おじいちゃんは凄い
大精霊
其の名前は勇者と同列、或いはそれ以上に扱われる存在。
精霊の存在が幻とされる中さらに存在さえしているのかどうか分らないとされているもの。
それが今、普人の王の前に、勇者達の前に現れたのであった。
『其れと我を呼ぶときは「おじいちゃん」と呼ぶ様に』
≪ぇ?≫
高位の存在たる威圧感のある其の存在より放たれた一言は場を一気に崩す。
何ゆえおじちゃんなのか?
流石のテツヤも其れを質問する事が出来なくて如何したものかと思っているだろう。
と言うか、誰も質問しないで欲しい。
其処には触れないで欲しいのだけれども……!
「ふむ。それではおじいちゃん。何故貴方様ともあろうお方が自らをおじいちゃん、と呼ばせるのでしょうか?」
父さんが質問しました。
父さんの口からおじいちゃん、何と言うか、凄く違和感バリバリです。
そして聞いて欲しくなかった……っ!
『簡単な話じゃ。クリスティンに貰った大事な名じゃ。それ以外で名を呼ばせる理由などあるまいて』
そういう返答をしたとたんこの場にいる全員の目が私に向いた。
さっと其の誰とも目を合わせないように横を向く私。
「アキラ、お前なんでこんな物凄い偉い人におじいちゃんなんて名前付けたんだ?」
「聞くなテツヤ」
「クリスよ、流石に聞くなと言われても分かったと言える問題ではないぞ?」
「カラド兄、お願いですから簡便を」
「クリス。ちゃんと説明しないといけませんよ?」
「エイプリル母さん……っ」
友に、兄や姉、そして父に母達に言われてしまえば流石に言わざるを得ない。
恥ずかしいので出来れば言いたくは無いのだが
「この大精霊におじいちゃん、とつけたのは私ではなく、クリスティンなのです」
「あら、クリスが?」
「えぇ、丁度カラド兄やセレス姉達がアイリ姉の姫騎士の素質があるといっていた時期です。」
丁度其の頃、家族みんなの目はアイリに向けられていた。
そのことでさびしく思ったクリスティンは裏庭で一人泣いていたのであった。
そんなある日の事。
私はまだクリスティンに語りかける事ができないときにこの大精霊にであったのだ。
『お主、何故泣いて折るのかのぉ?』
「お話しできる人がいないの」
『ほうほう、ではおしゃべりできる人がいればよいのじゃな?』
「出来るの?」
『簡単な事じゃよ』
「本当!ありがとう「おじいちゃん」!」
『ほっほっほ。おじいちゃんか。其れも良い名じゃ。では行くぞ?』
効して私はクリスティンと話す事が出来たのである。
しかし大精霊様は何を勘違いしたのかこの「おじいちゃん」を自分を呼ぶ呼称だと思ってしまった。
故に、私が幾ら頼んでも変えてくれないのであった
「あぁ、あのときか。私が学院に出向き、アイリに姫騎士の素質があると分ったときの」
「其の通り出るアムド兄。」
『ふぉっふぉっふぉ。数多くのものに様々な呼ばれ方をされてきたがおじいちゃんと呼ばれるのは初めてでな。気に入ったので其の名にしたのじゃよ』
名前じゃない。
絶対に名前じゃないです大精霊様。
『さて、我は之で去るが……そこな勇者達よ』
「ふへ?!」
「……なにか、あるのでしょうか?」
『ふむ、そこそこの覚悟は出来ておるようじゃのぅ。』
そういった大精霊は、しかし険しい顔で二人の顔を見つめていく
『じゃがおぬし達の言う勇者モード、あれを強化するには精霊と話をせねばならん。精霊と心を交わさねば強くなれぬぞ?我らが守護するもののように、のう』
私の方を向いてから又一つ笑いながらゆっくりと大精霊は消えていった。
之で漸く騒動が終わる
「アキラ、精霊との話し方を教えてくれないか?」
「あ、俺も俺も~!」
「ふむ、もしよければ私達にも大精霊様のことを教えてくれると嬉しいな?」
「あ、アラド兄さんずるい。クリス、私にも教えなさい!」
「私も大精霊様の話しは聞いてみたいわぁ~」
……終わるわけも無かった。
まぁ、テツヤとカズヤの二人には徹底的に仕込むとして家族には如何するべきか。
おじいちゃん……面倒な事だけ置いていかないでください
勇者+精霊は本来ならチートの権化ですがこの物語にはさらにチートにチートを重ねチートを足した存在がいるのであまり目立たなかったりします(爆)
主人公、頑張れ




