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勇者とチートと物語  作者: 紫藤 霞
ギルドと学園と
24/63

不審な子供

 さて、いきなりトラブル発生してしまったがまぁその後は順調にシャルと共に”薬草の森”を目指す事になった。

 メンバーにスーリを入れる予定だったがCランクともなれば流石に足手まといでしかないスーリにはまだ無理、と言う判断の元置いてくることになった。

 無論、その時もひと悶着あったが取り合えず私がデートを一回することで今回の事をチャラにしてくれるそうだ。

 ……本格的にスーリは私を好いているらしい。

 どうしたものか

 さて、道中であるが基本的に魔物、モンスターと呼ばれる類は森の中や一定のエリアと呼ばれる範囲の中にいることが大半なのである。

 そのエリアや森に入らなければ何度も言うが基本的にはモンスターは出てこない。

 何故2回も言ったかというと無論例外があるからだ。

 その例外と言うのが今回の目標となるストーンゴーレムというはぐれモンスタ-

 ”薬草の森”は本来はFランク、そこに出てくるモンスターも無く、安全な場所ゆえのFランクだったのにはぐれモンスターたるストーンゴーレムが現れることなど今まで無かったのであった。

 今まで話題にしなかったがやはりこれらも魔王が原因なのだろうか?

 実際のところはわからないが日に日にモンスターの生息域が拡大していると言う調査結果も上がっている為に無視することは出来ない情報でも有った。

 まぁ、そんな事はさておいて、5㌔程度の距離なら普通の冒険者なら直ぐにたどり着いてしまうわけで


「到着っと……ストーンゴーレムとか言うのは居ないみたいだな~」

「今は、な。目撃情報があったのだから排出草というのを探して立ち去ろう」

「そうね、排出草は私が探してくるから徹夜君達は見ているだけで良いわ」

「あ、シャルさん有難うございます」

「俺たちじゃぁ、どんな草か判らないからな」


 と、シャルさんは一人で探し、その近くを徹夜と和也が守る形を取る。

 できれば出会いたかったのだが出会えないなら仕方が無い。

 とは言え、一応遠視をしてストーンゴーレムを探す。

 だが、その結果は


「な、に?シャルさん、後ろに飛んで!」

「っ?!」


 私の声に応じて後ろに飛んだシャルさん。

 その僅か後にストーンゴーレムの大降りであろうこぶしの攻撃が降ってきたのであった


「な、なんだと?!」

「いきなり出た!?」


 和也はおろか徹夜の先制攻撃能力を無視して現れた?

 違う。

 徹夜の先制攻撃は”徹夜に対して”攻撃をしないと発動しないと言うことか!


「徹夜は勇者モード!和也は牽制で構わん!何でも良いから魔法を放て!」


 今私は三人とは距離をとっていた。

 目の前に居るストーンゴーレムを探していたからだ。

 その距離およそ10㍍。

 本来ならばなんでもないその距離は、しかし戦闘となれば離れすぎともいえる距離

 全力で距離をつめようとしてもストーンゴーレムの2発目の攻撃に間に合わない!


「きゃぁぁぁぁぁああ!!」


 シャルさんが2発目の攻撃を受けてしまう。

 無論、Cランカーのシャルさんだから直撃は無いが地面に当たった衝撃に足を取られてしまいそのまま捕まってしまった

 ならばこのまま一気に攻める、と思った所で思いも寄らぬ方向からの殺気。

 足を止め右に90度一気に飛ぶ。

 その後を追うようにしてアイスランスが数本進んでいた場所に突き刺さっていた


「わ、お兄ちゃん凄~い♪今の交せた人今まで居なかったよ~♪」


 声をするほうを向けば子供が一人、空中に浮いていた。

 性別まではわからない。

 男の子と言われれば男の子だし、女の子と言われたら女の子に見える。

 本当に子供なのだ。

 ちらりと徹夜達の方を見る。

 ストーンゴーレムの攻撃を簡単にかわし、シャルさんを取り戻そうとしているがゴーレムの懐に飛び込むに飛び込めないでいる。

 勇者モードの徹夜ならあの攻撃を受けても余裕だろうが、その覚悟が無ければ飛び込めまい。

 和也も同様にシャルさんの事が気がかりになっており魔法を使うにしろ威力を低めにしなければならず直撃しても効果が薄い。

 早いところシャルさんを助けないといけないのに……!


「お兄さんはあのお姉さんが気になるの~?」

「そうだな。私にとっては好みの女性になるから尚更だな」

「おぉ~!みんなちっちゃい子の方が好きなのに大人が好きだなんて変わってる~♪」


 何がそんなに楽しいのか、くるくると空中で回ってみせる。

 攻撃が出来るならしたい。

 したいが、敵の魔法の方が早い上空中にいるのが厄介だ。

 此方は浮遊魔法など使えないわけで一度飛んでしまうと回避不可能状態になってしまう。

 それでも頑張れば一度だけならどうにか回避できるかもしれないが相手は魔法攻撃を連続で出来る相手。

 一発ではなく数発攻撃が出来ることを考えればそれは避けるべきことだ


「あ、それじゃぁボクはやることがあるから行かないと。此処のストーンゴーレムはお兄さんが倒してね~♪」

「は……いやまて!何処に行く!」

「ひ・み・つ~♪あ、そうだおまけをあげる~♪」


 そういうとストーンゴーレムの方に手を向けると


「えいや♪」


 と可愛らしい声で手を左右に振った。

 すると何とストーンゴーレムとその手に握られていたシャルさんが二人に分裂、してしまったのである


「お兄ーさん♪また会おうね~♪」


 そういって、その子供は消えていった。

 一体なんだったのかは不明だがとにかく脅威のひとつは去っていった。

 ならばシャルさんを助けなければ!

 ストーンゴーレムの片方に向かい麒麟を発動させ


「此方のストーンゴーレムは私が相手をする!徹夜はシャルさんの居ない所の腕を!和也は足を狙えばいけるはずだ!」

「了・解!」

「了解!」


 徹夜の声と和也の了解という声が聞こえたと同時にストーンゴーレムの正面に立つ。

 とにもかくにも


「シャルさんを帰して貰うぞ、土くれ!」


 シャルさん奪還戦となったのであった

そんな訳でスーリさん一時パーティーアウト


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