第14話 骨、冒険者を始める
あの後、解毒のキュアと浄化のクリアもサクッと習得できた。解毒は読んで字のごとく毒を治療できる魔法だ。そして浄化は、清浄の力だという。対象を清潔にすることができるようだ。これは部屋を奇麗にしたり、身を清めたりもできるらしくとても便利な魔法だという。あと、アンデット系の魔物に特攻性能をもっている。確かに俺は光属性持ちだけれども、ダムブレッドはそんな物騒なもんをスケルトンの俺にぶつけさせたのかよ。浄化されてたらどうするつもりだったんだよ。はぁー、憂鬱だ。俺はこれから一生あの痛みと付き合っていかなきゃならんのか。結構な痛みなんだけど、あの筋肉達磨は、 大丈夫ですよ痛みは慣れます なんてのたまいやがった。慣れたくないんだよ!俺はMじゃねーって言ってんだろ!
ともあれ、当初の目的は達成できた。エメラと一応筋肉達磨にお礼を言って、今度こそ教会を後にした。
ようやくだ、すこし回り道をしたがようやく俺の冒険者骨生が始まる。
受付のエレーナさんに挨拶すると 「ようやく来ましたか」 とあきれた目で見られた。
「お待たせしました。ようやく準備が整いました。これから冒険者としてバリバリやっていくんでよろしくお願いします」
「わかりました。それでは依頼はどうされますか?ボードに現在張り出されている依頼票を持ってきてくだされば、受注いたします。しかしクレストさんはまだアイアンランクの冒険者なので、受注できる依頼は限られています」
アイアンランクってなんだっけ?
「アイアンランクってなんだっけ?」 思わず心の声をそのまま言葉に出してしまった。
「はぁ、アイアンランクはギルドの冒険者ランクの中で一番下という意味です。ギルドに加入した冒険者は全員ここからスタートしてランクを上げていきます。ここまではいいですか?」
おお、そういやそんな話してたな。地獄の修行ですっかり忘れてたぜ。しかし無表情フェイスのエレーナさんにあんな冷たい溜息をつかれるとゾクゾクするぜ。だが断じて俺はMではない!
「アイアンランクの受注できる依頼は、街の簡単な業務、魔の森の浅層などの討伐や採取といった所です。ボードに張り出されているアイアンランクの依頼をみて選んでください。質問があればその時どうぞ」
「ありがとうございまっす!みてきまっす!」
さてさて、どんな依頼があるのかな?依頼を見てみよう。
ふむふむ、街の依頼の方は家の清掃とか店の手伝いといった雑用が多いようだな。そんでもって外の依頼は、薬草の採取にゴブリン、コボルトの討伐依頼...と。やっぱゴブリンいるのかぁ。しかしいきなり討伐依頼はなぁ、だとしたら街の業務か採取依頼かな。そういえば俺薬草がどんなものかも知らねぇや。じゃあ採取依頼もできねぇじゃん。確か二階にそういうのを調べられる図書館があるんじゃなかったか。外の依頼はもちっと準備をしてからだなぁ。
俺が、そんなことを考えていると・・・
「おう、今度こそようやく来たか」 「あんた、やっと冒険者始めるのね」
といつものモブ二人がやってきた。こいつら、いつもギルドにいるな。ちゃんと仕事してるのかよ。
「おお、ようやく準備が整ったよ。これから依頼を受けようと思ってんだけど」
「ほーん、何を受けるんだ?」
「街の雑用」
「なんだ、討伐依頼とか採取依頼とかは受けないのか?」
「いや、討伐手順とか後始末とか何も知らないし、薬草は形知らないから」
「・・・あんた3か月いったい何してたのよ?」
治癒魔法の修行ですが何か。
「それで、街の依頼ってもいろいろあるだろう、どんなのを受けるつもりなんだ」
「うーん、いろいろ見てたけど、何選んでいいかわかんなくて」
「そうねぇ、あんた光魔法使えるんでしょ?じゃあ浄化もできる?」
「おう、できるぞ。かなり優秀だってお墨付きをもらった」
「じゃあ清掃依頼なんていいんじゃない。あれなら報酬も悪くないし。出来が良ければ上乗せもあるしね」
「おお、マジか。じゃあそれ受けようっと」 と依頼表を剝がそうとしたところで
「おい、ちょっと待てよ」 とアレクサンダーに止められた。
「なんだよ、せっかくお掃除気分になってるのに。邪魔すんなよ」
「いや、お前さっきメルヴィン教会からここに来たんだよな?」
「そうだけど」
「これから住む場所考えているのか?」
「・・・・・・おおう」
「おおう、じゃねぇわ!お前依頼終わって、その後どこに帰るつもりだったんだよ!先に常駐宿屋探さなきゃダメだろうが!」
「た、確かに!」
そうだよ、俺今根無し草だった。
「そんで、金と当てはあんのか?なけりゃ少しくらい融通してやってもいいんだが」
こいつら、マジでお人好しだな。俺心配だわ、こいつらくらいチョロかったらツボくらいだったら口八丁で簡単にだまして売れつけられるぞ。
「買わねぇよ、ツボなんて!」 「だれがチョロいよ!」
おっと、心の声が漏れていた。
「そんで、どうなんだよ?大丈夫なのか」
「おう、金はまだあるし。宿はエメラが紹介してくれた宿がある。依頼受ける前にちょっとそっち行ってくるわ」
俺はまたしても依頼を受けずにギルドを後にした。
エメラの紹介してくれた宿の名前は確か金の小麦亭だったな。ギルドからもそんなに遠くないってた。教えてもらった場所へ行ってみると、ここかな?それっぽい雰囲気の建物があった。
「すいませーん」 はいって受付の女の人に話しかけたら
「いらっしゃ・・・ああ、やっと来たね。あんたクレストだろう?」
おや、俺のことを御存知のようだ。宿屋の女将だろうか、さっぱりした美人だ。
「俺の事知ってんの?」
「エメラから聞いてるよ。そのうち骨人族の人が宿に泊まりにくるから泊めてやってほしいってね。でもずいぶん遅かったね。もっと早く来ると思っていたよ」
「・・・ごめんなさい」 とりあえず謝っておいた。
「それでどうすんだい?宿なら一泊6000メルク、朝食付きで7000だね」
「長期間泊まったりもできます?」
「そうだね、30日ごとの更新で朝ごはん付きで15万メルクでどうだい?」
「・・・安いと思うんだけど、いいの?」
メルビン教会の値段より高いがあそこが破格だったのだろう、多分、普通の相場でも朝メシ付きでこれは安いと思う。
「エメラの紹介だからね。でなきゃ長期間の泊りはやらないよ」
本当にエメラには世話になりっぱなしだな
「ご厚意にあまえます。30日契約でお願いします」
「あいよ、もう朝にはちょっと遅いけどどうする?サービスだ、ご飯食べていくかい?」
「いただきます!」 金を払って食堂に案内された。
食堂に入ると、もうほとんどの人間は食事を終えていたのだろう、人が少ない。女の子が一人テーブルの食事を片付けていた。
「サリー、ちょっとこっちおいで」
女将さんが呼ぶと女の子がこっちに来た。8歳位くらいかな、肩までくらいの髪の長さの可愛らしい子だ。
「紹介するよ。娘のサリーだ。そういや私の名前も言ってなかったね。私はマリーだよ。厨房にいるのが旦那のテッドだ。サリー、今日から連泊するクレストさんだ。挨拶しな」
「こんにちは、サリーです。よろしくお願いします」
物怖じしない子だ、宿屋業務で慣れているからだろうか。こんな小さいころから親の手伝いをして感心だ。よし、ちょっといいものを見せてやろう
『こんにちは、これからよろしくな』
光のマナのドクロちゃんを出して挨拶してみた。
「!?・・・これなに?」
ちょっとびっくりしたみたいだが、普通に質問してきた。しめしめ、興味津々な顔をしているな。しかし、物怖じしないとは思ったけど、この子は将来大物になりそうだ。
「へぇー、これって自由魔法ってやつだろ。あんた意外とすごいんだねぇ」 と、マリーさんも褒めてくれた。よし、つかみはOKだ。
そんな感じで、自己紹介していたら厨房の奥から、ムキムキダンディが近づいてきた。
「ああ、来たね。あれが旦那のテッドだよ」
「こんにちは、これからよろしくお願いします」 と挨拶してみたのだが
「・・・どうも」
厨房から出てきたということは彼が料理をしているのだろう。どうみてもメルヴィン教徒にしかみえない。なんかムスッとしてるし、怒ってるの?怒ってるよね?
大丈夫か?テッドにデッドされそうで怖いんだけど。
「ちょっと人見知りで強面だけど怒ってるわけじゃないから仲良くしてやってよ」
そうなのか?怒ってるわけじゃないのか。いや、怒ってるよな?何気安く俺のカミさんと娘に近づいてんだゴラァって顔してるよな?
「・・・メシ、持ってくる。そこに座ってろ」
「あ、はい」 ・・・なるほど、人見知りね。
席に座りしばらく待ってたら、メシが運ばれてきた。サラダにパンに肉が入ったシチューだ。メルヴィン教徒風の男が持ってくるから、また肉オンリーのメシかと少し心配していたが普通の食事に安堵した。どれ一口。
う、美味い。サラダはシャキシャキしてるしドレッシングとの調和が整っている。パンは外はカリカリ中はふっくら、そしてシチューが美味い!。メルヴィン教会で食べたシチューも美味かったが、これはその上をいく美味さだ。何かの出汁が効いてるようで、複雑な味の中に肉の濃厚な旨味が混ざり合っている。俺が味のヘブンに昇天していると 「美味しかった?」 とサリーちゃんがこっちに来た。
「おう、超美味い。こんなにうまいメシは生まれて初めてだ」 嘘は言ってない。洞窟で目覚めてから食べた中で一番美味い。
俺の感想に気をよくしたのか 「そうでしょ。ごはん目当てに来る人も多いんだよ」 とサリーちゃんはムフーっとドヤ顔で自慢してきた。確かにこれなら食堂だけでも食っていけるんじゃないか。
「クレストは、エメラちゃんと知り合いなの?」 おう?サリーちゃんはエメラのことを知ってるんだな。
「そうだな、サリーはエメラのことを知ってるのか?」
「もちろん、だってエメラちゃんもここに泊まってるもん」
そうなのか?ああ、だからここを紹介してくれたのか。なるほどねぇ。
「じゃあエメラに会ったらまた礼をいわないとな」
「それがいいよ」
「おう、サリーもありがとな」
「うん、クレストもドクロちゃんもこれからよろしくね」
もしかしてドクロちゃんが気に入ったのかな。
『「おう、これからよろしくな」』 とドクロちゃんも出して二人で挨拶したら、嬉しそうに去っていった。
「じゃあ、あんたは二階の角部屋ね。ちょうど空きがあってよかったよ」
食事が終わり部屋に案内された。角部屋が開いてるとは運がいいぜ。鍵をもらい中に入ると、そこそこの広さの部屋でベッドと椅子と机、それと簡単な物をしまえる引き出し付きのクローゼットまであった。思ったよりずっといい部屋だ、気に入った。ここが今日から俺の拠点だ、なんかワクワクしてきたな。マリーさんに仕事に出る旨を伝えて、俺は再び冒険者ギルドに向かった。
「こんにちわ。クレストただいま戻りました」 受付でエレーナさんに挨拶すると
「・・・・・・」
うん、すっげぇ無表情。てめぇ、いつになったら仕事始めるんだよって顔してますね。いやいや、仕事はする気があるんだよ。ただ、ちょーっと準備をね、入念にね、してただけなんだよ。
よし、依頼表をもってエレーナさんの所に向かおうとすると
「お、クレスト。やっと仕事すんのかよ」 「仕事しますします詐欺は終わったの?」 と似非貴族の二人がいちゃもんつけてきやがった。お前らこそ仕事しろ。
「おう、ちゃんと拠点も確保できたぜ。これでやっと仕事に行ける」
「おうおう、やっとだな。なんか長かったな」
「そうなんだよ。障害が多かったなぁ」
俺とアレキサンダーがしみじみ言ってると
「いや、準備不足なだけでしょ」
とクリスティーナに身も蓋もないことを言われてしまった。
「まぁ、これまでのことはさておき、これからガンガン仕事に励んでくるぜ」
「おう、頑張れよ」 と言ってくるが、お前はいつになったら行くの?
そんなことを思いながら依頼表を剥がしてエレーナさんの所に向かう。彼女もやっとかって顔して受付でまっている。もうちょっとで受付にたどり着くというところで 「ちょっと待ってよ」 とクリスティーナに止められた。
なんだよ、またかよ、お前らに呼び止められるとまたなんかあるのかってすごい不安になるんだけど。
「あんた、手ぶらだけど、何も荷物持って行かないの?」
「うん?掃除道具とか依頼人の所にあるんじゃないの?まさか道具持参か?」
「いや、そうじゃなくて。財布もそうだけど、簡単な物を持ち歩くポーチとか。あんた冒険者カードも手に持ってるじゃない、それ手に持ったまま仕事するの?宝石売ってまだお金あるんでしょ?マジックバッグかマジックポーチ買った方がいいんじゃないの?依頼表受領のサインもらう紙とかも手で持ち歩いて帰ってくんの?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「「・・・あっ!」」 と俺とアレキサンダーが二人同時に気が付いた。いやお前は気づけよ、クリスティーナが気づいてるんだから
それを指摘すると奴は照れ臭そうに 「い、いや、俺いつもそういうのはクリスティーナに任せているから」 とかぬかしやがった。バカップル爆発しろ。いやでも、仕方ないじゃん、メルヴィン教会でもらった服にはポケットがないのだ。
「しょうがないわね。馴染みの錬金術師の店を紹介してあげるから、ちゃっちゃといってらっしゃい」 とクリスティーナが店を教えてくれた。
受付の方から圧を感じる。振り向く勇気を持てなかった俺は、走ってギルドを後にした。
クリスティーナに教えてもらった場所は大通りから少しそれた裏通りにあった。小さい通りで店が何軒か並んでいる。というか、というか教えてもらわなかったら気づかなかったんじゃないか。こじんまりとした店構えで中に入ると、棚に所狭しと商品が散乱している。ごちゃごちゃし過ぎてて、古道具屋って感じだ。
「いらっさーい」 奥の方から眠そうな声が聞こえてくる。ボサボサ頭に三つ編みでロングスカート、魔女っぽい女の子だ。
「あのー、クリスティーナの紹介で来たんだけど」 と声をかけてみたら
「んー?ティーナちゃんの?あ!あんた、噂の骨人族ね!」
「うん?俺のこと知ってんの?」
「そりゃあそうよ、メルヴィン教会の地獄の訓練を乗り越えたってここいらじゃ有名よ」
おおう、そんな目立ち方をしているのか。あまりうれしくない
「ティーナちゃんの紹介なら、値段も勉強してあげるわよ。あ、あたし、アリス、錬金術師、よろしくね」
「俺クレスト、よろしくな」
「そんで、何が欲しいの?」
「いや、俺これから冒険者始めるんだけど何も持ってないのよ。そんでクリスティーナにここにきて最低限見繕ってもらえって」
「ふむふむ、ティーナちゃんに紹介されているんだから、それなりにお金は持ってるんだよね?うちの商品は錬金術で作ってる魔道具も多いからいくら勉強するっていってもそれなりにはするよ」
「一応100万くらいはある」
「へぇー、駆け出しでそんだけ出せるんなら大したもんだ。それなら初心者パックなんてどう?」
「初心者パックとは?」
「あたしが初心者冒険者のためうちの店の商品を厳選した詰め合わせパックってところね」
「へぇー、そんなもんがあるのか」
「いや、ないよ。今決めたんだから」
「今決めたのかよ、大丈夫なの?」
「大丈夫よ、それにさっきも言ったけどあたしの店の商品は値段が高いから初心者冒険者にはとても買えないのよ。だからそんなパック作っても誰も買わないっての」
それもそうか、ふーむ、初心者パックねぇ。
「どんな詰め合わせなの?」
「まぁ、冒険に必要なものだから、そうねぇ、簡易テントとかランタンとか冒険者が旅に出る時に必要な物とか詰め合わせてみるか。あとはそれを入れるマジックバッグでどうだ?」
「ほうほうマジックバッグとな、それってかなり高級なものじゃないの?俺に買えんの?」
「まぁ安くはないよ。でもマジックバッグ自体はありふれたものでそこそこの稼ぎの冒険者なら大体持ってるよ。ティーナちゃんもサンダーも持ってるしね」 あいつサンダーって呼ばれているのか。今度呼んでやろう。
「そうなのか。じゃあ俺も欲しいな」
「もちろん、上等なものほど、多機能だから値段は青天井だよ。君の提示した値段で初心者パックで合わせて出せるのはまぁ大きい宝箱サイズくらいかな」
それがどの程度すごいのかわからないが、多分そんなに大きくないのだろう。それでも俺の感覚からしたら十分すごいのだが。 その時、彼女が見繕っているバッグの近くにあるバッグが目についた。
「それは?」
「ん?ああ、これもマジックバッグだよ。こっちよりかなり高性能だけど」
「手に取ってみても?」
「いいよー」
手に取ってよく見ると、バッグの側面に不死鳥のような鳥の刺繍があり見た目や質感、感触、すごくいい。俺って買い物とかしてて偶にビビッとくることがあるんだけど、これも一目ぼれしてしまった。
「こっちに変えたらいくらになる?」
「え?マジで?これに変えるならそうだね、150万はいるかな」
うぐっ!高い。でもギリギリ買える。
「こっちがいい、変えてくれ」
「うほー、やるねぇー。まぁこっちの方が間違いなく物はいいよ。今後のことを考えたら悪い決断じゃないし。こっちのマジックバックなら宿屋の一部屋くらいの容量に時間遅延機能もついてるからね」
「じゃあもろもろ込みで、140万でどうだ?」
「いいのか?10万も安くしてもらって」
「いいよいいよ、そっちの思い切りもよかったし、何よりティーナちゃんの紹介だからね。言ったでしょう勉強させてもらうって」
「...ありがとうな。また店に商品買いに来ていいか?」
「もちろんもちろん、いつでもどうぞ。まいどありー」
いろいろ詰め込んでもらってバッグを受け取った。何が入ってるのかは中にメモを入れておいてくれたらしいが俺はこの世界の文字が読めない。しかたなく教えてもらって自分で紙に書いて(メモ用紙も入れてくれていた)メモした。文字の勉強しなけりゃなぁ。最後に指示にしたがってバッグにマナを注いだ。 「これで個人認証は終わり。君のマナにしか反応しないから防犯対策は万全だよ」 と言っていた。すげーな異世界、俺の世界より防犯対策すすんでねぇ?
「いろいろありがとう、またくるよ」
「あいあい、いつでもどうぞ。またね、クレスト」
安くしてもらったが、金がほとんどなくなってしまった。一刻も早く稼がねば。しかし、これでようやく、本当にようやく仕事に行けるぜ。




