第12章 東の国の陰謀 東からの使者Ⅲ②
「こんなところで何をしているんだ?」
「何だ、お前か」
声を掛けたのはロック、掛けられたのはシェラックだった。
「お前には関係ないことだ」
「そうなのか。悪巧みか?」
「だったらどうなんだ?」
「いや、俺たちに害がないのであれば特に問い詰めるつもりはないがな」
「では放っておいてくれ」
「俺たちには害はない、ということでいいんだな?」
「今のところは、な」
「それじゃ駄目だ。約束しろ」
「判った、判った。お前たちには迷惑を掛けない」
「もし破ったら」
「どうなるんだ?」
「ただじゃ置かない」
ロックが言うと凄みがあった。シェラックは剣では到底ロックに敵わない。ただ魔道であれば、と言う想いはあるがルーク=ロジックが傍にいる時には仕掛けられないとも思っていた。
シェラックは自身の力量を正確に測れている。魔道も剣も上には上が居る。到底自分には極めることは出来ない。それでも何かを成せるとは思っている。今はそのための土台作りをしている。
「怖いね。できるだけそうならないようにしよう」
「リロンたちにも同様と思ってくれないと」
「判った。お前の知人には、ということでいいんだろ?」
「そうだな。俺と関りを持つの人達にとって、だな」
「いいだろう。それで、その約束を守っている間は私の邪魔はしない、ということでいいんだな」
「邪魔はしないさ。それどころか事によっては協力してもいい」
シェラックにはロックの考えが全く読めていなかった。




