トラブルのその先で
体育の時間今度こそみつきのパンツをおがもうとする主人公!するとみつきの運動神経が明らかに!さらにはよきせぬトラブルもおこり…いったいどうなる?
更衣室での『あの事件』の翌日。
俺、タケルに向けられる視線は、依然として「社会的な死」をアーカイブ(宣告)するものだった。だが、俺は窓際で腕を組み、独りごちる。
「....フッ、奴らの視線が痛いな。だが、この左腕の疼きに比べれば、掠り傷にもならん」体育館では、跳び箱の授業が始まっていた。
クラスメイトのミツキは、跳び箱を前にして、まるで封印された古文書を読み解くようなポーズで佇んでいた。
「....この木製の(跳び箱).....。私の魔力を吸い取り、跳躍を禁じているというの?忌々し結界ね」
彼女は重度の運動音痴を、独自の「設定」でアーカイブ(隠蔽)していた。
「えいっ!」という掛け声と共に突っ込むが、結果は無残。1段目に乗り上げ、まるで力尽きた堕天使のように床へ沈む。
「.....クッ、やはりこの世界(重力)は、私を拒絶するというの.....」
それに対し、俺は無言で助走を開始した。
(パンツ.....パンツ.....。跳躍の極致に、聖域は存在する)
邪悪な煩悩を「集中力」へと変換し、俺は8段を飛び越えた。
「鳳凰天駆.....。着地成功だ」
その時、校内放送が静寂を切り裂いた。
『理科室の、蛇口が壊れました。繰り返します、蛇口が壊れました』
「.....つ!?来たか、終焉の刻が」ミツキが顔を上げた瞬間、体育館の扉が蹴破られた。
入ってきたのは、虚ろな目で包丁を振り回す、迷い込んだ「迷い人(不審者)」。
「.ヒッ、ヒヒッ.....誰でもいい、俺と一緒に......」
.....やめなさい。その呪われし刃を収めなさい。私の『深淵の魔眼』が解放されれば、貴方の魂は塵へと.....つ!?」
中二病設定を貫こうとしたミツキだったが、男の暴力的な足取りに、足がすくむ。男の手が、彼女の腕を掴もうとしたその瞬間!
「.....やれやれ。俺の休日を邪魔する奴は、どこのどいつだ?」
俺はロイター板を、地響きが鳴るほどの力で踏み抜いた。
「・・・・目覚める、我が内に眠る神速の獣ツ!!」
「秘剣・爆裂跳躍ツ!!!!」
叫びと共に、俺は空中で不審者の顔面に膝を叩き込んだ。
「ぐはぁッ!?」
男は一撃で沈み、俺はミツキを抱き寄せて着地した。
「...大丈夫か、深淵に囚われして女
「タ、タケル.....貴方、まさか.....封印を解いたの?」
朱色に染まるミツキの顔。至近距離で重なり合う
鼓動。
そしてーー。
激しすぎる必殺技の代償として、みつきのトレーニングパンツの紐が弾け飛んだ。
(.....好機ツ!!この『英雄の帰還』と共に、聖域をアーカイブするッ!)
俺の視線が、ミツキの翻ったスカートの裾へ突き刺さる。
見えるッ!!あと1センチ、ズボンがズレればそこには
しかし。
「あ......」
着地した勢いで、俺が事前に脱ぎ捨てていたジャージの上着が、まるで意思を持っているかのようにフワリとミツキの腰にアーカイブ(密着)した。
「....鉄壁、だと?」
「つ…何みてるの?この変態」
聖域は拝めなかった。だが、俺たちの間には、昨日までの蔑みではない、新たな「共鳴」が確実に芽生え始めていたんだッ!!




