第八話 醜い心
今回、最後までしっかりと読まないと
「ハ?こいつ何言ってんの?」
ってなる可能性大・・・
自分の語彙力が醜い
「ハ?こいつ何言ってんの?」by作者(一人ツッコミ)
ゴブリンとエルとの戦いは、傍から見れば圧勝と言えた。
しかし、その実そうとは言い切れない。
確かに第三者から見れば完勝であると言えるだろう。
だが、戦いが終わった後のエルの手は、震えていた。
いや、戦っている最中ですらも、ずっと冷や汗と震えは止まっていなかった。
それだけではない。
足がすくみ、ただ震えることしかできない。
怖かったのだ。死ぬことが。
<もしかしたら自分はここで生を終えるかもしれない>
その考えを捨てきれなかったが故に。
元々、覚悟はしていた、つもりだった。
実際に戦闘を見たわけではなかったが、これまでの暮らしでこの世界の命は日本に比べればずっと簡単に無くなるものだと分かっていた。
戦いで怖気づいていれば死の危険が高まるということも・・・
分かっていた、つもりだったのだ。
なのに・・・これは――
――あまりにも、情けない――
エルの心にそんな思いが充満する。
エルには、初めての戦闘で心配していたことがあった。
それは、自分が実際の戦闘で怖気づくこと・・・では、ない。
エルの心配、それは・・・殺すことを躊躇ってしまうのではないか、というものだった。
なのに・・・
――エルの心に罪悪感は、無かった
あるのは、自分が死ぬことに対する恐怖だけ。
覚悟を決めたつもりだったのに。
それに、自分は日本人だった。
日本では人を殺すことは嫌われていた。
当然、自分もそうだった。
相手が――ゴブリンだったから?
そうであれば、よかったのかもしれない
しかし、実際は違う。
エルには、ある実感が沸いている。
それは、敵であれば殺せる、というものだ。
例え、人間であっても・・・
「ははっ・・・とんだ薄情者、だな。俺は・・・」
敵を殺す。これは間違っていない。
けれど、日本で生きていながら、この行為を簡単に受け入れられるとは思っていなかった・・・
なぜだろう?死に対する恐怖は、色濃く残っている。
勿論、この世界の人間が死を恐怖しないわけではない。
しかし、これはエルが日本にいたころから受け継がれている気持ちだ。
なのに、殺す、という行為そのものに忌避感がないとは・・・
「・・・結局、自分が生き延びればいいってか・・・?」
自嘲気味に、そう呟く。
自分勝手だ――と。
そんなことを思った。
同時に、下らない葛藤だ――と、そんな風にも思った。
この世界で生きる以上、敵を殺すことに躊躇いを持ってはいけない。
死が目前にあったとしても、恐怖していてはなおさら死は近づいてくる。
それなら・・・
それなら―――
「強くなれば、いいんだよな」
強くなれば、死は遠ざかる。
恐怖も、薄くなるだろう。
敵を殺すことに対する忌避感――?
今ここに生きているのは、七星理水、ではない。
自分は、エルフォード。この世界の住民なのだから。
元の世界のことを気にしても仕方がない。
ただ、強くなる。
誰にも負けないくらい
何も失わないくらいに
「目指すは世界最強、だな」
新たな決意を胸に、鍛錬を再開する。
自分にはまだ、元の世界に対する未練が残っていたのだろう・・・
理水の人生は、もう終わった。
これからは、エルフォードが俺だ。
最後のほうで出てきました新しい登場人物!
いやー・・・ぶっちゃけ名前と血縁関係の設定しか考えてないとか言えねぇ・・・




