番外編・スーリとデート前編
さて、今日はスーリと約束していたデートである。
自分の格好はそんなに変わらない。
いつもの服専門の明度に庶民的に見えて尚且つ貧相に見えないような格好で、といってやってきた。
少々野暮ったい上着と少し切れ目の入ったジーンズ。
このあたりの流行はどうも変わらないようである。
とは言えジーンズが作れるこの世界の技術は一体どうなっているのだろうか?
そんなことを考えながら約束の時間の30分前にだがデートの集合場所にやってきた。
少し早いが其処はまぁ、デートなのだし男性が早いにこしたことは無い。
それから少しして、スーリもやってきた。
服装はひらひらがやけに多く黒を基調とした服。
通称、ゴスロリの格好でこちらにやってきたのであった
「あ、フドウ~!」
私のことを見つけたらしくまるで愛らしい動物のようにトテトテとこちらに早足で近づいてくる。
いつもは制服しか見た事が無かったからこういうような私服を見ると言うのもやはり、中々に新鮮である。
しかも征服とは違いフリル満載。
たしか、今年の流行がこれだったな。
この世界だとゴスロリは普人ファッションでごくごく一般的な服装の一つでもある。
中々おしゃれである。
服装がばっちりである。
でも服装が良いと言うより中身が良いから何きても似合うのだろうな。
うむ、結論はスーリかわいいだな
「ふ、ふどう。その、ほ、褒めてくれるのは嬉しいのじゃがその、あの、じゃな」
どうやら心の声が心の声ではなく声に出ていた模様。
駄菓子菓子、私は謝らないし訂正もしない
「スーリ、お前は可愛いのだ。それを否定するつもりは全く、欠片も無い」
「ふ、フドウゥ~」
あたふたと顔を真っ赤にして腕を振るスーリ。
とてもとても可愛らしい。
何時まででもこのままで愛でてしまいたいと思ってしまう。
「と、とにかくじゃ!で、デートなのじゃからはよう行くぞ!」
手をつかまれてそのままぐいぐいとその場から離れる。
耳まで真っ赤にして可愛らしいことだ。
そのまま引きずられる様にしてデートを始める。
と言っても何も特別なことをするわけでもない。
スーリが可愛いと何度か連呼し、食べ物屋を回り、アクセサリーや小物売りの露天を見て回る。
その程度のことをするだけだ。
だが、やはりデートは楽しいものだと再確認。
スーリの笑顔を見れて大満足である。
そうやって時間をつぶし、お昼ご飯も食べ露天に着てさて何か飼おうかと考えているとふと妙な気配がしてきた。
なんだ?と思ってみると見るからに怪しい露天商が一つ混ざっている。
出来れば見たくなかった。
見たくなかったのだがそれは間違いなく
「シオン、お前は何をやっているのだ?」
「おぉ、クリスティンじゃないか。デートか?珍しい事だなぁ」
こいつの名前は「エリシオン・クォルフィルト」
こんな露天商をしているがれっきとした貴族の一人で私の唯一の友人だった相手だ。
「シオン、貴族が露天商をしてはいけないとは言わんが何故する」
「だって、うちっていらんもんばっかあるから在庫整理?のついで~」
「なら、安くするんだろうな?」
「友情価格で安くしてやろうじゃないか、勇者パーティーリーダー殿?」
「フドウ、誰じゃ?それにさっきからフドウのことをクリスティンと呼んでおるが」
そういえば、説明したつもりになっていた。
スーリに自分が王族で、一応王位継承権第五位のクリスティン・F・イムルガルドであると説明する、
あっけにとられたように大きく口を開けパクパクとしてから自分の頬をぎゅ~っと握り締めて現実を確認すると
「ふ、フドウが王子様?!」
「なんだ、そっちの御嬢ちゃんには説明してなかったのか」
「したつもりになっていたな。まぁ、良い。今のうちに買うか」
「おぉ、ドンと来い」
そういわれてスーリが再起動するまでの間にさっとペンダントを買ってしまう。
しかし、本当にここのものは呪われているものが多い。
触っただけでも其の禍々しい感覚が襲ってくる。
とは言え、私はそういうものの解呪を麒麟装備で出来るようになるので問題はあんまり無い。
いくつか見せて貰いちょうどスーリに似合いそうなものを見つけてからシオンに呪われてるからまけろ、と交渉してそれに成功。
まだ放心しているスーリと一緒に王宮の中に入っていった。
「ふぇ?!こ、ここは!?」
「やっと気がついたか、スーリ。ここは王宮の中だ。私が王族だと言う証拠を見せようと思ってな」
そういいながら手に持っている三日月のペンダントの呪いを解呪し、スーリの首にかける。
三日月のペンダントは素材が銀で出来ており炎にきらめく姿が美しい。
そして何より其の真ん中で何かの宝石が輝いておりそれがいっそう神秘的な輝きを増していく
「それとこれはプレゼントだ。やはり、スーリには似合っているな」
「こ、これをくれるのか?!プレゼントなのか!?……あぅあぅ」
またも顔を真っ赤にしてくれるスーリ
本当に可愛らしい。
あの二人のことをいえなくなってしうなこれでは。
手を繋いで其のまま王宮の中を歩いていく。
スーリはここが王宮だと言うことを聞いてはいて見たいだがプレゼントのほうが嬉しいらしく周りには気にも留めない。
其のほうが楽なので私もとやかく何か言うつもりも無い。
無言のまま、手をしっかりと繋いでスーリを父の元へと連れて行く。
今は玉座の間ではなく自室だろう。
そう思って自室のほうに向かい、父に出会った
「父さん、少しいいかな?」
「ん?どうした、クリス」
私の言葉を聴いて山のようにある書類から顔を上げてくれる。
そして其の隣に普人の女の子、それも私と同い年程度の女の子を見て少々驚愕した表情を見せる
「スーリ、スーリ」
「ふにゃ?なんじゃフドウ?」
「父さんの前につれてきたぞ?」
「父上殿の?……ふぃ、フィン王?!え、え、ほ、本物?!」
「くっくっく。私を前に本物かと解いた普人は居なかったな。初めましてだ、クリスティンの友よ。我が名はフィン・F・イムルガルド。イムルガルド王国現国王にして其の隣に居るクリスティンの父親だ。クリ
ストはよくしているのか?」
「はは、はい!我は、でなくて私はスーリ・ロナンデスと申します!フドウはみたいなのでもわけ隔てなく接してくれる者です」
父上と話し始めるととたんがちがちになる。
まぁ、父上は現国王だし当然と言えば当然。
シャルさん達も父さんと母さんたちにはいまだになれてくれないのが悩み。
あ、でもエイプリル母さんとは仲良く打ち解けてくれて個人的にはうれしい
スーリもそうなって欲しいなぁと思いながらがちがちのスーリと父さんの会談が終わった。
そんな訳でデートです。
インフルエンザに負けながら書き上げました~




