。水脈。退路。配給。所有。そして俺の食べる順番。

ヴァルドは長く息を吐き、板の表をこちらへ向けた。刻まれている魔力の線は、昨日得た魔力刻印で三つだけ読める。回収。所有。停止。

その間を埋める細かな文字は分からない。

「七日の停止は検討できます。ただし、先に回収量を確定させてください」

「手で数えて」

「規則上は回収具で計量します。起動前に対象を食料山へ限定しましょう」

「しないで」

ミレアが還流骨を水際から引いた。その骨に残っていた所有印が、荷車へ積まれた旧式回収具の感知線へ触れた。

青い灯が勝手に点る。

「待ってください。まだ起動命令は――」

ヴァルドが停止鍵を差し込むより早く、銀色の鉤が荷車の脇から射出された。新しい停止命令より、旧式の所有回収命令が先に通ったのだ。

狙いは食料の山――ではなかった。

鉤は床すれすれで向きを変え、還流分の骨へ食い込んだ。細い鎖を伝って、青黒い回収光が走る。濁った血が上流へ引かれ、水面が苦しそうに窪んだ。

「それは返す分だ!」

俺は水流滑走で飛び出した。直線なら速い。鉤と骨の間へ体を差し込み、水刃を鎖へ叩きつける。

一撃目。刃は青黒い光に弾かれ、俺の体へ痺れが返った。

「痺れる、表皮が焼ける! ヴァルカ、鎖は切れない!」

「見れば分かる! 鉤を床へ噛ませろ、鎖を引くな!」

ヴァルカの鉄槌が横から入り、鉤の根元を岩の割れ目へ打ち込んだ。二撃、三撃。鉤は止まったが、鎖は逆に張りつめる。

「核を壊さないでください! こちらでも停止を試みます!」

「止めろって先に言った!」

ヴァルドが停止鍵を二度ひねる。だが旧式命令は消えず、荷車の覆いが左右へ落ちた。

中から、腕の長さが違う二体の魔導解体兵が立ち上がる。片方は市場へ回収物を運ぶ市場帰還型で、鋸の腕。もう片方は回収具を荷車へ収める荷車収容型で、骨を束ねる三本爪。胸の隙間で命令核が赤く点り、二体の首が俺へ向いた。

「対象、未登録死骸。回収」

「いやいやいや、昨日の誤読をもう一回やる気はないぞ!」

二体が同時に踏み込んだ。

三本爪が俺を床ごと掬う。俺は偽装流を右へ走らせ、左へ滑った。爪は残像の水を捕らえたが、鋸の腕は騙されず、俺の退路へ回り込む。鉄の歯が体表を削り、熱い痛みが核のそばまで走った。

「グルト、戻って!」

ミレアが細い水脈を持ち上げ、鋸の歯へ巻きつける。流れを武器にすれば、また一本失うかもしれない。その怖さを知っているのに、彼女は自分で選んだ。

「水は三息だけ。四息目は切る」

「分かった。まだ動く!」

「まだしない。三息を使って」

鋸が水を振りほどき、もう一度こちらへ腕を返す。俺は深層感知を開きながら、二体へ鑑定を重ねた。世界が二枚にずれる。表では鋸と爪が迫り、裏では魔力の細い流れが胸から腕、腕から回収具へ伸びている。頭が割れそうだ。昨日なら、赤い光を全部「回収」としか読めなかった。

一息目。鋸の市場帰還型は胸の上。三本爪の荷車収容型は胸の下。命令核の位置が違う。

二息目。二つの核には同じ回収命令がある。でも戻り先の線だけが別だ。市場帰還型は北の市場、荷車収容型は目の前の荷車。さらにヴァルドの停止鍵を受けた荷車収容型には、「故障した回収具を収容せよ」という対象欄が開いている。いまなら市場帰還型を掴む命令になる。

三息目。分かったと思った瞬間、三本爪がミレアの水を掴んだ。彼女の肩が水面ごと引かれる。

「離して! それは、私の流れ!」

普段は短い声が、裂けた。

怒りで視界が赤くなった。水刃を核ごと叩き割れば早い。けれど壊せば、昨日と同じく命令の欠片が暴れる。俺は噛みつく代わりに、三本爪の足元へ遠隔水流罠を起動した。

罠が足を一拍だけ外へ開く。その一拍でヴァルカがミレアの水と爪の間へ崩落材を差し込んだ。

「今! 流れを切れ!」

「切る!」

ミレアが自分で水を細く絞り、爪から抜いた。ヴァルカは材を捨て、退路側へ二歩下がる。誰も俺の指示を待たなかった。だから三人とも、まだ動ける。

体勢を戻した鋸が上から、爪が横から来る。俺は二つの核の間へ飛び込み、深層感知で命令の流れだけを追った。体の左右を鉄が掠める。怖い。失敗したら刻印は俺を安全な場所ではなく、市場の解体台へ送る。昨日、「回収」を「安全」と読み違えた感触が核に蘇った。

「ヴァルド! 三本爪の戻り先は、その荷車で合ってるな!」

「何を読む気だ!」

「聞いてる! 市場じゃない、そこの荷車か!」

「はい。三本爪が荷車収容型です!」

今度は視線ではなく、責任を引き受ける声が返った。

「一回だけだ。頼むから今度は、意味を間違えるなよ、俺!」

魔力刻印を伸ばす。読めるのは回収、停止、所有だけ。文章も契約も分からない。だから新しい命令は作らない。

荷車収容型の胸に刻まれた所有印だけを、一回限りで市場帰還型の「回収対象」欄へ写す。三本爪は停止鍵の命令で故障した市場帰還型を狙い、鋸は俺が写した印で荷車収容型を狙う。互いが、互いの回収対象になった。

青黒い光が反転した。

二体の解体兵が俺の左右を通り過ぎ、互いの腕で互いを掴んだ。鋸が三本爪の肩板へ食い込み、爪が鋸の胴を抱え上げる。絡み合った二体は、そのまま荷車の荷台へ倒れ込んだ。

二体の重心が荷車側へ崩れた瞬間、俺は流路切断を二筋だけ走らせた。太い動力でも生物の体でもなく、それぞれの命令核から腕へ延びる細い命令線だ。光が消え、鉄の巨体が荷車を軋ませて止まった。

静かになった坑道で、最後まで動いていたのは、岩の割れ目に噛んだ鉤の鎖だった。

ヴァルカが鉄槌で鎖を押さえたまま、荒い息を吐く。

「荷車へ荷重を逃がしたのは合ってる。でも次やったら材料が泣く前に、あたしが怒る」

「もう怒ってない?」

「追加で怒る」

「それは困るな……ミレア、水は?」

ミレアは返事をせず、乱れた水脈を両手で集めた。やがて、細い流れが元の溝へ戻る。

「生きてる」

その二文字のあと、彼女は俺を見た。

「私も」

「よかった。ああ、よかった……!」

力が抜けて、体が平たく潰れた。勝った格好にはほど遠い。でも、格好つけてる場合じゃない。還流分は一片も鉤へ渡していない。

停止した二つの核を見比べた時、体の奥で熱が弾けた。異なる命令を同時に見分けた感覚が、ひとつ深い層へ沈む。ぼやけていた板の数字が、急に輪郭を持った。

体の奥で、レベルが十一から十二へ上がった手応えが弾けた。削れていた体が満ち、HPは上限ごと三十八、魔力は上限ごと七十四広がる。攻撃、防御、速度も大きく伸びた。何より鑑定がLv2へ上がり、二つの核を同時に比べても像が崩れなくなった。

見える。板に刻まれた「七」と「一」の数字が読める。七日は期間、一は回収回数だ。けれど、その横の細かな語が善意か罠かは分からない。鑑定が深まっても、知らない言葉の意味や、相手の嘘までは教えてくれなかった。

「強くなった顔してるけど、その板、全部読めるの?」

ヴァルカに聞かれ、俺は体を左右へ振った。

「数字と、同じ命令の違いだけ。分からないものは分からない。だから、ヴァルドに読ませる。一行ずつ」

そう答えながら、俺は停止した二つの命令核と契約板を同時に見た。昨日までは二つへ鑑定を重ねただけで像がずれ、頭の奥が裂けそうになった。今は三つの光を別々のまま保てる。市場帰還、荷車収容、七日の停止。意味を知っている部分だけが、混ざらず並んだ。

嬉しくなって四つ目の対象として、ヴァルドの腰の契約杭まで視野へ入れた途端、数字が二重になった。俺は慌てて鑑定を閉じる。

「三つまで! 今の俺、三つなら一緒に見られる!」

勢いよく跳ねた身体は、前より速く床を離れた。着地で荷車へぶつかりそうになり、体を広げて石へ吸いつく。爪で削られた表皮は痛んだが、以前なら裂けていた勢いを外膜が受け止めた。

「速い、硬い、見える! うわ、すごい! 俺、本当に強くなってる!」

「四つ目で崩れたでしょう」とミレア。

「歓喜は三つまでにしておけ」とヴァルカ。

「そこまで数で管理しなくてもよくない!?」

笑いがこぼれた。鑑定は三対象まで。急な跳躍は止まる準備が要る。防御が上がっても円鋸を受けて平気なわけではない。増えた力と残る限界を、身体が同時に教えてくれた。

「賢明だ」

ヴァルドは停止した二体を見ていた。その声から平らさが少し消えている。

「旧式回収具は、こちらの確認不足で自動作動しました。停止鍵より所有命令が優先される機体を予備へ積んだ責任は私にあります」

ヴァルドは深く頭を下げなかった。けれど、板へ「回収側誤作動」と自分の名を刻んだ。口先ではなく台帳へ責任を残す人らしい。

「そのうえで申し上げます。私の回収具を荷車へ返し、壊さず止めた魔物は初めてです」

「褒めても食料は二山に増えないぞ」

「増やすつもりもありません。一山を受け取ります。代わりに七日間、三本の契約杭は入口より内側へ打たない。水源、還流物、生存個体は回収対象外。区画登録は入口まで。素材は、この場で再確認した分をそちらの保管物として記録します」

「『認める』が気に入らない」

ミレアが言う。

「私たちは、あなたに水を借りていない」

ヴァルドは一度、唇を結んだ。

「では、そう記録します。水源と還流物へ、こちらから所有を主張しない」

「通信停止権も」

「通信は私の配給管ではありません。止める権利はそちらにあります」

「退路を塞がない。杭が入口側へ広がったら抜く。退路を塞いだ時点で、この取引は終わりだ」

ヴァルカが畳みかける。

「七日の間はそうします。そちらが先に回収具を壊すか、入口を襲わない限り」

「俺たちの個体登録は?」

「しません。ただし、場所が見つかった事実までは消せません」

それが、失う秘密性だった。人間はもう入口を知り、ヴァルドは俺たち三人がここにいると知った。残る一食分も荷車へ渡る。痛い。腹の底が、やめろと鳴いている。

俺はミレアとヴァルカを見た。勝手に決めない。

「七日。私は水脈を閉じられる」

ミレアが先に答えた。

「杭を見張れるなら、退路は作り直せる」

ヴァルカも頷く。

俺は一食分の包みへ体を寄せた。脂の匂い。まだ食べられる肉。ここ数日の空腹が、全部俺の体を引っ張った。

「……食べ物を粗末にするな、俺。これは捨てるんじゃない。七日を買う」

自分へ言い聞かせ、山から離れた。

「成立だ。ただし一回限り。次も俺を在庫って呼んだら、交渉の前に荷車へ返すからな。あんたごと」

「補給官は備品ではない」

「俺もだよ!」

ヴァルドはほんの少しだけ口元を歪めた。笑ったのか、値踏みを変えただけなのかは分からなかった。

ヴァルドが契約板へ刻み、最後の一行だけを声に出した。どちらかが停止を告げた時点で、回収作業を止める。俺が読めない語は、ヴァルカが数を、ミレアが水へ触れる線を照らし合わせた。それでも嘘までは見抜けない。だから板の写しを黒牙片へ刻み、三人で別々に覚えた。

最後の一食分が荷車へ積まれる。俺たちの手元に残ったのは、黒牙片一つ、翼膜の端二枚、還流皿片三つ、傷んだ肉や骨や血を分けた還流分、そして誰にも見せていない赤い魔核。食料在庫は、きっちりゼロになった。

ヴァルドが契約板を入口の岩へ固定しようと持ち上げた時、裏面が角灯の光を返した。

「待って。それ、裏」

俺の声に、ヴァルドの手が止まる。

板の裏には、削り落とされた古い印が二つあった。

一つは、円環を断つ剣と八本の光条。巡界勇者が封鎖へ使う勇者印。

もう一つは、その上から角のある秤を押しつけた魔王軍印――徴税印。

二つは敵同士の印なのに、同じ板、同じ場所へ重なっていた。勇者が閉じた区画を、魔王軍が資産として数えたのか。それとも逆か。鑑定Lv2でも、印の名より先は読めない。

印の刃先も秤の角も、どちらも南下層――最深部へ落ちる封鎖水路を指していた。遠くで石扉が一度だけ軋み、管理核の圧が水底から押し返してくる。白眼も、人間も、魔王軍も、同じ下を見ている。

「ヴァルド。これも、あんたの在庫か?」

補給官の顔から、今度こそ値踏みの色が消えた。

「違います」

鍵束を握る音が、坑道に小さく響く。

「私の台帳では、この二つが同じ板にあるはずがない」

入口の向こうで、人間の灯りが揺れた。


挿絵(By みてみん)


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