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勇者とチートと物語  作者: 紫藤 霞
ギルドで働こう!
51/63

勇者完全覚醒

晶の強さは異常。

普通はこっち

 さて、あちらの方はどうなっているのかと徹也達の方を向く。

 其れを見れば未だあの巨大な腕の攻撃と炎の魔法に苦戦している姿があった。

 確かにあの連携は厄介この上ないだろう

 とは言え二人も負けては居ない。

 豪腕から放たれる強靭な攻撃は徹夜がその二振りの刃で受け止め

 炎の魔法は和也がそれを食い止める。

 旗から見れば互角の勝負、と言う所か。


 まぁ、実際はジリ貧であろう。

 そして、劣勢に陥っているのはこちらであるのが問題だが。

 徹夜の必殺技さえ出せれば違うのだろうが連携をしている事で使用できなくなっている。

 味方の損害、和也が怪我を負う危険性と其れを振る為の時間が足りない事。

 連携しなければ必殺技は出せず、出せたとしても和也が怪我を負う。

 之では使い物にならないな。

 さて、どうしたものかと考えていると


『かっかっかっ、そちらの方は楽に終わったようじゃのぉ』

『精霊か。手を出さないのか?』

『我らの主人、我らに求めない。求められないと、力、出せない』


 なんともはや。

 之は助言をしたほうが良いのか?

 いや、そんな事をしたらこの精霊達の事だ、なおさら手を貸さないだろう。

 まぁ、問題はあるまい。

 そんなものは些細なことだ


『ほう?策の一つでもあるというのかや?』

『あの二人の事だ。問題などあるはずが無い。其の上勇者だ。これ以上、何の問題があると?』


 そういっていると二人の雰囲気が変わった。

 手にしている武具の感覚が変わっていることに気が付いたのだろう


『それ、お前さん達の出番だぞ?』

『食えん奴め』

『我ら、行って来る』

『あぁ。二人を頼んだぞ?』

『当然』


 徹夜が何かを叫んだと同時に天羽々あまのはばきり

 和也が何かを念じたかと思えば白銀の鎧とアイギスの盾が

 それぞれが光り輝きだした。

 精霊が完全覚醒した、と言う事か。

 アリムゲストの悪夢が恐慌したかのように暴れ始める。

 大振りの其の一撃は、しかし和也が其のアイギスの盾で防いでみせる。

 しかも防いだだけでなく其の腕の手首から先が消滅していた。

 あれが精霊の力か、と思いながらアリムゲストの悪夢は今度は魔法を使う。

 すると盾を前から横に動かすと


「光り輝く白銀の鎧よ!かの敵を打ち滅ぼす力となせ!遍く光よ!(シャイニング・イグニート)」


 其の鎧全体から光が正面に集まったかと思うとそのままアリムゲストの悪夢を包み込み其の全身を光の本流が貫いていく。

 あれは完全にオリジナル魔法だな。

 精霊覚醒が条件だったのか。

 満身創痍、もはやぼろぼろのそれは


「ラストは俺だぁ!十文字、クロス、斬りぃ!」


 光り輝く天羽々斬と大倶利伽羅で十文字に斬ったと同時に×の文字の様にも斬撃が走る。

 確かに名前の通りの大技ではあるのだろう。

 大技であるのだろう、がもう少しどうにかならんのかそのネーミングセンスは。

 流石に後で技の名前でも考えさせるか。

 そうこうしているうちにアリムゲストの悪夢が膝を突き咆哮をあげたと思えばそのまま光の粒子となって私と徹夜、和也の三人の腕輪の仲に入ってくる。

 これで、ダンジョンの奥に居るボスモンスターも攻略完了したわけだが


「……行方不明の共同Cチーム、と救出部隊を如何するか、だな」


 問題も、残ったままだった

そして完全覚醒を果した徹夜と和也。

でも惜しい、其の力だけではアキラにかなわない!

……チートってずるいね


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