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入り口

商店街を出て小さな公園で少し休む。ノルの魅了の力には驚いた。

店主達から貰った物は歩くのに少々邪魔になるのでサルマが貸家に戻り置きに行った。

公園でノルも猫に戻ってもらう。

この先この様に魅了の力が働くと頂き物に埋もれてしまいそうだからだ。

このまま子供ノルを人の集まる所に連れて行くと、どうなってしまうか想像がつかない。


三人で手を繋ぎ歩いていたら両親と一緒に魔王城の薬草庭園に連れて行ってもらった幸せな記憶が蘇り、早く帰りたいと郷愁が募る。


今日は人族の娯楽施設と言う競馬場に向かう。

馬を走らせて順位を決め、馬に金銭を賭け?一着、二着を当てると配当?が戻ってきて、時にはかけた金銭の何倍にもなるのだとオババから教えて貰ったが、そもそも魔族領には賭けると言う娯楽は存在しないのでさっぱりわからない。

土地の魔力も足りないので頭も回らないせいもあるのか、、、


「まあとりあえず行ってみると良いじゃろ」


と言われてサルマに競馬を見ながら説明してもらうことになっている。

魔族領には無い娯楽施設なので人族の観察にはもってこいだと聞かされている。


ノルが言うには賭け事とは、以前市場で小箱の印つきを選んだ露店もそうなのだと言われても、、、

あれのどこが楽しいのかわからない私には賭け事を理解するのには情報が少なすぎる。

ノル自身も前の世界で賭け事はしていなかったと言う事で私に分かりやすく説明するには知識が足りないのだと言っている。

ノルの説明で、ただ一つ気になったのは賭け事で中毒になったりして身を滅ぼす事もあると言っていた事だ。

のめり込み、仕事もせず、金銭を他人に借りてまでやめられず、信用を失い社会から排除されてしまう人間は沢山いて、病気と言う扱いを受けて療養所に入り治療を受けることもあるのだとも聞いた。


賭け事とはなんと恐ろしい。

この様な危険な娯楽を野放しにしている人族の国は私たち魔族とはやはり相容れないと思ってしまう。



サルマも競馬場は初めてだと言う事で目を輝かせて上気した顔でキョロキョロしながら、入場口まで先導してくれている。

初めてなのに何故説明ができるのか聞いたところ、以前オババの知り合いの定期船の船長に見習い研修で世話になっていた頃に、競馬が好きな船員に教えてもらったのだと答えてくれた。


代表者としてサルマの身分証を提示する。

入場口は身分によって変わる。

上級貴族

下級貴族

上級平民

中級平民

下級平民

下人

1番位の高い代表者の身分で連れの者も入る事ができる。

風読みは中級平民、兵士や役人、予備兵役の遊び人、人を束ねている者などと同じなのだそうだ。

獣人は下人、しかし下人の場所では見たことがなく、上級貴族の客席にフードを目深に被りいると言う。


下級平民は労働者、芸人、個人事業主など。


下人は無職の者や奴隷、敗戦国出身者。


上級平民はくらいの高い役人、兵士。


それと沢山税金を納めている事業主、芸術家や音楽家などだ。


何故この様に細かく分けているのだろうかとサルマに聞いたのだが、サルマにもよく分からないらしい。


「王国の決まりだから、、、生まれた時からこう言うものが当たり前だったから、、、」


と、あまり疑問も持たずに今までいたと言う。


ノルが、位の上の者の優越感とボソっと呟く。


・・・上昇意識を高める効果もあるね、上に登るために頑張って税金をたくさん納め、ちゃんと仕事に就いて、、

疑問なんて持たせない様に優越感を抱かせて、、

自分たちが奴隷である事を気づかせない様に、、、かな。


ノルらしい答えだ。


ホラーの方も書き始めちゃって(笑)

全然怖くないけど。

「死神の見える女」も読んでみてください。

こっちも手を抜かず書いていきますので、引き続きご贔屓願えれば幸いです。

良いね、ブックマーク、ご感想など頂けますと励みになります。

よろしくお願い致します。


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