第3話「転機」
血しぶきに目を奪われていると少女の声ではっとした
「ついてこい、城に行く」
謎の少女は僕の拘束を解いて言った。城?おままごとかな?バカ言うな、あんな事あったのについていくわけがない、助けてくれたと言っても完全に信用していいわけじゃないことくらいわかる
少女は睨みつけてくるカズマに声をかけた
「こないのか?」
彼女の質問に疑問を持った。僕を馬鹿だと思ってんのか。しつこいなぁと僕が言いかけた時、言葉を遮って彼女がしゃべった
「私の仲間となりともに人類に復讐しましょう」
復讐そんなの一人でやってやるよ。俺は転生者という部類に入り、人類とは別の種なのだろう。彼女が話す時の言葉には怒りが乗っていた。なれない敬語でも使ったのだろうか、おぼつかないな
「あんたも、もしかしてあんたも」
彼女がその言葉を聞いた瞬間、空気が歪みだした、これはやらかしたと思ったが遅かった
「うるさい。ついてこい、殺すぞ」
空気が歪み、地面が震えた。そのあまりの圧に抵抗することはできなかった
「さーせん」
殺されそうだし黙ってついていこう。彼女は僕を担いでどういう原理か分からないけど空を飛んだ。きっと異世界人からは理解なんかできないだろうからどうでもいいと思うようにする。
城に着くまでの間、彼女は無言だった、唯一名前を聞いてきた僕が答えると自分が名乗るでもなくそのまま喋ることはなかった。下から見る彼女の表情は何を考えているのか分からなかった。おそらく彼女も何らかのトラウマを持っているのだろうか?
「ついた」
彼女から降ろされ顔を上げると、アニメや漫画に出てくるような黒色の禍々しい城があった。それは、近づくことさえ躊躇するほどの威圧感を持っていた。ほぇー魔王でも住んでんのか?
ギィー
巨大な異音を放ちながら20メートル程ある扉が開いた
扉をくぐり抜けると外装とは裏腹にきれいな空間が広がっていた。辺りを見回す僕に向かって彼女はいった
「今日は寝て、明日話したいことがある。ミラ」
「はっ」
何処からか金髪の美人さんが出てきた。メイド服を着ている。こんなデカい城だメイドを雇っててもおかしくない。てか可愛いな、しかもでかい!
「ミラと申します。ついてきてください」
ミラは淡々と機械のように話した。
ミラに案内されながら歩いているとここがものすごく大きいことに気づいた。廊下長いな……流石城だ、でかい
あまりの豪華さに見とれているといつの間にか部屋の前についていた
「ここが部屋です、どうぞお休みください」
「はーい」
扉を開けるとそこには、キングサイズのベッド、きれいなランプ、おしゃれな空間が広がっていた。何かあの少女によると、今のお前に話しても混乱するだけだから一日考えて頭冷やせってことらしい。もうとっくに分かってる。人との関わり合いはトラブルを生む、だから僕は一つの画期的なアイデアを思いついた。それは、こんな世界、無気力にダラダラ呑気に適当に生きようということだ、適当な人間は嫌われ人をよりつけないだからこそトラブルも起きず安全に暮らせる。そうしないと自分が自分でなくなってしまうと思ったからでもあるけど……まあ寝よう適当に好きなことして生きるんだ
翌朝
「朝ですよ」
ミラの声で目が覚めると身体がだるかった。久しぶりの睡眠からの目覚めは最悪だった。疲れがたまっているのだろうかだるい……ミラのあとについて行くか。
でも、やっぱりここの内装綺麗なのに外装とのギャップすごいなぁー。クソ長廊下を歩いている途中ミラは言った
「この先を真っ直ぐ進んでいただいたところに大きな扉があるのでそこに入ってください」
立ち去るミラを見て僕は、用事でもあるんだろと思って聞くのすらめんどくさかったからそのまま適当に返事をした
「はいはーい」
それにしてもこの廊下クソ長いな。えっとここのはず。そこには大きな扉白い扉があった。扉を開けるとそこには昨日の少女が座って食事をしていた
席に着くと彼女話始めた
「どうだ?協力してくれないか?」
「僕は適当に生きるんでねあんまり面倒事には関わりたくないんだ」
そういった瞬間空気が揺らぎ始め、彼女の目つきが怖くなったのを感じた。まだ続きだよ?ヤバいこれ殺されそう。早く話の続き話さないと。焦りながら口を開いた
「てか、自分の思い通りにならなかったらすぐそうやって威嚇するのやめた方がいいよ。普通に怖いし。でも、あの景色の美しさを忘れられない。だから、やるよ」
僕の言葉で空気の揺らぎは収まり彼女の表情からは苛つきが消え、微笑んでいた
「ほう、面白い良かろう。ようこそ復讐組織ユヒクへ」
彼女はそういうと僕に手を差し出した。ユヒク?個々の組織の名前か?知らないことが多すぎて何も分からないな、これから教えてもらわないとな。
僕は彼女の手を握って顔を見合わせた
彼女の顔は以外にもまだ少女だった




