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愛こそ必要悪で正義 -sins-  作者: 社容尊悟
Ⅶ 人間と動物

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天使だった頃のアキヤ

「俺と禁断の愛、しませんか?」

「はい?」

「あの、俺……今だから言えるんですけど。最初見た時から綺麗だなって思ってて、暁夜さんのこと……。一目惚れ……したみたいで」

 英夜は俯いて、照れながらアキヤに告白している。

「はあ……異生物だからですね」

「いや、そんなんじゃなくて。初めて見た時は人間だと思ってました」

「ですが、私の正体を聞いて、手の平返したような素振りを見せたと思いますよ」

「……違いますよ。禁断の愛なら、あなたも好きかなって思って」

「天使は天使でも、堕天使ですが……」

「それがいいんです!」

 英夜はアキヤの手を握り、熱意のこもった目で強く出た。

「……私は世界中を旅することになります。最後までついてこられますか?」

「地獄の果てまでついていきます」

 アキヤは英夜の覚悟にほだされて、英夜の手を取った。

「天使が人間と深い関係を持ってしまうと、どうなると思います?」

「さあ……人間になるとか……?」

「悪魔堕ちします」

「え」

「まあいいですよ。仮聖職者なので、天使であって天使でないようなものです。友達になっても、悪魔堕ちしますし、どの道私は天使には戻れませんから」

「いいんですか、本当に……」

「私もしたんです。禁断の愛」

 アキヤは無理矢理な笑顔を作った。




 アキヤの堕ちた記憶を、英夜に話すことにした。

「数百年前ぐらいのことです」

 アキヤが天界で天使として神に仕えていた時のことだ。

 その頃のアキヤの名前は天使名として別にあった。

 日本語の発音では言い表せない複雑な発音の名前だった。

 文字も存在しないので、書き表すこともできない。

「私の天使名を、仮にグーミーとしましょう。グーミーの頃の私は、今ほどだらけた生活はしていなかったんですよ。あまりにも永い時を過ごすため、月日という概念はなかったのですが、毎日のように仕事に明け暮れていました」

 アキヤは昔話を人に話すのが、少し楽しいと感じた。

 グーミーは天界から人間を見ていて、懇意にしていた人間もいた。

 しかし、天使が人間と深い関係を持ってはならないことも知っていた。

 人間と深い関係を持った天使は、悪魔堕ちすることになる。

 何故なら、天使は神の使いであり、清純な存在でなければならないから。

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