第12章 東の国の陰謀 東からの使者Ⅱ②
「それでどうされますか?」
「とりあえずは様子見しかないでしょう。ただ情報は常時得ておきたい」
「判りました、ではジェイに頑張ってもらいましょう」
さっきは先行させていたにもかかわらず直接ルークたちが接触してしまったのでジェイノ出番が無かった。
(判っておるわい、任せておけ)
今回は役に立たなかったことを少し卑下しているのかも知れない。
「うん、任せるよ」
とりあえずこれでリン次官の動向は逐一知れるだろう。ただジェイも万能ではない。同時にレイン侯爵の動向は探れない。
「なんとかズィーイ皇国と父との両方を抑えられるといいのですが」
「そうですね。それは少し難しいかも知れませんが、何度か僕が侯爵を訪ねて行ってみます。その時に何かお話があればいいのですが」
レイン侯爵はリン次官とルークたちが接触したことを把握しているだろう。そのあたりのことで呼出しがあるかも知れない。なくてもこちらから城を訪れれば何かしら聞かれる可能性は高い。
「こちらから出向いてみますか」
元々ルークはレイン侯爵からリロン所長の動向を知らせてほしいと依頼を受けている。その報告ということで城を訪れることは可能だ。
「そうしてもらえると助かります。父には間違った選択をして欲しくはないですから」
リロン所長からするとズィーイ皇国と手を組むことは間違った選択ということになるのだろうか。
「判りました、早速明日にでも城に行ってみます。先に連絡をしておかないといけませんね」
ルークは明日城にレイン侯爵を訪ねることをバルバロスに頼んで城に知らせに行ってもらった。
「それでユスティは大丈夫なんでしょうか?」
「ええ、今サキが見てくれていますが熱が下がらないようなのです」
ユスティは研究所に来てからずっと体調が悪いようだった。プレトリア州の水が合わなかったのだろうか。
「心配ですね、様子を見に行っても?」
「多分大丈夫だとは思いますが寝ているかも知れませんね」
「判りました、眠っていたらそのままにしておきます」




