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そぞろ煮  作者: 藻雲
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街灯、グリーン、鬼を許して花を成す

_____________________________


街灯


夕日が沈み、辺りが夜になる

闇に視界が溶かされていくのも束の間

足許に俯きグセの影法師がこちらを見てくる

ポツンと、寂しい夜のスポットライトは

一人寂しい僕にきっとお似合いだろう


しご出来の彼は温かい湯船の中であろうに

八方美人の彼女はふかふかな寝床の上だろうに


「なぁ、街灯

 俺とお前はきっと似た者同士だ。

 でも、お前の点す灯りは

 俺にとっちゃ、目が眩みそうなくらい

 まぶしくて仕方ないんだよ。」


_____________________________


グリーン


原に寝転び、明日の夢を見た

それは過去みたいで、少し苦しい


でも違って見えたのは今の僕が見たから

違う夢を見て、違う僕を知る

違う過去を見て、明日の空を歌う


その一歩を讃えられなかった僕が

その一歩を踏み出した時

錆び付いた歯車は脱力を始め、動き出す。


過去を塞いだ目も

ようやく朝を迎え

くしゃみを一つ


あぁ、同じ頃 遠くのあの人も

そうなってたらと酷く願うばかりだ

_____________________________


鬼を許して花を成す


滾る、私の身の中で沸沸と滾る怒り。

握る、忘れてしまっていた手に握る安寧。

喰う、酸いも甘いも清濁も喰う鬼。

許す、瞳の奥に映る情景を許す私。

咲く、顔の辺りから咲く花君

成す、鬼と花を成す唯一無二

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