↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気軽に復習を~不死身男の成長記  作者: 鳥屋
第2章 阿寒狂闇大陸横断編
11/11

第11話「孤独」

「はっ!」

目覚めた。

喉の乾きも腹の減りも収まって体調は万全だった。1回目か…


急にここに連れてきたジョズ、いやルミ達に怒りが湧いた、俺は帰ってからアイツらを許すことはできるのだろうか…そもそもあそこが俺の帰るべき場所なのだろうか…

まぁ今は考えてる暇じゃない。ここでまた出張ったら同じことになってしまう。

色々複雑な気持ちにはなったが体の調子が良い今のうちに、少しでも吹雪が凌げる場所を探そう

吹雪ももっと強くなってくるかもしれないし


ざくっ

歩く度に足は雪に沈み足取りは重くなった。

重い

前世でもっと運動をしておくべきだったな


「ギァィィーン!」

なっなんだ!この鳴き声?魔物か?耳をつんざくようなこの声恐らくいや、魔物だな…

ここの魔物は異様に強い、今の俺は出会った時点で終わりだ。どこだ?どこにいる


サクッサクッ


足音が近い!どこだ?どの方向だ。明らかにこっちに向かってきてる…どうする?

リュックを雪の上へとおろし、腰に携えた短剣を2本抜き構えた


この短剣は前にルミから貰ったもの、そしてリュックに入ってたもの…アイツらから貰ったもの使うのは悔しいけど今はこうするしかないな

どこから来る?


音は止んでいた


足音が止まった?見失ったか?どうする、むやみに動いても魔物と会うだけかもしれない。このままここにしばらくいるか?それも危険だ

取り敢えずリュック背負うか


リュックへと手を伸ばした

「フーフー」

鼻息?俺か?いや俺は別に

違う!後ろだ…


振り向くとそこにはクマのような、ただクマというには大きすぎるものがいた


やっ…


短剣を構え直す暇さえ与えずにクマは大きな振り上げた腕を俺へと高速で下ろした


攻撃が当たった部分から骨が折れていくのを感じた


背中…やべっ!いだい、呼吸が…いだい、ぐるじい

だれが、だすげで。だめだこれ

眠るように意識を失った


体は何事も無かったかのように、目を覚ました

起きろ!起きろ!俺の体!早く起きて、あいつがこっちに来る前に、起きろよ!

体の傷が幾ら治ろうと、心に刻まれた傷は消えるわけではない。

動け、あいつが来る。あいつの攻撃は即死級の威力。あんなの本当に命が幾つあっても足りないじゃないか…

怖い怖い怖い怖い怖い

やだやだよ…

「助けて」

涙が止まらなかった



かずまが旅立った翌日


少しだけ静かになった食卓へと5人は集まり会議を行っていた

「早速だけど、最近勇者の行動場所が変わった」


「ここが見つかるのも時間の問題っちゅうわけや」


ミジャは不安でならなかった

「勇者なんかが来るなんて…」


「正直いって、あっちから全員がまとまってきたらどうしようもあらへん…」


今まで喋っていなかったユウスケが口を開いた

「剣聖、魔法使い、オールラウンダーは俺たち全員でかかればそこまで厳しい相手じゃない…問題は…」


「問題は勇者の統率者ガンジュ」

ミラは言った。

そこ名を出すと空気は張り詰めた。


「そうね、ガンジュ以外は最悪私だけでどうにかなる」

おそらくガンジュ以外の勇者一人一人は私で相手にしてもギリギリで勝てるぐらいの実力差

ガンジュとなると私でも勝機は2割に近い


「となると、1人ずつ別れて行動している今、僕達全員で確実に1人ずつ潰すのがベストやな」


「そうね、行動は早い方がいい。ミラ?」


「はい。明日にでも1人目の今後最も厄介となるガンジュを全員で倒しに行くのがベストかと」


「そういう事だからみんなよろしく!」


「ほな」

ジョズは席を立つとそうそうに部屋を出ようとした


「ジョズ?どこに行かれるのですか?」


「ちょっと早速明日の準備に」

ジョズは部屋から出ていった


「みんなも、明日の準備よろしく!」


部屋から2人も出ていった


部屋にはルミとミラ2人きりだ

張り詰めるような空気の中

ルミは全員が出ていったのを見届けると力を抜き机に突っ伏した。

「あぁー。怖いよ」

それは仲間の前で、弱い自分を見せないようにと仲間を安心させようと平然を保っていたルミの本音だ。

明日の戦いは、こちら側に死者がでてもおかしくない程の大戦となる。なにせ、相手があのガンジュなのだから。しかも上手くやらないと途中からほかの勇者まで集まってくるなんてことも有り得る

絶対にみんなを死なせはしない!私が…私が守らなくちゃ…


「ルミ様、ご安心を。私たちはそこまでやわじゃない」


張り詰め、あまりのプレッシャーにおしつぶされさうになったルミにミラの言葉が響いた

「そうね…確かに私が貴方達を信じなくてどうするのよ!」


本当に大丈夫なのだろうか?正直いってルミ様はまだ子供だ。こんなに重い責任を背負わせていいはずの年齢では到底ない。魔人と言うだけで人類から実験台にされかけ、そこから彼女の物語が始まった、力を持っているから…それだけの理由で自ら上にたち、私たちをまとめ続けてきた

「安心してくださいルミ様。私も貴方に救われたあの日より鍛錬を重ねた」


「懐かしいわね…」


「えぇ」


私がルミ様に出会った時は今でも鮮明に覚えている。太陽が雲にのまれ、闇があたりに広がっていた日だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。