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目を開けると、見慣れない天井。


ホテル……?


ほて、る……


一気に意識がはっきりする。


横を確認する。


一ノ瀬。


普通に寝てる。


無防備な寝顔。


状況が追いつかないまま、自分の方を見る。


服、着てない。


……いや、違う。


俺、酔うと脱ぐんだった。


視線を戻す。


一ノ瀬は、ちゃんと着てる。


乱れてもない。


セーフ。


たぶん。


いや、たぶんじゃなくて——


セーフ、だよな?


全く思い出せない。


記憶がない。


……一ノ瀬、こういうの嫌いそうだよな。


最近ちょっと話すようになって、


距離もまあ普通になってきたと思ったのに。


ここで終わるのかぁー……


……いや待てよ。


嫌いな相手とホテル来るか?


来なくね?


いやでも、


一ノ瀬も酔ってたら分かんないか。


俺が完全に潰れて、


どうしようもなくて、


仕方なくって可能性もある。


一ノ瀬、お人好しそうだし。


「はぁ……」


小さく息を吐く。


そのまま、もう一度横を見る。


寝てる。


静かに、規則正しく呼吸してる。


……ほんとに何もしてないよな。


少しだけ、近い距離。


そのまま見つめてしまう。


「……かわい」


一瞬遅れて、我に返る。


なんだ今の。


かわいって。


いや、可愛いけど。


……なら正常、か?


無意識に伸ばしかけた手に気づく。


いやいやいや、何やってんだ俺。


……まさか、な。


まさかなのか……?


確かに、そう考えると納得する部分もある。


どれだけ見つめても、全く目を覚さない一ノ瀬。


……くそ、可愛いな。




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