表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛こそ必要悪で正義 -sins-  作者: 社容尊悟
V 兄と妹

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
75/96

彼女ができた

 それを聞いて、沓は反省した。

 とりあえず誰でもいいから付き合えば、宮のことを少しでも忘れられるという気持ちが独り歩きして、相手の気持ちを考えていなかった。

 沓はそれを教えてくれた女子に、もう一度告白すると宣言した。

「次は絶対に成功する」

「はあ~ん。宣戦布告ってわけ」

 女子の名前は有方夕子。

 彼女の情報を得てから、沓は夕子と何度もコンタクトを取った。

 彼女も沓の呼びかけには応じて、戦ってくれたのだ。

 好きになってもらうように、努力した。

 そうやってやり取りを繰り返していく内に、沓は夕子のことを一人の女性として好きになっていく。

 嘘ではなく、本当に他人を好きになった。

 ……やっと宮を忘れられる。

 夕子という一人の人間の出現で、あの儚い思い出が、消え去るのだ。

 もう罪は犯すまいと沓は誓った。

 沓は夕子に一世一代の告白をした。

 案の定、夕子はそれを受諾。

 二人の交際が始まる。




 夕子と付き合い出してから半年が経って、家に彼女を連れてくるようになると、宮が嫉妬していた。

 女子校に通っている宮には彼氏はいないのに、沓には彼女ができた。

「兄ちゃん、もう彼女できたの?」

「俺が二回告白して、付き合うことになった」

「二回も? どんな人?」

「お前と似て、美人だ」

「私と似てるの?」

「いや……」

「ちょっとそれは失礼なんじゃない」

「ごめん、夕子」

「仕方ないなあ~」

 二人のバカップルぶりを見せつけられて、宮はすねた。

「いいもん。私だって、彼氏見つけて、兄ちゃんに自慢するから。今だけ優越感に浸ってればいいよ」

「宮……」

「私に見せつけるために、彼女作ったんでしょ。兄ちゃんの馬鹿」

 見た目は変わっても、中身はあまり変わっていない。

 思わず苦笑したくなる子供っぽさは健在だ。

 夕子もクスクス笑っていた。

「いい妹じゃない」

「ああ……俺の妹だ」

「そりゃ沓の妹だけど……。何なのそれ」

「それって何だ」

「あの子を見る時のあんたの目。慈しむような目をしてる」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ