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勇者とチートと物語  作者: 紫藤 霞
ギルドで働こう!
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A組入りの条件

 そんなこんなでスーリのA組行き”は”決定した。

 当然の事ながら、問題となったのが私である


「何と言うか、晶は何時も面倒ごとに巻き込まれているね」

「私としては特に問題ではないのだが」

「なんだ、じゃA組には来ないのか?」

「あ、アキラよ、その、一緒はいやなのかぇ?」

「スーリ、そうではなくてだな」


 勇者二人とスーリとともに王城の自室で勇者二人、主に徹夜のA組の座学の宿題を見ている最中である。

 そして其の間の話として私の問題が浮上した。

 スーリのA組行きはギルドランクがCランクになったからいく事になった。

 そして私は其の指導役としてA組に、と言う話だったが此処で私のギルドランクが足を引っ張る事になる。

 具体的にいうとA組なら普通はDランクスタートだと言うのに私はEランクのままだった、と言う理由である。

 別段、上級ランクにいく理由は無い。

 自分が強くなりたいと言う意思が無い訳ではないが最近はこの二人とスーリの指導をしているだけで意外と強くなれるものだと知った所である。

 二人の勇者モード状態であろうと麒麟を装備しなくても五分五分程度まで勝率が上がっている。

 別段、和也と徹夜が弱いわけではない。

 私がスーリに行った修行の成果が思わぬ形で私にも現れたと言うだけの事。

 そんな訳で麒麟無しでもある程度の精霊の力を借りる事が出来るようになったのである。


「アキラ君は凄い強いものね。まさか勇者様を相手取って互角だなんて」

「ほんとよね~。さすが私たちの旦那様よね~」

「うむ!全くじゃ!」


 嫁さんトリオにそういわれてしまうと恥ずかしいが事実其の通りだからしょうがない。


「なんで勇者として召喚された俺達よりお前の方がチートなんだよ。がるるる」

「口ではなく手を動かせ。カズヤの方はもう終わっているぞ?」

「なぬ?!ずるい!見せて!」

「却下。きちんとやること」

「うがぁぁ~!」


 唸りながらガリガリと宿題に励む徹夜。

 ペース配分的には夜寝るまでやれば終わるか。

 本当に、こいつは座学が駄目すぎるからな


「もう少し、実技の良さをこっちに回せれば違うと言うのに」

「アキラ、それは言ってもしょうがない事だと思う」

「そう思うなら口にだ~す~な~!」


 涙目になりながら必死で頑張る徹夜。

 だが、実際徹夜の強さは一級品である。

 強さだけで言えばA組のメンバーの頭一つ飛びぬけている。

 それくらい強いのだ。

 強いのだが、頭が悪い為成績としてはあまり振るわない。

 座学含めた成績なら和也が圧倒的に優秀だったりする。

 ただ、実技の実力は二人とも互角なのでそろそろBランク入りするのも可笑しくないと言う話はギルド長から聞いた。


「と言うか、話を戻そう。なんでアキラはランク上げないんだ?」

「私は特段強いモンスターを倒す必要が無い、と言うのもあるが何より街中の警備、噂などの収集をしたいがめギルドに入った、と言う事が大きいな」

「あぁ、それならDランクなんかとかにはならなくてもいいか……でもA組行きは如何するの?」

「一応は断るつもりなのだが」


 うぅ~、と唸りながら涙目のスーリを見て本当に如何しようかと悩む。

 やはり、同じクラスになりたいらしく、出来たら着て欲しいそうなのだが


「一応、ギルド長と学園長に確認はしたがA組入りしたければCランクになれ、と言う話だ。今の私では逆立ちしてもどうにもならん」


 と、言う事なのだ。

 ランクを上げる為一応Eランクでも外で戦う機会が無い訳ではないがそれらは殆ど他の者にとられてしまう事が多い。

 同じ姫騎士B組の者達も率先し戦いに出向いているので余計に私が其処に入れない。

 強さだけを見れば、Aランクとか行きそうではあるが


「後もう半年は如何あがいてもEランクのままだな。今のペースでは直ぐにCランク入り、と言うのは難しいそうだ」

「強さだけなら問題ないんだし、ギルド長に例外的にとかは駄目なのか?」


 和也がそう聞いてくるがやはり駄目なものは駄目なのだ


「ギルドが行っているランクは強さだけではないからな。仮に出来たとしてギルド入りしたての物がCランク入り試験をして死亡した、とかありえるからだそうだ」

「あぁ~……物語に出てくるようなそういうのは駄目なんだ」

「一応、例外は聞いたがそっちの方がもっと無理だしな」

「あら、何かあるのかしら~?」

「シャルロットさんシャルロッテさんなら思いつくのでは?」

「それでもアキラ君の口から聞いてみたいわ~」


 二人のシャルさん達が其の豊満な胸を背中に押し付けながら顎を肩に乗せてきた。

 非常に心地よい感触である。

 そして目をきらきらさせたスーリが


「本当か?!本当かアキラ!如何すれば其の”例外”とやらになるのじゃ?!」

「あぁ~……うむ、その、だな」

「ずいぶんと歯切れの悪いな」

「あれじゃね?災害クラスのモンスターとかランク未定未踏破のダンジョン攻略とかじゃね?」


 こういうとき、本当に徹夜は頭が回る。

 馬鹿なのに


「馬鹿って酷くない?!」

「馬鹿でないなら其の宿題を早く終わらせろ」

「さ、災害級……?!み、未踏破ダンジョン……っ」


 後者は”最低”Cランク以上前者にいたってはBランククラスの人間でなければ解決できないものである。

 そしてそれ以前に


「この辺りで最近災害級のモンスターは確認されず、未踏破のダンジョンも無し。Cランクに行くには地道に逝くしかないと言う事だ」

「ふむ」


 それを聞いて顎に手を置いて和也がこんな事を呟いた


「アキラよ」

「何だ、カズヤ?」

「フラグが立った気がしないか?」

「……お願いだからやめてくれ、本気でやめてくれ」


 こんな事でフラグが立ったらやっていられんぞ、私は。



 だが、無常にもこの会話がきっかけなのかは知らないが見事にフラグ回収が出来てしまう事になるとは今は夢にも思わない、私であった

フラグって、大事ですよね

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