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ゲーム攻略が拷問と化す世界 〜目覚めたら昔作った中二病全開の自作ゲーム内だった〜  作者: チームつちのこ
九章 試練の間

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42/50

42話 厄災と呪い

「これが勇者の聖なる試練じゃ」

 それは先程まで一緒に居た森精霊さんの声だった。



「ぇ?どういうこと?」

「あんた罠にでもハメたんじゃないでしょうね!」

 まあ、リナの暴走自体が罠という説もあるからね(自論)

 なんて生暖かい目でリナを見ていると、


「なによ!文句あるの!」

 相変わらず僕の顔を見てツンドラして来る。



「一体なんなのよ!説明しなさい!」

  そして森精の精霊さんか誰かに説明を求めて叫ぶリナ。



「ぁ、いや説明しようとしたら」

「急に聖剣に触っちゃうからじゃ」

 森の精霊さんが困った感じで話す。

 リナの暴走のせいで説明すっ飛ばして始まっちゃった訳ね。

「リナの暴走のせいで説明すっ飛ばして始まっちゃった訳ね。」


「うっさいわね!」

 リナにそうツッコまれて僕はおもいっきり声に出ていた事に気付く。


「という訳で細かい説明している時間は無いのじゃ」

「とにかく勇者の聖なる試練を乗り越えるのじゃ〜」

「がんばるのじゃ〜」

 そこまで言って森の精霊さんの声が遠のいて行く。



「……」


「……どうすんのよ!これ!」

 リナの叫びに森の精霊さんはもう答えられないようだ。



「……どうすんのよ!これ!」

 リナが同じ台詞を僕に向かって叫ぶ。



「どうするもこうするも、その試練をクリアするしかないんじゃ?」

 僕はちょっぴり呆れ気味な顔でリナに返事する。



「これは勇者の試練なんでしょ!」

「あんた勇者なんだからちゃんとクリアしなさいよ!」

 僕に向かってツンドラして来るリナ。



「いや、リナが勝手に始めちゃうから」

「説明も何も聞いてないよ」

 僕はリナのツンドラに対してそう返す。



「うっさいわね!仕方ないでしょ!」

「もう!」

 リナがそう叫びながら責任を感じてちょっぴり不安そうな声になって来たので、



「……まぁ、勇者だし」

「やりますか……」

「任せておいてリナ」

 このままだとリナが泣いちゃいそうだし、泣かないまでも大暴れしそうだ。

 なのでリナ含めみんなを安心させる様に僕は自信満々に宣言する。



「ぉお〜、勇者様みたいです永太様」

 モモが嬉しそうに返事してくれる……って一応勇者なんだけどね僕。

 


「……任した」

 様子を伺っていたクールなクルミもそう返事する。



「……ふん、頼んだわよ」

 自分の暴走で勝手に試練か始まった事に責任を感じているのか、少し柔らかくなったリナ。



「さてと……」

 話も落ち着いたので僕は周囲を見渡して現状を確認する。


「真っ白な部屋ですね」

 モモも辺りを見渡しながらそう呟く。


 僕達の今居る場所は白い壁と白い天井、白い床で全面真っ白の部屋。

 真っ白過ぎて正確な広さはわからないが、恐らく大きさとしては祭壇のあった広間と同じぐらいだろう。



「……神殿内では無い?」

 冷静に周囲を観察していたクルミがそう呟く。


「どうやら転送かワープか分からんけど」

「別空間に飛ばされたみたいやな」

 クルミの肩からひょっこり顔を出したちびシャドウが簡単な説明をしてくれる。


「試練用の空間……といった所でしょうか?」

 モモが白い部屋を見渡しながら説明してくれる。

 相変わらず有難い。


「試練でも何でも来なさい!」

「ぶっ飛ばしてあげるわ」

 自分が勝手に始めちゃった手前、リナがそう意気込む。


「あんたもよ!勇者様!」

 関係無さそうな顔でリナを眺めていると、ちゃっかりこっちに振ってくる。



「ふぇ〜ぃ」

 勇者の試練と言われちゃってる手前やらなくちゃいけないのか〜なんて思いつつ、そんなリナにやる気なさげな返事を返した所で……



 デヨ〜ン

【厄災と呪いの試練 壱】



 南の塔でクイズした時の様に、変な効果音と共に空間上に文字が表示された。


「って、聖なる試練でじゃなくて」

「厄災と呪いの試練てどういう事よ!」

 リナがごもっともなツッコミをしてくれる。


「ぁ〜、多分九つの厄災と呪いを振り撒いたという悪龍?」

「その厄災と呪いを利用して試練にしたんじゃないかな〜」

 昔の自分が作ったにも関わらず返答が曖昧なのは、細かい所まで深く考えて作って無いからなのだ!

 なので僕は昔の僕の思考を思い出しつつ、それっぽい事を言って誤魔化す事にした。



「そうですね!悪龍を封印し、その力を逆に利用してこの試練を作り上げたんですね!」

 モモが何かに気付いて閃いたかのように説明してくれる。

 うん!適当に言って誤魔化してもなぜかモモ達が、いいように解釈してくれるので大変有難い。



「……なるほど」

 なにがなるほどなのか良くわからないが、クルミも納得してくれた様だ。



「いや!意味分かんないんだけど!」

 まぁ、リナは何時でもよく分かって無さそうなのでほっておくことにした!



 すると浮かんでいた文字に白いモヤのようなものが広がり、文字が消えていったかと思うとそのモヤの中から何かが姿を現した。



「ここからが試練の本番って訳ね!」

 リナが剣を構えてやる気満々で構える。



 徐々にモヤが晴れていき、姿を現したのは……


 (どんぶり)




「はぁあ?」

 目の前に現れたのは高さ三メートルぐらいある丼の器。

 よく天丼かカツ丼が入っていそうなやつだ。



 よく見るとその丼からニョキッと手足が生えていて丼が立ち上がる。



「ますますどういう事よ!」

 目の前の丼は細目の手足を使い立ち上がる、まさに現実離れした状況にリナのツッコミも冴え渡る。


 見た感じ丼モチーフに細めの手足、でも手と足自体は手袋とブーツみたいに大きめというスタイル。

 安易なデザインがまさに幼児向け魔法少女の敵役といった見た目である。



 すると丼が手を振りかざし、その拳をリナに振り下ろした。


 ドガァ!


「ちょ!」

 驚きつつも反応良く拳を躱すリナ。


 さらに反対側の手で殴りかかる丼。



 ドゴォ!


「何で、私ばっかり、狙う、のよ!」

 丼の連続攻撃を躱しつつもちゃんと文句を言う辺り、リナらしい。



「でも動きは大した事無いわね!」

 そう言って反撃に移ろうとリナが構えた瞬間。



「危ない!上です!」

 モモがリナに向かって叫ぶ。



「へ?」

 攻撃に移ろうとしていたリナが意表を突かれて変な声をだす。


 上を向いて確認すると何か液体らしきものがリナに向かって落ちてきていた。


 べヒョっ!


「あ、ぶっ!な」

 間一髪の所でそれを避けて一旦距離を置くリナ。



 丼とリナの距離が離れたことで丼の連続攻撃が落ち着く。


 「モモ、ありがと!」 

 丼の様子を警戒しながらもモモにお礼を言うリナ。


 そして落ちて来た液体らしき物をチラ見して確認する。


「溶解液か酸なのかわからないけれど」

「私には当たらないわ……よ?」

 そこまで言いかけてほのかに香る匂いにリナが反応する。


「この匂いって……まさか」

 匂いの正体に気付いて僕達の方を向く。




「……そう、カレー」

 食べ物に対する反応が妙に良いクルミが匂いの正体を暴く。



「何でカレー!?」

「しかも丼ってカレー丼?意味わかんないし!」

 リナが現実離れした状況にツッコミが追いつかない様子だ。



「……カレー丼じゃ無い」

 こんな変な状況でもクルミは冷静に話し、丼に向かって指をさす。

「なんか飛び出てるで〜」

 クルミの肩に居るちびシャドウが指差した先を見ながらそう叫ぶ。



 先程丼が連続攻撃で動き回った影響か、丼の端から何かが顔を出していた。


「……あれは?」

 モモが指差す先を確認すると、白いものが飛び出ているが……米では無く長く太い物体だった。



「うどん?」

 米では無く白く長い物……リナがその飛び出ていた物を見て呟く。



「そう!この丼はカレーうどん!」

「そしてこの厄災は……」

「暴れカレーうどんだ!」

 落ちた液体と、丼からはみ出る物を見てみんなが気付いた瞬間に僕は叫んだ。

 


「「な、なんだってー!!」」

 リナとモモ、クルミがノリ良く声を合わせて叫んでくれた。

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暴れカレーうどん!? なんだってwww!?
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