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勇者とチートと物語  作者: 紫藤 霞
ギルドで働こう!
50/63

VS

「良いのかぇ?あの若造二人に任せて。直ぐに死んでしまうぞ?」


 くっくっくと喉の奥から嗤って見せているアラクネ

 とは言え、精霊が手出し無用といったのだから問題ないだろう。

 いや、死ぬかもしれないと言う不安もあるがあの二人なら大丈夫だと信じるべきなのだ


「其れよりも、自分の心配をしたほうが良いのではないかな?アラクネ」

「アラクネアだ」

「ん?」

「私はただのアラクネではなくなったのだ。故にアラクネアと名乗っている。そう呼んで貰おうか」


 固体としての意識があるのか

 之はまた面白い。


「ならばそう呼ばせて貰おうか、アラクネア。そして先ほどの質問だが問題など無い」

「ほう、理由を聞かせて貰おうか」

「簡単な事だ。あの二人は強いこと。そして」


 ザッと構えを見せ両手に力を込め、麒麟が赤く染まっていく


「お前は此処で私に倒されるからだよ」


 其の言葉と共にドンッと足場が爆発したかのような音を立ててアラクネアに強襲を掛ける。

 無論、相手も其の事は予想していたのだろう。

 障壁を生み出しこちらの攻撃を防ごうとする。

 だが、無意味である

 左手で触れるだけで障壁は吹き飛び力を込めて殴りつければそれだけでアラクネアは後方に吹き飛ばされる。

 身体のほうも硬くなっているらしくアラクネなら貫通した攻撃も外殻をへこませる程度であった


「な、なん、だと……?!」


 そしてアラクネアは其処までされたのは初めてなのだろう。

 私の行動一つで表情を一変させる


「き、貴様は、貴様はいったい何者なのだ?!このシールドは此処に侵入してきた誰もが破壊できなかったものだぞ!?」

「だからと言って、私が壊せない事はないな」


 アラクネアの見ている目の前に居た私は直後、再び高速移動し其の背後に回りこむ。

 自動で障壁が現れるようだが私の前には無意味でしかない。

 私の行動にあわせるように現れた障壁を破壊し、再びアラクネアに攻撃を仕掛ける。

 全力でぶん殴り吹き飛ばし、吹き飛ばした先に先に移動して待ち構え蹴りで上空に浮かばせる。

 そして最後は上空で姿勢移動、体重移動を行い浮遊状態のアラクネアを思い切り地面に叩きつける


 辺りは砂塵で満たされアラクネアの様子が見えなくなってしまった。

 其の様子には徹夜と和也も驚いているらしく呆気にとられていた。

 とは言え呆気に取られたのは一瞬で、直ぐにアリムゲストの悪夢と戦っていた事を思い出したのか行動に移していく。

 あのままいけばぎりぎりで倒せるだろうか?

 そんな事を思っていたらガラガラと音を立て地面の中からアラクネアが這い上がってきた。


「なん、なのだ……何なのだ貴様は!」


 全身血まみれになり美しかった姿ももはや皹が到る所に入って其の面影を見せない。

 そして私が何者かと聞いてくる。

 先ほどの一撃で仕留めたと思ったが、存外硬かったらしい。


「我が名はクリスティン。クリスティン・F・イムルガルド。王位継承第五位の王族だ」

「ただの王族がこのような力を持っているはずがあるわけがっ!」

「持っているから、貴様はそのような姿になっているのだよ」


 腕の赤が黄色に染まっていく


「消え去れ、アラクネア。貴様はただの、魔物の一匹なのだからな」

「い、いやじゃ、我は、われは……!」


 両手に力を込めれば電流が走り始める。

 そして思い切り空気を殴るように動作をすればそれに伴うように雷撃がアラクネアに襲い掛かった。

 激しい断末魔の声と共にアラクネアの身体はぼろぼろに砕け散り、勝敗は決した。


「私に勝つつもりなら、もう2歩、先を読むべきであったな」


 アラクネアとの戦いは、圧勝で終わったのであった。

チートは伊達ではないと言う事であります。

普通なら相手は徹夜和也コンビでも苦しむ敵ですが、晶なら余裕と言う。

チートの権化、此処にあり。


感想お待ちしております~

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