第10話「阿寒狂闇大陸」
「カズマ起き。修行の時間や」
目を覚まし、ジョズの方を向くと異様に厚着だった。今は前世でいうと春ぐらいなのにそこまで厚着する必要あるのか?修行で寒いとこ行くとかか?
「修行ってなにするんだ?」
「ええから、これはよ着い」
そういい投げつけられたものをキャッチするとそれは、防寒着だった。スノーブーツに大きめのリュック、アウター、インナー、作業着みたいに分厚いズボン、手ぶくろ、マフラー
なんだこれ?山登りでもするみたいな格好だな
「こんな格好してどこに行くんだ?」
ジョズは懐から地図を取り出すとその紙を見せた
「阿寒狂闇大陸や。1年通して平均気温がマイナス20℃。雪もずっと降ってる。カズマくん。君にはここを横断して来てもらう」
「おっ、横断!?いきなりなんだよ…」
「安心せぇ行きだけや。帰りはあっちにある転送紋使ったらええ」
いやそんなことはどうでもいい!なんなんだよ急に…
転送紋だっけ?まあ名前通り転送するみたいなのだと思うけど…修行が大陸を横断する?
「あそこは魔物がどういう訳か圧倒的に強くてな…あそこ渡れるようになるだけでもう戦力としては十分や」
阿寒狂闇大陸横断!急すぎて飲み込めてないし、普通に嫌だけど何か少し冒険みたいでワクワクするな
でもすごい時間がかかるんじゃないのか?
「着替えたか?」
「うん」
「じゃあいくでー」
ジョズは質問する隙すら与えてくれなかった。地面に向かって線を書いた円を描き、舞のように曲がる線を描いた
「唱詠紋魔法 スリップ」
ジョズがなぞった部分は赤く光だし、部屋は一瞬赤い光に包まれた
ここは!
目の前には見渡す限りの白、雪景色が広がっていた。
すげぇここが阿寒狂闇大陸か…
露出している頬をつんざくような冷たさが襲った
寒い…ってか痛いなこれ
「ほな、頑張れよ!地図と方位磁石入ってるから」
「ジョズ待っ」
言葉を言い終わる前にジョズはその場から姿を消していた。ジョズが使っていた唱詠紋魔法だっけ?強すぎないか?いや今はそれどころじゃないか
躊躇いながらも目の前の驚異へと意識を移した
ここをどうやって渡りきるか…
どれくらいかかるかは分からないけど、やるしか道はないしな
取り敢えず地図を見て確認しよう。
えーっと、こっちか?
地図、方位磁針を前世でも使ったことがほぼない、突然知らない地に地図と方位磁針を持たせて行かされても何となくしか分からないのだ
困ったな、今がどれくらいたったのかも分からない
方向は本当にあってるのか?
最悪俺は不老不死だから何とかなるっちゃなると思うからそこまで危機感はもてないな…
ただ今は吹雪がまだ弱いから耐えれているが…強くなったら最悪埋もれて出れなくて一生生き地獄ENDだってありえるかもしれない
決して気はぬけないは…
リュックには何が入ってんだ?
1番上には何やら紙が置いてあった
なになに?阿寒狂闇大陸は世界四大危険区域の1つ。
耐え難いほど容赦のない吹雪が難所、そして最も危険なのは以上発達した魔物。遭遇したら命が幾つあっても足りない。横断に有する時間はおよそ1~2年!!
やばい、そんなにかかるのか?てかなんで急にこんなところ連れてきたんだよクソッ!
「あぁー!めんどくせぇ!クソが!」
なにが少しワクワクするだよ!そもそも帰れるかもわからねぇだろ。どうすればいいんだよ…ここまま一生をここで過ごすことになるかもしれない。嫌だそんなの…
城へと着いたジョズは足早にルミの所へと向かった
「おうジョズ!おはよう」
「ルミさんおはよぅ。」
「カズマはもう行ったの?」
「責めますか?」
「いいや、これが最善だったんじゃない?今のカズマは正直いって弱すぎる。確実にこの先の戦いで足元をすくわれることになる。不老不死にあぐらをかき、気を抜きすぎている。けどカズマはまだ知らない不老不死が自分の弱みだということに」
「そうやな。確実に渡りきればかずまくんにとっては大きな、この先の人生の糧となることに変わりはない」
「帰ってきたら魔法でも教えてあげましょう。でも懐かしいわね、これをやるのはミジャぶりだから」
「誰かー!誰かいないのか?おーい!誰か…」
しばらく経って気力を失っていた。進んでも進んでも雪、方向すらあってるのかも分からない。おまけにすごく寒い。あぁ、喉が乾いた。お腹がすいたなぁ
吹雪は勢いを増し、視界を埋め尽くしていた




