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23話

 一通り買い物を終えたコギトが駐車場へ戻ってくるとすでにハラやサジュ達は戻っていたようでモナカと一緒に荷物の整理を行っていた。

 モナカが戻ってきたコギトを最初に見つけコギトに向かって手を振った。


「いやーおかえりコギト君」


「はい、今戻りました」


「結構な荷物やねー何買ってきたん?」


「主にお菓子ですね、街に残ってる子ども達へのお土産の」


「おお、ありがとなぁあん子たちも喜んでくれるわ」


 そうしてコギトは荷物の大半を占めるお菓子を片付け一息つく。

 そこで全ての荷物を片付けたわけではないことにハラが気づいてコギトにそれが何なのかを問う。


「それでコギト君、残りの荷物はなんなんだい?」


「銃のパーツと……銃弾みたいです」


「みたい?どゆことや」


「人を少し案内して、それのお礼にもらったんですよ」


「ちょっと待ってな」


 そう言ってモナカがコギトから銃弾の入った箱を受け取る。

 モナカは箱に書かれた型番を見てその後に箱を開けた。

 出てきた銃弾を暫く手で弄んでから結論が出たらしくコギトに箱を返した。


「これは徹甲弾やな、それも宇宙軽銀の」


「うっ!?」


「含有量こそ少ないけどかなりお高い弾やな。コギト君アンタ何したん?」


 コギトは宇宙軽銀の弾丸だと聞いて目を丸くした。

 だがサジュは宇宙軽銀が何かよくわかっていないようで首をかしげる。

 それを見ていたハラがサジュに説明していた。


「宇宙軽銀っていうのは宇宙最強の鉱物って言われてるんだよ。最硬度で高い靭性、錆びない朽ちないのトンデモ物質さ。量がないし加工もし辛いしでめちゃくちゃ値が張るデメリットはあるけどね」


「なんか良く分かんないッスけどヤバいんスね」


「本当にどうしてコギト君が貰ったのかよくわからないよ」


「まぁ少なくとも案内の駄賃で貰えるようなもんやないわな、名前とか言っとらんかったか?」


「あっ一応名刺を貰いました」


 そう言ってコギトはアクィラから受け取った名刺をモナカに渡す。

 それを眺めてから口を開く。


「アクィラねぇ……少なくとも昔から有名な奴やないな、聞いたことないわ。まぁ会社の代表っぽいしコギト君にホイホイと徹甲弾あげれるくらいには稼げとるんやろうけど」


「モナカさんの記憶にも無いってことは最近会社を立ち上げたんですかね?」


「それかどっかの大企業のボンボンが名前だけの会社立ち上げたかやな、どちらにせよちょっと気になるわ。ちょっと借りるでコギト君」


「分かりました」


 そう言ってモナカは名刺をポケットの中に入れた。

 それから手を叩いてコギト達の視線を自分に向ける。


「さて、気になることはまだあるけど全員集まったしそろそろ本題に入ろうか」


 そう言って車の中に戻って行くモナカ。

 コギト達はそれに着いていく。

 車の中のテーブルにモナカが地図を広げた。


「先程ウチは知り合いのところやらを回って最近反企業派と商売をした奴らがおらんかどうかを聞いてきたんや、それで何人か当たりがおってな」


 そう言って地図上にいくつか印をつける。

 それを見てハラが口を開いた。


「都市の周りを移動していますね」


「あぁ、都市の周りを円を描くようにして回っとる。それで一番最近のやつがここや」


 そうしてある一箇所を示す。


「反企業派と接触するためにはこの辺りを捜査すればええってことやな」


「今から行くんですか?」


「まぁそうやな、それでハラとサジュに質問やけど多分反企業に接触したら二人も作戦に参加することになると思うわ。嫌なら降りるのは今やで」


 それを聞いてすぐにハラとサジュが答える。


「二人だけに任せて安全地帯にいるなんてことはしませんよ」


「そうッス!」


「知っての通りコギト君は元反企業派、ウチはハンス君の知り合いやからって理由があるけど二人にはないで、本当にええんやな?」


「「はい!」」


「それじゃあ行くで」


 そうしてモナカは車を発進させた。



___________


「当たりっぽいな」


「そうですね」


 コギト達の目線の先には移動式のテントとそれを取り囲むようにして配置された車の一団を見つける。

 それに近づいて行くと相手も近づいて行くコギト達に気がついたようで向こう側から車が近づいて来た。


『止まれ!』


 相手の車のスピーカーからコギト達に止まるように指示がされる。

 モナカはそれに従って車を停めた。

 相手も車を停めて中から銃を構えた男達が出てきた。


「すまないな君たち、この先は俺たちのキャンプなんだ。用がないなら迂回してくれないか?」


 モナカが窓を開けると相手のリーダーらしき男が少し厳しい顔でモナカに話しかける。

 それに対してモナカは笑顔で返した。


「あぁ、知っとるで。あんたら反企業派に用があって来たから通ってええか?」


 それを聞いた男達はより警戒を強めたがそれを相手のリーダーがなだめてからモナカに口を開いた。


「アンタ、商人か?すまないが今は困ってないんだ。商売は他所でやってくれないか?」


「商売やりに来たわけやないで、あんたらに協力しにきたんや」


「……つまりは?」


「アンタ達を纏めとるリーダーに合わせて欲しい、担保が欲しいって言うなら一応代わりになりそうなものあげるわ」


 そう言ってモナカが車を降りそのまま男達に近づいて行く。

 相手のリーダーも部下たちを引き連れながらモナカの方へ歩いていった。


「とりあえずウチの身分証……とアンタらの味方である証でええかな?」


 そう言ってモナカがニ枚のカードを男に渡した。

 それを受け取ったリーダーは少し驚いた顔をしてからモナカに言う。


「少し……待ってくれないか?ボスに聞いてくる」


「ええでええで、行ってきな。ウチらはここで待っとくから」


 そうして男達は車に乗り込みキャンプへ戻っていった。

 暫くしてから帰ってきた男達が言うにはどうやら入る許可が降りたらしい。

 コギト達はそのまま車でキャンプまで入った。





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