バレンタインデー
「なんでチョコ作ってるんですか、鼻にチョコがついてますよ、どうやったらそこに付くんですか」
「今日ってなんの日?バレンタインデー!」
「1人で完結するのやめてください」
「バレンタインデーってチョコ作って食べる日でしょ?」
「違います、チョコを渡す日です」
「受け取った側は食べるじゃん?つまり自分で作って自分に渡したら自分で食べれるじゃん!天才!」
「わぁ、どうやったらそんな悲しい思考になるんですか?」
「うぐっ!歴代最高の口撃力!私のHPはもうゼロよ!」
「はぁ」
「追撃しないでよ、死んじゃう」
「自爆したくせに何ほざいているんですか」
「口が!悪い!昔は優しかったのに!」
「とりあえず鼻についたチョコをどうにかしたらどうですか?」
みうはそらに差し出されたティッシュ箱からティッシュを一枚取り、鼻先を拭き、チョコのついたティッシュを見て
「なんでこんなとこに」
と言う。
「知りません」
「不思議だよね、なんでそこに?ってとこにチョコがついてる、おばけの仕業だと思うんだよね」
「他責思考すぎません?」
「他責って言っても人じゃないからダイジョーブ!」
「他責って人にだけ使う言葉じゃないですよ」
「へー」
「相変わらず興味ないですね」
「そんなことないよー」
と言いながらもみうの視線はボールに釘付けだ。
みうは手でボールをかき混ぜている。
「それ作るの何回目ですか?」
「1?」
「5回目です」
「難しねぇ」
とみうがいう。
みうが作っているのは氷で冷やしながら水とチョコを混ぜて作るのだ。
「混ぜるだけのはずなんですが、なんでできないんですか」
「えぇ?わかんない不思議だねぇ〜」
「もう一回作り方見て作ったらどうですか」
「そーするわ」
「じゃっじゃーん!」
「失敗ですね」
「美味しいからいいんじゃない?」
というみうが食べているのはチョコアイスのような何かだ。
「よく思いつきましたね、それ」
「失敗したやつさ、まずくはないけどさなんか足りないなあって思って」
みうは失敗したやつを凍らせたのだ。
これが案外美味しかったらしい。
「すごいと思いますよ、そのリカバリー能力」
「でしょ!でもなんでちゃんと滑らかに固まるんだろ」
「アイスを作るのと同じだからですよ、アイスを作る時も凍る前に一回かき混ぜて空気を入れるんです」
「なるほど」
うちもみうと同じのを作って成功しませんでした。
なんで、、、、。
悲しくて一回凍らせたらアイスっぽくなって美味しかったので。




