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愛こそ必要悪で正義 -sins-  作者: 社容尊悟
Ⅳ 女と女

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アキヤは天の使い


 昨日来た内の一人が、今日もまた足を運んだ。

 アキヤは女性にぺこりと頭を下げた。

「何度もすみません」

「いえ。いいんです。ハハ」

「……手短にした方が宜しいですか?」

「大丈夫です……ハハ」

「それは癖ですか?」

 自嘲気味に笑う女性に、アキヤは問いかける。

「そうですね……何でか知らないんですけど、いつも笑っちゃうんですよね。何でなんだろ。ハハハ……直したいんですけどね、かっこ悪いから」

「それは恐らくですけど、暗い話にならないように私に気を遣っているんだと思いますよ。私はそう思います。もしそうでなかったとしても、良い方に捉えて悪いことはありません。愛を説く私の神も、私も、そう思っています」

 アキヤは女性に優しく言った。


 女性は朗らかに笑みを湛える。

「ありがとうございますっ」

「元気ですね。良いことですよ。その笑う癖は、人を傷つけるものではないと思うので、直す必要はないと思います。誰かに何かを言われた時に、直そうとすれば良いのではないでしょうか。たとえば、苛々する……など」

「あなたはそう思うってことですかね?」

「いいえ。たとえばの話ですよ。あくまでも、私の意見ではありませんから」

「シスターさん、変わってますよねー」

「私は至って普通ですよ?」

「んーん。変ですよ。わかります。変なニオイがプンプンするんです」

「それは私に対する侮辱と受け取っても?」

「やだなあ。変って褒め言葉ですよ?」

 女性は手を振って、アキヤの発言を否定する。

「あたしはアブノーマルな人間なんで、そういう感じの人がわかるんですよ。シスターさんはあたしと同類だなって。におうんです。ハハ」

 女性はそう言って、アキヤに火を点けて、ますます対抗心を本気にさせた。

「さてさて、同類だとして……私の正体を見破れますか? 貴女には無理な話ですよ」

「実は学生! とかですかね。ハハ」

 気楽に言った女性に、アキヤはにっこりと笑って真実を告げる。

「違いますね。根本的なところで違っています。私は……」


「天の使い、なんですよ」


「天使……?」

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