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病犬
病犬
何もかも偽物だ、お前にこれが分かるか
全ては模倣の上に立っている。
誰かが喰らい吐いたものをまた喰らっている
言葉を以てこその表現も
結局は意義に整列させられている
通りすがりが口遊む鼻歌も
駄作と踏みにじられた世紀の大傑作だ
日常の営みは微細なコラージュ
夜空が暗いのは
コラージュの皺寄せだからだ
その空に浮かぶ円い月
あの月が輝いて見えるのは
太陽を反射してるからだ
本物は当たり前のように
目の前に現れようとしない
何もかも偽物だ、お前にこれが分かるか
そして今日も歩き回る
本物を確かめながらゆく
唯一無二を宣う輩を吠え立てる
その姿を見たお前は可哀想と
言いたげな顔をする
これじゃまるで病気みたいじゃないか




